有精卵を孵化させて家の庭でニワトリを育てています。
家庭養鶏で目指せ卵の自給自足!と言いたいところですが、ヒヨコが可愛過ぎて家畜というよりもペット化しています。
この記事は「ニワトリを育ててみたい!」「卵を自給自足したい」と考えている人に向けて書いています。
知識も経験もないまま、素人が右往左往しながら家庭養鶏を始めましたが、家庭養鶏に興味のある人の背中を少しでも押すことができれば嬉しいです。
- 自宅の庭でニワトリを育ててみたい
- 卵の自給自足に興味がある
- 孵化器はどんなものが良いの?鳥小屋はどう作るの?と迷っている
2020年8月現在は、孵化させた名古屋コーチン7匹(孵化後3週間)、ヒヨコから育てているホシノブラック2匹(孵化後2ヶ月弱)を育てています。
名古屋コーチンをご存じの方も多いと思いますが、ホシノブラックは黒い見た目が特徴的な卵も肉も美味しいとされる品種です。
ハダ
ニワトリは卵を生んでくれるだけではなく、最終的には鶏肉として食べることができます。余った野菜のヘタ等はニワトリの餌になり、ニワトリの糞は畑の肥料になります。ニワトリを育てることで家庭内食料自給率が高め、棄てるゴミも減らせたら…と家庭養鶏をスタートしました。
家庭養鶏を始めたハダの自己紹介
まず、筆者であるハダの簡単な自己紹介です。
- 岡山県北の人口1,450人の村・西粟倉村で生活(移住6年目)
- 材木屋「西粟倉・森の学校」に勤務
- お妻さまと2人暮らし
- 平屋の戸建住宅(築6年)の社宅で生活 薪ストーブ&薪ボイラーあり
- ご近所さんに120㎡の畑を借りて野菜づくり中
- 狩猟免許保持(わな猟)
- 趣味はトレイルランニング
振り返ってみると、家庭養鶏を始めやすい条件がある程度は整っていたなと思っています。
- 山に囲まれた村の集落で生活し、近隣住民の了承を得られた
- 材木屋勤務なので鳥小屋の材料=木材が簡単に手に入り、工具も揃っている
- ニワトリを放し飼いで育てるための庭がある
- 野菜を育てているので、鶏糞は畑の肥料に生かせる
- 狩猟で鹿の捕獲・解体をしているので、卵を産まなくなった鳥も解体して食べられる
- お妻さまがフリーランスでデザイナーをしており自宅=オフィスなので、家を空けることが少ない
家庭養鶏を始める上での懸念点の1つに、近隣住民の理解が挙げられると思います。
ニワトリは鳴きますし、脱走して迷惑を掛けることもあるかもしれません。
ハダの場合は、近所のおばちゃんに「おばちゃん、俺、ニワトリ育てたいんだけど」「ニワトリかぁ、ええがなええがな」と事前了承を得ることができました。
今では「ニワトリ大きくなったかい?」と集落のおじちゃんおばちゃんが遊びに来てくれたり、子どもたちがカエルや虫を捕まえて餌やりをしてくれています。
都市部で家庭養鶏を始めるのは近隣住民への説得などハードルが高そうですが、ある程度の田舎であれば「昔はどこの家でもニワトリを育てとってな…」と理解を得られやすいかもしれませんね。
家庭養鶏で家庭内食料自給率を高めたい
そもそもハダが家庭養鶏を始めたきっかけは、村の先輩・井上大輔さん @dainoue24 が子どもの誕生日に有精卵をプレゼントしたという話を聞いたからでした。
「自分以外にも村にニワトリを育てている人が居るなら情報交換もしやすいし楽しそう」と前々から興味を持っていた家庭養鶏を始める踏ん切りがついたのでした。
今やインターネットで何でも購入できる時代ですが、食べることが大好きなので家庭内食料自給率を高めることに関心がありました。
お金を払って美味しいものを食べるのいいけど、手を動かし汗をかいて食べものをつくって食べることは美味しいだけではなく学び深いし面白い。
そんなことを考えながら、狩猟免許を取得して冬はくくり罠を使ってシカやイノシシを捕獲・解体し肉を食べたり、畑を借りて(ほったらかし無農薬)農園で野菜を育て食べています。
日本人なら毎日のように食べる卵も自給できたら面白いなと考えていたので、先輩の後を追うように家庭養鶏を始めたのでした。
ニワトリの品種選定は「卵も肉も美味しい」
2020年8月現在、ホシブラック2匹(孵化後2ヶ月弱)と名古屋コーチン7匹(孵化後3週間)を飼育しています。
孵化後2週間のヒナを分けていただいたホシノブラック
知り合いの方が家庭養鶏を始め、運が良いことに孵化後2週間のホシノブラックを2匹分けていただくことができました。<とりっこ倶楽部ホシノ ホシノブラック>
ニワトリには珍しい黒い見た目がとても可愛いので、品種の選定で非常に気になっていたホシノブラックですが、購入最小ロットが卵で40個、ヒナで50羽以上のため購入に至りませんでした。
有り難いことにヒヨコを分けていただくことができ飼育がスタートしました。
ホシノブラックは採卵・食肉兼用で黒(メラミン色素)が強く、人の浸透圧に近い卵や肉だそうで、卵や肉の持つ生命力やうまみ成分を体に取り入れやすいそうです。
卵アレルギーのある子どもでもアレルギー反応無く食べられた事例もあり、美味しい卵が食べられることを楽しみにしています。
ヒヨコの頃はカラスの子どもみたいな見た目でしたが、ヒナに成長してからは肉付きもしっかりして上品な見た目でお気に入りです。
愛知県出身なので名古屋コーチン
ホワイトレグホン、ロードアイランドレッド、プリマスロック、シャモ、烏骨鶏、アローカナ…たくさんのニワトリの品種があります。
ハダは比内鶏、薩摩地鶏と並んで三大地鶏の1つと言われている名古屋コーチンを選びました。
理由はハダが愛知県出身だからです(笑)
名古屋コーチンは明治30年頃に作り出された採卵・食肉兼用の品種で、卵・肉ともにコクのある味わいで人気の高い品種です。
卵の大きさはやや小ぶり。卵黄の色は濃く、味は濃厚。全体に占める卵黄の比率が高く、とろりとした粘りのある舌触りが楽しめるそうです。
日本の地鶏の中でも大型ですが、性格は穏やかで飼いやすいとのこと。
ホシノブラックも名古屋コーチンも最終的に卵を産まなくなったメス(もしくはオス)は解体して鶏肉として食べる予定なので、卵も肉も美味しい品種を選んでいます。
家庭養鶏で必要な準備物
家庭養鶏を始めて購入したもの
家庭養鶏を始める上で購入したものは以下です。
- 有精卵 3,000円程度(10個)
- 孵化器 5,600円程度
- ペットヒーター 2,500円程度
- 獣対策用の電気柵 30,000円程度(無くても可)
ハダの場合、現在飼っている名古屋コーチン7匹は卵から孵化させたもの、ホシノブラック2匹は生後2週間程度のヒヨコを知り合いから分けていただきました。
名古屋コーチンの有精卵は養鶏園から食用有精卵(無洗浄)を購入しました。
1度目はヤフーオークションで購入しましたが、ヤフーオークションでもさまざまな種類の有精卵が出品されています。
名古屋コーチンの孵化では、1度目に10個の卵で挑戦しましたが孵化器の温度設定が甘く全滅(後述)。なかなか簡単にはいきません…。
その後、孵化器を再購入し、孵化機内の環境を改善して再チャレンジし、10個中7個が孵化しました。
孵化の難しさはありますが、有精卵から孵化したヒヨコの可愛さは格別です。
最初はヒナを購入(or 分けてもらう)して家庭養鶏を始め、ヒヨコの育て方を把握してから有精卵での孵化にチャレンジするのが良いかもしれません。
獣対策用の電気柵は庭に設置した鳥小屋の周囲に張り巡らせるために購入しました。
ハダが生活する村はクマを始め、シカ、イノシシ、キツネ、タヌキ、アナグマ、テン…と獣パラダイス(泣)なので溺愛するニワトリが殺されないように設置しています。
獣が少ない地域であれば電気柵は必要ありませんし、頑丈な鳥小屋を作って対策する方法でも良いと思います。
1度目の孵化で失敗した原因は孵化器の表示温度と実際の温度の乖離が原因でした。表示温度は37度なのに実際は30度しかないという日もあり有精卵の成長が止まってしまいました。中華製の安物の孵化器だと設定温度と実際の温度が異なる場合があるので、孵化器内に温度計を設置するのがおすすめです。
パッケージがダサくて笑える中華製ですが、大容量で自動転卵機能付で使いやすく、孵化率アップに寄与した孵化器でした👆
7個など卵の個数制限がある孵化器だと購入する有精卵(おおむね10個1パック)で端数が生じてしまうので個数制限の無いタイプがおすすめです。
ハダ
有精卵の孵化ではマメな転卵(卵を転がす)も孵化率アップのキモ。自動転卵機能が付いた孵化器を購入すれば、転卵の手間がなくなり、温度管理だけに注力できるので楽ですよ
自作したものは屋内用飼育箱と鳥小屋
できる限り自分で作れるものは自分で作りたいと自作したものは以下です。
- ヒヨコの屋内用飼育箱 0円
- 鳥小屋 木材は0円、釘・金網・トタン、丁番など10,000円程度
ヒヨコは孵化後1ヶ月程度までは屋内で飼育しました。
現在、孵化後3週間の名古屋コーチンもすでに屋外飼育に移行済みです。
寒さに弱いヒヨコは37度前後の環境と人間の体温のような環境で飼育することが必要です。
ヒヨコが生まれる準備ができた pic.twitter.com/mvBa3AALgp
— ハダ|材木屋トレラン猟師 (@hada_tomohiro) June 16, 2020
大きめの段ボールを加工して屋内用飼育箱を製作しました。
透明クリアファイルなどを利用して窓を付けると、ヒヨコの様子が外から見え、ピヨピヨと鳴く様子を確認できて楽しいですよ。
ホームセンター等で安価に購入できる透明のプラ製コンテナボックスや衣装ケースで代用するのも良いと思います。
鳥小屋は材木屋の福利厚生を生かし、平日の仕事終わりや休日を利用してせっせとDIYしました。
畳1枚分(910*1,820mm)程度の小さな2階建てタイプです。
そのため、木材費用は0円で済みましたが、釘・金網・丁番などで10,000円程度の費用が掛かりました。木材も購入していたら合計30,000円程度は掛かりそうですね。
家にあるもので代用したもの
わざわざ買うまでも無いでしょうと家にあるもので代用したものは以下です。
- 餌箱 皿で代用
- 水飲み 皿で代用
- 屋内用飼育箱に敷く米の籾殻 近所の農家さんからもらう
餌箱と水飲みは家に余っているお皿で代用しました。
その後、水飲み皿が籾殻(後述)で汚れるようになり上の水飲みタンクを購入しましたが、飲み口が小さくて汚れにくく水換え頻度も少なく済むのでおすすめす。
ヒヨコが餌箱の縁に乗って倒してしまったり、水飲み皿に入ってずぶ濡れになってしまうこともあるので、餌箱は適度な大きさと重さを検討する必要があります。
孵化後1ヶ月弱は屋内飼育することになりますが、小さな飼育箱で複数匹を買うことになるので泣きたくなるくらい糞まみれになります(笑)
ヒヨコは鳴くか、食うか、寝るか、糞をするかの4択で生きています。
棒状の正常便だけなら良いのですが、褐色・液状の盲腸便(通称:チョコ糞)は匂いもあるため飼育箱が汚れてしまいます。
こまめに糞を取り除いてあげないと糞の上をヒヨコが歩き回り足や胸元が糞でカピカピになってしまいます(笑)
当初は飼育箱の下に新聞を敷くだけで対応していましたが、更にその上に籾殻を敷いてあげると籾殻が糞の水分を吸ってくれるのでメンテナンスが格段に楽になります。
ペットショップにハムスター等の小動物用の床材(紙や木材チップが原料)が販売されているので、そういったもので代用も可能です。
飼育箱の床面を上げ、バーベキュー用の網を敷いて糞を落ちやすくする方法もありますが、ヒヨコの足が落ちて歩きにくそうだったので我が家では実践していません。
ハダ
屋外飼育が始まってからも鳥小屋内に籾殻を敷くことで床に糞がこびりつきにくくなります。家庭養鶏を始める上で持っておくと便利なもの第1位は米の籾殻です。近所に農家さんが居たら分けてもらいましょう。
定期的に購入するもの=養鶏飼料
孵化後、定期的に購入するものとしては養鶏飼料があります。
- ヒヨコ用の養鶏飼料
- ヒナ用の養鶏飼料
ヒヨコは口が小さいのでヒヨコ用の粒度の細かい養鶏飼料、成長してヒナになったら粗目の養鶏飼料を食べさせています。
屋外飼育を始めると、庭にある草、虫、カエルを捕まえて食べます。
食べる草や虫にも好みがあり見ているだけでも面白いですよ。
我が家のニワトリは笹のような硬い草は食べず、クローバーのような柔らかい草を好んで食べています。
クモは食べませんが、バッタやカエルは大好きです。
ヒヨコの体が大きくなるにつれて捕まえる虫やカエルのサイズも大きくなっていきました。
屋外飼育を始めるようになってからは、余った野菜くずを2〜3mmのダイス状にして養鶏飼料に混ぜて食べさせるようにしています。
いろいろ食べさせてみた結果、リンゴやキウイが大好きで尋常じゃないくらい食いつきが良いので我が家ではリンゴとキウイを購入する頻度が高くなりました(笑)
ヒナ〜大人用の養鶏飼料はホームセンターで数十キロ単位の袋入で購入できます。
精米所で無料で手に入る米糠や農家さんから分けてもらった古米も食べさせていますが、あまり美味しくないのか食いつきは良くないので養鶏飼料と混ぜて食べさせています。
家庭養鶏を始めるためのステップ
家庭養鶏は以下の手順で進めました。
- 有精卵の購入
- 孵化器に有精卵をセット 定期的な転卵→検卵
- 鳥小屋の製作
- ヒヨコの孵化 21日で孵化
- ヒヨコの屋内飼育 孵化後1ヶ月まで。ヒヨコからヒナへ成長
- ヒヨコの屋外飼育 孵化後1ヶ月以降〜。虫やカエルを食べ始める
有精卵を購入し、孵化器に入れて37度で温めつつ、転卵(卵を転がす)を繰り返すと21日後には孵化します。
本当に21日前後で卵が割れ始めるので、逆算して土日など休日が21日目となるタイミングで孵化を開始すると孵化のサポートがしやすくなります。
孵化後1ヶ月弱は屋内飼育し、ある程度ヒヨコが大きくなったら屋内飼育に切り替えました。
有精卵の購入
1度目はヤフーオークションで名古屋コーチンの有精卵を購入しましたが、孵化器の温度設定がうまくいかず全滅。
2度目の名古屋コーチンの有精卵の購入は養鶏園から食用有精卵(無洗浄)を購入しました。
国産飼料100%&平飼いで育てた名古屋コーチンの有精卵です。
殻が分厚く重みもあって健康的な有精卵が届きました。
結果、購入した10個のうち、8個が卵内成長し、7匹が孵化しました。
2個は卵の過程で成長がストップ、1個は卵内成長はしましたが殻を割って出てくることはできませんでした。
1度目は全滅でしたが、2度目の孵化したのは7個/10個中なので孵化率70%とまずまずの結果となりました。
孵化器に有精卵をセット 定期的な転卵→検卵
孵化器は上にも紹介した自動転卵機能付きのものを使いました。
こまめな転卵が孵化率アップのキモです。
1時間おきに孵化機内のアームが回り有精卵を転卵してくれるので転卵をし忘れるリスクが無くなります。
有精卵は10個1パック単位で購入できることが多いのですが、7個など卵を入れられる数が決まっている孵化器では端数が余るので上のような個数制限のない孵化器の方がおすすめです。
10個は余裕で入りますが、詰め込み過ぎると自動転卵機能がうまく作動しないのでご注意ください。
孵化機内の温度37度前後・湿度50〜70%に維持する必要があるのですが、スマート家電・Swich Botを孵化機内に入れ、スマホアプリでいつでも孵化機内の温度を管理できるようにしました。
我が家の温度湿度管理用に使っていたSwich Botですが孵化過程でとても役に立ちました。
有精卵が成長しているか確認するため、検卵を定期的に行います。
通常は6日目、12日目、18日目の3度、検卵をします。
上の孵化器には検卵のための照卵機能が付いていたのですが明るさが足りずほとんど見えませんでした。
我が家では、ペン型の懐中電灯に靴下を巻き、卵が安定して乗るようにして検卵しました(汚い靴下でごめんなさい)。
検卵を長時間実施するとヒヨコの孵化率に悪影響を及ぼすとのこと(眩しい?)で手際よく行いましょう。
孵化器に入って12日目の名古屋コーチン、懐中電灯で照らして検卵してみると目視で確認できるくらいに動いてる、感動…! pic.twitter.com/tyYwnC8lIg
— ハダ|材木屋トレラン猟師 (@hada_tomohiro) July 13, 2020
6日目では卵の黄身に血管が通っている程度ですが、18日目には中が真っ黒で見えないくらい成長しているので感動しますよ。
卵の見た目に変化はありませんが、中で細胞分裂を繰り返し、ヒヨコの形がつくられていく様子は神秘的です。
高校時代に生物の実験で有精卵を解剖したことを思い出しました(泣)
有精卵は21日目で孵化するので小学生の夏休みの自由実験にもちょうど良いですね。
我が家に子どもが生まれたら一緒に有精卵を育ててみたいです。
鳥小屋の製作
有精卵を孵化させている間に屋外飼育用の鳥小屋を製作しました。
孵化まで21日、屋内飼育→屋外飼育開始まで1ヶ月と2ヶ月弱の猶予の中で作らなければいけないので焦りながらスキマ時間で製作しました。
幸い、材木屋勤務のハダは工場で発生した端材が手に入るので木材は無料で手に入ります。
そのため、屋外飼育を進める中で小屋の再製作や改善が必要になる前提でまずはミニマムな仕様の鳥小屋を製作しました。
ニワトリの生態が分かっていない状態で作った鳥小屋では満足していただけないでしょうからまずは完璧を目指さず早く作ることを心がけました。
ポイントは、構造の耐久性、対獣対策、普段の使い勝手の3点です。
そもそも我が家は夫婦2人暮らしなので、当初は4〜5匹程度の雌ニワトリを育てたいと思っていました。
毎日3〜4個の卵を生んでくれたら卵を買う生活からは脱却できるだろうという見込みです。
平飼いの場合、1㎡あたり2羽程度の飼育密度が好ましいとのことで、以下のサイズで鳥小屋を製作しました。
鳥小屋で飼育しても庭の雑草は食べて欲しかったので、軽量&底面なしにし移動させられるチキントラクター風の鳥小屋をイメージして作りました。
畳1枚分(910*1,820mm=1.65㎡)の1F平屋 + 畳半畳(0.82㎡)の2F寝室 = 2.5㎡の鳥小屋
30*40mm程度の角材で構造を作り、金網を張って1F部分は完成。
その上に、板材を使って乗せるだけの2F部分(=箱)を作り、トタンを屋根代わりに乗せて完成。
2F部分には穴を空け、ハシゴ代わりの板材を掛けて2Fにも上がれるようにしています。
総製作時間6時間程度の簡単鳥小屋の完成です。
木材が無料ですが、釘・金網・トタン、丁番などに10,000円程度掛かりました。
大きさにもよりますが、同サイズのものを木材含めて製作したとしても30,000円くらいは掛かりそうです。
ヒヨコの孵化
いよいよ孵化する21日目はソワソワしながら過ごすことになりました。
ぴったり21日目に卵の中からヒヨコがくちばしで卵を割る嘴打ち(はしうち)が始まったのですが、嘴打ちが始まってもなかなかヒヨコが卵を割って出てきません。
深夜になり布団に入って眠っているとピヨピヨと鳴き声が聞こえ1匹目が生まれたことに気づきました。
生まれたてのヒヨコは濡れてガリガリに痩せており、歩くのもままならず、鳴くか眠るかしかできません。ああ、か弱い。
予定通りぴったり21日目に孵化🐣
ついに名古屋コー太郎が生まれた…!
感動〜🥺🥺🥺 pic.twitter.com/6bD9PD0R8n— ハダ|材木屋トレラン猟師 (@hada_tomohiro) July 21, 2020
しかし、皆が同時に生まれるわけではなく、卵に穴が空いても卵を割って出てくるまでに6時間以上掛かる個体もありました。
幸い、お妻さまが卵に付きっきりで孵化を見守ってくれたので孵化前後のフォローはしっかりできました。
ついに丸2日経って7匹の名古屋コーチンが我が家にやってきました。
ようこそ我が家へ!
時間が経って羽が乾き、歩けるようになってから屋内用飼育箱(=段ボール)に入れます。
孵化タイミングが数時間違うだけで成長の違いが大きく、生まれたてのヒヨコが先に生まれたヒヨコに踏まれたり突かれたりする様子にアワアワしながら屋内飼育が始まりました。
ヒヨコの屋内飼育 ヒヨコからヒナへ成長
孵化後1ヶ月弱は屋内飼育でヒヨコを育てました。
3週間弱の間待ち続けてようやく生まれてきたヒヨコに安堵するのもつかの間、めちゃめちゃヒヨコが鳴きます。ピヨピヨピヨピヨピヨ…
大体が「腹減った」「寒い」「寂しい」だと思うのですが、生まれたばかりのヒヨコは寒さに弱いので屋内飼育箱をきちんと温めることが必要です。
上のペットヒーターで屋内飼育箱(=段ボール)を温めるのですが、ペットヒーターだけでは熱量が足りず温度が低いことがしばしばあります。
我が家は1年の中でも温かい7月に孵化させたのですが、中山間地のため夜間は温度がぐっと下がってしまいます。
断熱性の高い木造の家に住んでいますが、人間には快適な25度前後でもヒヨコにとっては寒い温度になってしまいます。
すると、ヒヨコが寒い寒いとピヨピヨ鳴き、ヒヨコ同士が集まってヒヨコ山をつくり体を温めようとします。
- 夜間は2Lペットボトルにお湯(40〜50度程度)を入れウエスや靴下で包む
- 屋内飼育箱の上からプチプチシートや新聞紙を乗せ、保温性を高める
上の2点に取り組むことで屋内飼育箱の温度を37度程度に維持しやすくなりました。
Switch Botで温度管理しているのでスマホアプリを開けば「あ、温度が下がってる」と早めに気づくこともできます。
ヒヨコは鳴くか、食うか、寝るか、糞をするかの4択で生きています。
屋内飼育で特に大変なのは毎日の糞の処理ですが、冒頭に紹介した籾殻を屋内飼育箱に敷き詰め糞の水分を吸わせることで、臭い液状のチョコ糞対策をするのがおすすめです。
孵化から1週間経てば随分と体も大きくなり、羽も生え変わってきます。
家の中で歩かせてみたり、天気の良い日は庭に離してあげたり、手の上で寝かせてみたり、かわいいヒヨコとの生活が楽しめます。
基本的に人懐っこいので人間の近くから離れそうとしないので癒やされます(持とうとすると全力で嫌がりますが…)。
ヒナの屋外飼育 虫やカエルを食べ始める
2020年8月現在、名古屋コーチンは孵化後3週間。
そろそろ屋内飼育箱を飛び越えて家の中を動き回るようになるはずなので(ホシノブラックで経験済み)屋外飼育に切り替えるタイミングです。(※すでに屋外飼育に移行済み)
ヒヨコというよりもはやヒナ。
慣らし保育とでも言うべきか、屋内飼育中も何度か屋外で遊ばせており、葉を食べたり虫を食べたりしていたのでスムーズに切り替えることはできそうです。
すでに屋外飼育しているホシノブラックの場合、在宅時はヒナを庭に出しっぱなしにし、夕方になると鳥小屋に入れて飼育しています。
庭の周辺にもニワトリ逃亡防止用の網を張っていますが、さすがニワトリ(庭鳥)と名付けられているだけあってあまり遠くには出掛けません。
我が家の庭のカエルや虫は壊滅させられたのかニワトリを飼い始めてからほとんど出現しなくなりました。
まとめ
2020年8月現在、有精卵から孵化させた名古屋コーチン7匹は孵化後3週間経過し、少しずつヒナらしくなってきました。
孵化後2週間で知り合いから分けていただいたホシノブラックは孵化後2ヶ月経ち、ヒナとニワトリの中間といった出で立ちです。
孵化後4−5ヶ月経たないとニワトリは卵を生み始めませんし、そもそもどの個体は現状メスなのか判別不明なのでトサカが生え始めるのを気長に待っています。
ペットとして飼ったことがあるのはハムスターと犬くらいで鳥を育てたいと思ったことはありませんし、可愛いとも思っていませんでした。
しかし、有精卵から生まれ、ヒヨコからヒナになっていく様子を見ていると本当に可愛らしいですし、愛着も湧きます。
家畜のつもりで飼育を始めましたが、もはや半ペット化しています(笑)
100%(我が家の庭で)平飼いの名古屋コーチンとホシノブラックがどんな美味しい卵を生んでくれるのか楽しみにしています。
【ニワトリ用 鳥小屋の作り方】木材で飼育小屋を簡単DIYし獣対策の電気柵設置質問されることも多かった鳥小屋DIYの方法をまとめました👆
既製品を購入すると4〜15万円とピンキリなのでほどほどのDIYで安い・早い・簡単な鳥小屋を自作するのがおすすめです。
追記:6羽のメスが毎日4個以上の卵を産卵
すっかり名古屋コーチンやホシノブラックは大きくなり、新たに烏骨鶏ペアも加入しました。現在は6羽のメスが毎日4個以上の卵を産んでくれるようになりました。もはやスーパーマーケットで卵パックを購入することもなくなりました。
産みたての卵は箸で黄身を持ち上げたら白身も付いてくるほど鮮度抜群。食べる餌や健康状態で卵の味は変わりますが、粘度の高い濃厚な卵を産んでくれています。軽い気持ちでニワトリを育て始めましたが、こんなに生活を豊かにしてくれるとは思いもしませんでした。
記事を読んでくださった人のニワトリ飼育の後押しができれば嬉しいです。