最近はもっぱら近所の山を開拓してトレイルコースづくりに勤しんでいます。
週末トレイル練習はもちろん、(いつか開催したいと考えている)西粟倉村を中心としたトレイルランニングレースのコース開拓をしています。
今回は、兵庫県No.2の標高・三室山(みむろやま、標高1,358m)を中心に、周辺の空山&竹呂山とつないでぐるり縦走トレイルコースをつくり走ってみました。
ハダが生活する岡山・西粟倉村のお隣、美作市には岡山県最高峰・後山(うしろやま、標高1,344m)があるのですが、後山の北東方向(直線距離わずか7km程度)に三室山があります。
ちなみに兵庫県最高峰は氷ノ山(ひょうのせん、標高1,510m)。
トレイルランナーにはOSJ氷ノ山山系トレイルレースでお馴染みの山ですね。
【OSJ氷ノ山山系トレイルレース2019】兵庫県最高峰・氷ノ山が舞台の78kmトレイルを地下足袋完走【OSJ氷ノ山山系トレイルレース2019】兵庫県最高峰・氷ノ山が舞台の78kmトレイルを地下足袋完走
OSJ氷ノ山は関西で開催される80km弱のロングトレイルということもあり、3年連続で出場しています👆
三室山ぐるり縦走の概要
今回の三室山ぐるり縦走の概要は以下です。
- 兵庫県No.2の三室山(1,358m)を中心に、周辺の二山をつないだ縦走コース
- 魚町公園>空山(901m)>大通峠>三室山(1,358m)>竹呂山(1,129m)>魚町公園と1周する
- 総距離17km&獲得標高1,350m
- トレイル:ロード比率=8:2
スタート&ゴール地点となる魚町公園は岡山・西粟倉村の自宅から25km、車で30分の場所にあります。
家からササッと足を運べるエリアに岡山県最高峰の後山(1,344m)や兵庫県No.2の三室山(1,358m)があるのは田舎暮らしトレイルランナーの役得ですね。この立地を生かさない手はありません。
今回の三室山ぐるり縦走は以下の点を意識してコース設計をしました。
- 車移動なのでぐるり1周コースが良い
- 近くにコンビニが欲しい(7km南にローソンあり)
- ラン終わりに温泉に入りたい(7km南に温浴施設「エーガイヤちくさ」あり)
- 週末トレイル練習を想定して最低でも15km&D+1,000mは欲しい
三室山を中心にどの山を繋いだらいいんだろう?とGoogle Mapとにらめっこをしながら考えていましたが、YAMAPに宍粟50名山 空山⇒三室山⇒竹呂山 縦走(おおつも氏作成)とちょうど良いコースがあったのでこちらを参考にさせていただきました。
ロスト(迷子)対策に事前にGPXデータをiPhoneにダウンロードし、電波が無くても自分の位置を把握できるようにしました。
三室山は兵庫県No.2の標高ということもあり、関西の初心者向け日帰り登山に選ばれることも多い山ですが、空山や竹呂山はメジャーな山ではないので、本当に縦走してつなげることができるのか?と不安半分でスタートしたのでした。
三室山ぐるり縦走を走ってみた
魚町公園→空山(3km)
自宅を出発し、魚町公園(ようまちこうえん)に車を停め、朝8時にスタート。
魚町公園には大きな駐車場とトイレがあります。
キモかわいいモニュメントはツチノコをイメージしているそう。
兵庫県宍粟市はつちのこホールという施設があったりとやけにツチノコ推しです。
魚町公園には空山登山口の案内板が立っています。
まずは石畳。
傾斜もあるので濡れていたら滑りそう。
要所に案内板があるので迷うことはありませんが、案内板の登場頻度は少なめなので時折不安になります。
ふかふかどころ足が埋まってしまいそうな道も通ります。
空山登山ルートはメジャールートではありませんので迷わないか心配になりますが、要所にテープが巻きつけてあるのでテープを頼りに道を進んでいきます。
途中、宇宙からの贈り物という謎の岩を発見。
ただの岩にしか見えません。こういう登山ノリは好きです。
気持ちよく下れる道もあれば、急斜面もあり、メリハリがあります。
道の細い桧林を抜けていきます。
角度がキツイのでひたすらパワーウォーク。
施業が入ったばかりなのか伐り捨て間伐されたばかりの丸太が転がっています。
桧の香りが清涼感があって心地良いです。
空山→大通峠(3km)
空山登山口から3km登って空山に到着。
標高901mと控えめ、展望はよくありません。
空山の象徴、平成之大馬鹿門が鎮座しています。
平成之大馬鹿門はこちらのサイトに記載がありました>ちくさええとこネッ!と
京都の仏教大学の門柱として制作された平成之大馬鹿門は、その彫りこまれた名称に問題ありとする大学側と、否定する作者との意見の違いに端を発し、全国的な話題となり「平成之大馬鹿門」騒動となりました。
大馬鹿門が仏教の教えに添わないとする大学側、作者の空充秋(そら みつあき)氏は、馬鹿という言葉に生きる価値を見失っている現代人に、今一度現代人に「人生ってなんだろう」と問いかけるものなりと、多くの議論が交わされる中、折り合いつかず大学側はこれを拒否。その後、全国から多くの譲渡申し入れが殺到、結果として千種町が譲り受け、21世紀へのシンボルとして、千種川を挟んだ 1000m級の二つの山に設置されたのです。
佛教大学から宍粟市に流れ着いた門だったのですね…。
なぜか石積みされたキャリーボックスがあります。
怖くて開けられません。
三室山に向かうにあたってまずは大通峠を目指します。
GPXデータを確認しつつ、稜線沿いに登っていきます。
しかし、登山道どころか獣道程度の薄い道も多く不安度が増していきます。
終始上り基調ですが、傾斜はキツくないので気持ちの良いペースで進むことができました。
大通峠→三室山(3km)
ようやく大通峠に到着。
一瞬だけ道路を踏んで、ふたたびトレイルに入ります。
大通峠から三室山への登山道は小さな看板が1つあるのみで見落としそうになります。
しかし、大通峠から三室山への稜線は道が薄く分かりにくい場所が非常に多くありました。
迷うかもしれないと不安を感じながらだと思うようにペースも上がりません。
しかし、三室山への稜線は非常に美しく絶景が待っていました。
曇り空でしたが遠くの山々まで眺められる展望の良さは今回のルートの良い点ですね。
しかし、進むにつれてドンドンと藪が深くなっていきます。
もはや道がわかりません。
三室山まであと1.5km程度なのに山頂が随分と遠く感じます。
膝下程度だった藪は次第に高くなり、ついには自分の身長よりも高くなってしまいました。
こうなるともはや完全に迷子。
藪の中を泳いでいるような感覚です。
周辺の藪をかき分けては獣道のように細い道を探し出し、少しずつ進んでいきます。
振り返ると大通峠までつながる美しい稜線と景色を背負っていました。
目の前はまだまだ藪だらけだけど癒やされる…!
三室山→竹呂山(2.5km)
そして、藪と格闘すること30分、なんとか三室山に到着。
兵庫県No.2の標高、1,358mです。
三室山はなんといっても360度見渡せるような展望の良さが魅力です。
三室山山頂には大通峠までの案内板がありました。
確かに70〜80分で歩くことができる距離ですが、あの藪漕ぎは精神的に辛いでしょう。
トレイルコース開拓の定番は山頂で食べるマイおにぎり。
前日に握ったノンオイルツナ+松田のマヨネーズのツナマヨです。
おにぎりはラップよりアルミホイルで包んだほうが3割増しで美味しいですね。
三室山登山口への下山ルートではなく、竹呂山方面へ向かいます。
しかし、またもや藪漕ぎラッシュが待っていました。
確かにYAMAPやヤマケイオンラインにも三室山→竹呂山の藪漕ぎが大変だったとコメントが多くありました。
大通峠→三室山の藪漕ぎに比べると下りということもあり進みやすいのですが、目印=頂上があるわけではなく迷いやすいので要注意。
GPXデータを確認しつつ、竹呂山への方向を確かめながら進んでいきます。
竹呂山→竹呂山登山口(2km)
そして、竹呂山へ到着しました。標高1,129m。
空山と同じく、竹呂山も展望はよくありません。
竹呂山→竹呂山登山口の経路は谷コースと尾根コースの2種類があります。
距離が長そうな尾根コースを選択し、下っていきます。
竹呂山・尾根コースは針葉樹林に囲まれた鬱蒼としたルート。
スピード感を楽しめる下りコースで勢いよく下っていたらiPhoneを握ったまま転んでしまい、盛大に画面を割ってしまいました、ショック…。
登山口まで届くとしばらく林道を下ることになります。
竹呂山登山口→魚町公園(4km)
竹呂山登山口からスタート地点に下るのではなく、少しだけ寄り道をして三室の滝へ。
入り口となる鳥居をくぐる前から滝の壮大な水音が聞こえてきます。
滝で汗を洗い落とし、喉を潤して小休止。水が冷たくて美味い!
もう少し暖かくなったらトレイル終わりにドボン!なんて最高ですね。
残りは3km程度。
淡々と道路を下って魚町公園まで戻って三室山ぐるり縦走が終わりました。
三室山ぐるり縦走まとめ
朝8時に魚町公園をスタートし、13時前には1周して帰ってくることができました。
三室山山頂付近は想像以上に藪漕ぎ(計2km程度)がキツくて精神的にかなり疲れてしまいました。
短パンで走ったので膝下は擦り傷まみれ。
地図読みやコース開拓の面白さはありますが、慣れていないとシンドいですね。
コンビニや温浴施設が7km先にあるので、消費したカロリーをたっぷり補給し、汗まみれの体を洗い流すこともできるのも嬉しいです。
これくらいの距離だと週末午前のトレイル練習に良い距離と獲得標高ですね。
欲を言えば1kmあたり100mアップを基準に、20〜30km&D+2,000〜3,000m程度のトレイルコースをつくることができるといいなと思います。
縦走の快走感は気持ちよいですが縦走はアップダウンが激しくないので、ぐぐっと標高を下げ再び登ってとキツめのコース設定をしたいところですね。
難しいけど面白い。近所のトレイルコース開拓は続きます。
GPSランニングアプリ・Stravaと連携できる立体地図動画作成サービス・ayvriで三室山ぐるり縦走を立体動画にしてみました。あいぶり?と読むのかな?
以前はReliveという同様サービスが人気でしたが、StravaがReliveとの連携を辞めてしまったので今後はayvriが主流になりそうです。