【順位付け】つつきの順位で決まる ニワトリ縦社会

ニワトリの順位付けについての記事です。

ニワトリはコミュニティ内で1位〜△位まで全ての順位を決める厳しい縦社会を生きています。我が家のニワトリもご多分に漏れず順位付けでヒエラルキーが形成されているのでまとめてみました。

ニワトリつつきの順位

つつきの順位についてはウィキペディアに分かりやすい情報がまとまっています。

順位制が初めて報告されたのは、ニワトリに関するトルライフ・シェルデラップ=エッベの1913年の研究である。

ここではニワトリ間のつつき合いから、つつく側とつつかれる側が区別されることが観察され、それにはっきりした序列があることが認められた。

具体的にはもっとも上位の個体はそれ以外のすべての個体をつつき、二位の個体は一位個体以外のすべてをつつく。最下位の個体は誰もつつかず、ビリ二位のものは最下位の個体のみをつつく、という案配である。

これはそれぞれの二個体を取り出して一緒にしても同じで、上位が下位を一方的につつく。このような順位はアレーによって1938年に「つつきの順位」と名付けられた。

ウィキペディアに書いてある通り、ニワトリはコミュニティ内でつつく行為を通して明確に順位付けをします。10匹のコミュニティであれば(オスメスに関係なく)1位〜10位までの順位付けがなされるというものです。

我が家のニワトリ飼育状況

2021年5月現在、我が家のニワトリの飼育状況は以下です。現在は3種類、計9羽のニワトリを飼育しています。

  • 名古屋コーチン メス3:オス2 有精卵から孵化
  • ホシノブラック メス2 ヒヨコで仲間入り
  • 烏骨鶏 メス1:オス1 大人になってから知人宅から仲間入り

名古屋コーチンは有精卵から孵化

名古屋コーチンは有精卵から孵化させて飼育しています。

実は有精卵の孵化は1度失敗しています。孵化器内の温度設定が甘かったため10個の有精卵が1個も成長しないまま終わってしまいました。2度目は孵化器を新調し温度管理も徹底し、10個中7個の有精卵を孵化させることができました。

7羽のヒヨコを生育をしていましたが、大人になってからメス1羽は知人宅に婿入り、オス1羽は解体・精肉して食べたため、2021年5月現在は5羽の名古屋コーチンを飼育しています。

卵も安定的に産みますし肉の旨さは国内を代表する地鶏として有名ですね。ハダは愛知県出身なのでニワトリを育てるなら名古屋コーチンと決めていました(笑)

ホシノブラックはヒヨコから合流

ホシノブラックは孵化後2週間程度の状態から我が家にやってきました。知人がニワトリ飼育を始め、ヒヨコ状態のホシノブラック(メス)を共同購入したので(最低ロット50羽!)、2羽を分けてくださいました。

ヒヨコの時は子どものカラスみたいな見た目でしたが、すっかり成長して我が家では1番の年長者=お姉さんです。大人しい性格で安定的に卵を生み続けてくれます。

烏骨鶏は雌雄ペアで大人になってから合流

烏骨鶏はニワトリ飼育をする村の知人から大人になってから我が家に合流しました。名古屋コーチンのメス1羽が婿入りした代わりに烏骨鶏の雌雄ペアが合流しました。

ニワトリなのに足指が1本多い、トサカではなくコブが生えている、と変わった見た目がかわいい品種です。

名古屋コーチンやホシノブラックと比較する一回り小柄です。大人になってから合流したせいか先輩の名古屋コーチンやホシノブラックにいじめられがちですが、素早く背中に乗り掛かって交尾を迫る姿はたくましいです。

烏骨鶏のメスは毎日安定的には卵を産まず2〜3日に1個小ぶりな卵を産みます。定期的に産卵箱に居座っては巣ごもり状態(抱卵期)に突入してしまう困ったムスメちゃん。

我が家のニワトリの順位付け予想

ハダと奥さまが予想するに我が家のニワトリ9匹の順位付けは以下です。我が家は個々のニワトリに名前はほとんど付けておらず足輪の色を名前にして読んでいます(例外あり)。

烏骨鶏は村のニワトリ仲間からいただいたので子どもたちが名付けてくれた名前が付いています。ホシノブラックは「ブーブーうるさい方」と「ブーブーうるさくない方」と鳴き方で判別しています(笑)

我が家のニワトリランキング

   名古屋コーチン雄 ムラサキ

②   名古屋コーチン雄 キング 足輪無し

③④  ホシノブラック雌 2羽 「ブーブー」と「ブーブーじゃない方」

   烏骨鶏雄・キイ

⑥⑦⑧ 名古屋コーチング雌 3羽 アカ・キイロ・ミドリ

   烏骨鶏雌・ハッパ

第②位に君臨するキング(足輪なし)は名前の通り、かつてはキング(第1位)でした。ヒヨコの頃から体が大きく名前の通り、コミュニティ内のキングだったのでハダと奥さまもキングと呼ぶようになりました。しかし、孵化後6ヶ月程度経った頃からムラサキ(ナンバー2)の体が大きくなり、気づけば順位が逆転し、ムラサキがコミュニティのトップとなりました。

③④のホシノブラックは雌ですが、コミュニティ内のお姉さん(年長者)なので順位は高め。①②の名古屋コーチンは交尾に成功するものの、⑤の烏骨鶏は交尾をさせてもらえません。さらに③④のホシノブラックが餌を食べている時は⑥⑦⑧の名古屋コーチン雌は餌を食べなかったりと明確な順位付けを感じます。

⑤の烏骨鶏雄・キイは大人になってから我が家にやってきたヤンチャ坊主。体は小さいものの足が速く性欲の塊。よく名古屋コーチン雄(ムラサキとキング)にシバかれていますが反省の色は全く無し。

⑨の烏骨鶏雌・ハッパはコミュニティ内で最弱。小柄なクセに大人になってから引っ越してきたのでイジメの対象にされがち。餌もロクに食べさせてもらえないし頻繁につつかれてイジめられています。もともと烏骨鶏は体が一回り小さいので名古屋コーチン雄が背中に乗り交尾しようとすると体がペシャンコに潰れてしまいます。

雌同士は喧嘩することがあまり無いので明確な順位付けが分からないのですが、上のような産卵スペースの奪い合いを見ていると雌の間にも順位が決まっているように感じます。

キングが怪我をしたことで順位付けが変わる?

かつてコミュニティのトップだったキングはムラサキに追い越され2位に転落してしまいました。最近、足を挫いてしまったのか右足を痛そうに引きずるようになってしまいました。その様子を見てチャンスだと考えたのか順位⑤位の烏骨鶏雄・キイロが頻繁にキングに喧嘩を仕掛けるようになりました。その様子が上の動画です。

毛を逆立て威嚇、飛び蹴りをしたり、首後ろを噛んだりと激しい戦いが繰り広げられています。足を引きずったキングは動きが遅く、キイロのスピード感ある攻撃に負けがち。おかげで立派なトサカには血が滲みカサブタができるようになってしまいました。つつき合いの果てに目が潰れてしまわないかなど心配はありますが、少し目を離すとすぐにバトルが勃発します。

順位という絶対価値

ニワトリの順位付けについて調べていると非常に面白い記事がありました。

ニワトリの場合、そこで決まった順序は絶対だと新村さんは言う。体内時計が狂って1位の雄鶏が鳴くのに遅れても、2位以下はじっと様子をうかがって待つ。もし1位が集団から消えれば、次は2位が最初に鳴くようになる。

「それでも、ごくたまに下位の個体が間違えて、上位より先に鳴いてしまうことがあります。そんな粗相があると、上位がさっと寄ってきて、これでもかというほどつつきます」(中略)

集団の中でいったん順位が定まると、強い雄が優先的に餌を食べ、雄のホルモンが強く出て鳴く回数も増える。交尾の回数も増し遺伝子を残す確率が高まる。優秀な遺伝子が残れば、種全体の繁栄にもつながる――というのが、生物学的な理論付けだ

順位付けは動物の性なのか ニワトリの世界も厳しい縦社会(朝日新聞 GLOBE+)

戦いでトサカが傷つき流血、かさぶたが黒くなってしまったキング

順位付けはニワトリ等の鳥類はもちろん、犬や猫、ハムスター等の哺乳類にもあるそうです。動物の生まれ持った性質なので無理に止める必要はないとのこと。

流血した様子を姿を見るのも辛いですが、我が家のニワトリが怪我をしない程度に見守るしかできません。現在はキングを一旦隔離中。彼ら(彼女ら)の本能に従った順位競争は一生続くとすると考え込んでしまいます。