街でも山でも使える小さな財布が欲しいとアウトドア向けの財布(=山財布)をインターネット上で探し、自分で使い、それぞれの財布の良かった点や気になる点をレビューしました。
モバイル決済やクレジットカードの利用が現金はあまり使わないけど、機能性のある山財布が欲しいという方に読んでもらえたら嬉しいです。
- 街でも山でも使える財布を探している
- 小さい・軽い・水に強い財布が欲しい
- 紙幣を三つ折り・四つ折りにするのは嫌
今回、実際に使ってみた財布は以下です。
- グレゴリー コインワレット
- マーモット ウォレット
- ワンダーラストイクイップメント トレイルジップワレット・ミニII
- SO FAR SO GOOD ワルツ(スナップタイプ)
グレゴリーやマーモットの財布は見たことがある人も多いかもしれませんが、(3)ワンダーラストイクイップメントと(4)SO FAR SO GOODは、ULハイク系の国内ガレージブランドです。
こんな山財布があったんだ!実際の使い心地を知ることができて良かった!と新たな発見になれば嬉しいです。
ハダ
ハダは山財布にカラビナを使って鍵をまとめることで財布や鍵を落としたり無くしたりすることが減りました
現金を使う機会が極端に減り、小さな財布を探し始めた
愛用していたGANZOのコードバン・ファスナー小銭入れ付き長財布
大学を卒業して東京の木材商社で働き始めた時は、ジャケットの内ポケットに長財布を入れてスッと取り出すのがかっこいい…と思っていました。
背伸びして購入したGANZOの長財布を10年は使うぞ!とエイジングを楽しみに愛用していました。
しかし、あっという間にキャッシュレス化(モバイル決済)が普及して現金を使うことが極端に減りました。
現在はモバイル決済(楽天Pay、PayPay、メルペイ)→電子マネー→クレジットカード→現金の優先順位で支払い方法を選んでいます。
- モバイル決済 … 〇〇Payが使える場合は全活用
- 電子マネー … モバイル決済は不可だが電子マネーが使える場合はiDや楽天Edy
- クレジットカード … スーパー等での金額のまとまった買い物
- 現金 … 自動販売機、キャッシュレスやクレカが使えない飲食店など
現在の岡山・西粟倉村の田舎生活でも現金を使うことはあまりありません。
ATMでお金を下ろして財布にお金を補充するといった機会もほぼ無くなり、飲み会の割り勘をPayPayで送金することも増えました。
次第に財布に入っていてもほとんど使わない紙幣や硬貨、カード類のかさばりが気になるようになり、財布ってもっと小さなものでも良いのでは?と小さな財布を探し始めました。
ランニングが趣味なのでザックに財布を収納してコンビニや自販機で補給をしたり、出張先でランニング後にそのままごはんを食べに行くことも多くあります。
ランニングで自販機やコンビニに立ち寄るくらいなら透明のジッパー付収納袋がコスパ最強だとは思うのですが、見た目が良くないし気分も上がりません。
そのため、普段使い(街使い)できる小さい・軽い・水に強い山財布を探していました。
財布に求める機能
ハダが財布に入れたいものは以下です。
- カード類 … クレジットカード1枚、キャッシュカード1枚、運転免許証
- 現金 … 紙幣と硬貨。計1〜2万円入っていれば普段の生活では困らない
- レシート … 経費精算用に保管する
車移動が中心の生活なので電車に乗るのは東京出張時くらい。Suicaは必要ありません。
保険証や会員カードはカードケースに保管しているので使う時にだけ取り出します。
財布・鍵・スマホは毎日持ち歩くし、落としてしまうこともおおいので(笑)、財布と鍵をまとめられたら嬉しいとも思っています。
財布に求める機能をまとめると以下です。
- 小さい・軽い・水に強い
- 街と山で使い分ける必要のないデザイン
- カード3枚、紙幣・硬貨、レシートの最低限を収納できる
- カラビナで鍵を取り付け、財布と鍵をまとめられるもの
- できれば紙幣は折らずに収納できるもの(三つ折りや四つ折りは面倒)
- 中学生感のあるマジックテープ型は苦手
小さい・軽い・水に強いアウトドア向けの財布はたくさんあるのですが、街と山で使い分ける必要のないデザインや紙幣を折らずに収納できるといった条件を加えるとなかなか良いものが見つかりません。
これだと思えるものに出会えるまでにずいぶん時間が掛かりました。
山財布で人気のパーゴワークスやミニマライトも検討したが…
ULハイクやトレイルランニング界隈で人気の山財布と言えば、パーゴワークスのトレイルバンクやミニマライトのプレイウォレットがあります。
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トレイルバンク(S・Mサイズあり)はパーゴワークスの中でも人気商品の一つ。
ハダはトレイルランニング用ザック・RUSH UT2を愛用しているのでパーゴワークスのモノづくりは非常に気に入っています。
特にトレイルバンクSは、カード・紙幣・硬貨を収納でき、三角カラビナ付きで鍵をまとめられる点でも満足度は高そう。
しかし、外付メッシュで硬貨が丸見え、マジックテープが気になり購入を断念しました。
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ミニマライトのプレイウォレットは入荷即完売が続く超人気商品。
ハダも公式オンラインストアの抽選に応募したり、取り扱い店舗のクリック合戦に参戦しましたが、購入することはできませんでした(泣)
プレイウォレットを購入できていたら今も愛用していたかもしれませんが、カードをゴムで固定するため使い込むうちにゴムが劣化しそうな点、トレイルバンクと同じくマジックテープを採用している点が気になっていました。
では、実際にハダが購入し使ってみた財布をそれぞれレビューします。
- グレゴリー コインワレット
- マーモット ウォレット
- ワンダーラストイクイップメント トレイルジップワレット・ミニII
- SO FAR SO GOOD ワルツ(スナップタイプ)
グレゴリー コインワレット
まずはアウトドア好きなら誰もが知ってる王道ブランドのグレゴリーです。
グレゴリーはオールドスクールなデザインと耐久性の高い生地やジッパーが大好きなブランドです。
ウエストバッグとして使えるテールメイトSは長年愛用しているアイテムの一つ。
グレゴリー コインワレットの概要は以下です。
- 価格 2,200円(税込)
- 重さ 72g
- サイズ 横11cm*縦8cm
- カラー 黒、紫、総柄パターン、カモ柄、HDナイロンなど
グレゴリーのバックパックは1〜2万円しますが、2,200円と安価に手に入るコインワレットなのでグレゴリー商品の中でも試しやすいですね。
公式オンラインストアの紹介文は以下です。
コインワレット(COIN WALLET)は普段使いに便利なコインケースです。
内側のスリットポケットは折り畳んだ紙幣やレシートの収納にも役立ちます。
ワレット(財布)と言いながらも使い方としてはコインケースという印象が強い商品です。
グレゴリー コインワレットの良い点は以下です。
- 2,200円と安価なので使い倒せる
- 内部仕切りがあるのでカード、紙幣、硬貨を分けて収納できる
- 安心のYKK製ジッパー+革ストラップでスムーズに開閉
グレゴリーらしいYKK製ジッパー+革ストラップ(使い心地抜群です)や厚手の生地の分、72gと山財布の中では重め。
内部に仕切りがあるのでカード・紙幣・硬貨を分けて収納できるのが良い点です。
厚みのあるデザインなのでカードも10枚ほど収納することができます。
グレゴリー コインワレットの気になる点は以下です。
- 紙幣を二つ折り収納できないため、三つ折りか四つ折りが必須
- 74gと重く、生地に耐水性はない
- 生地や縫製が重なり厚みがある
コインワレットの最大の欠点は1万円札などの紙幣を二つ折りにして収納すると財布右上のラウンド部分に紙幣が干渉してしまう点です。
紙幣が折れ曲がってしまうので三つ折りか四つ折りでの収納が必須になります。
コインケースとして紙幣を数枚しか収納しないなら問題ありませんが、普段使いするには少し面倒臭さを感じてしまいます。
紙幣の収納には向かないが硬貨やカードを収納するには十分でタフなコインケース
マーモット ウォレット
山スカートを日本に広めた女子登山ブームの火付け役、四角友里(よすみゆり)とのコラボレーションによる財布です。
製品名はウォレット。そのまんまです。
ハダは2018年モデルを購入したのですが、2020年モデルも登場しており、毎年アップデートされるマーモットの人気モデルです。
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ちなみに四角友里はこの方です👆ハダは記事を書くにあたって検索し「あ、この人見たことある!」とようやく顔と名前が一致しました(笑)
マーモット ウォレットの概要は以下です。
- 価格 5,060円(税込)
- 重さ 22g
- 素材 ナイロン100%
- カラー 2020SSはベージュ、キャメル、ネイビー、イエロー 計4色
その財布可愛いね!と女性から褒めてもらえることも多い財布です。
生地が薄い分、5,060円という価格設定が若干高く感じてしまいますが、収納も細かく使い心地は抜群です。
公式オンラインストアの紹介文は以下です。
四角友里コラボレーションの定番ウォレットが、コインの出し入れがしやすくアップデートされました。
CorduraR Ripの生地を使用し、軽量でありながら耐久性に優れています。
また、シリコンコーティングが施されているので耐摩耗性も高いです。
大きめマーモットタグと毎年変わるカラー展開が可愛い山財布で女性向けのデザインです。
登山女子のための山財布といった感じでしょうか。
マーモット ウォレットの良い点は以下です。
- 三つ折り財布でコンパクト
- マーモットタグとゴムひもが可愛い
- カード入れが4箇所あるので仕分けやすい
三つ折りの小さめサイズ+ゴムひも固定という見た目が可愛い山財布です。
カード入れが4箇所あるので1枚ずつ分けて収納することができます。
どうしてもミニマムな仕様を目指した山財布だとカードはまとめて収納するタイプが多くなってしまうのですが、仕分けて入れることで取り出しがしやすいデザインになっています。
カードを入れ過ぎると小銭入れから小銭を取り出しにくいので入れ過ぎは注意。
マーモット ウォレットの気になる点は以下です。
- 使い込むうちにゴムひもが伸びてくる
- 生地が滑りやすくポケットから落ちてしまうことがある
- 現行モデルは小銭入れがマジックテープ式からジッパー式に変更(安っぽい)
どうしても使い込むうちにゴムひもが伸びてしまったり、大きめのマーモットタグが擦れて汚れてしまうので劣化が目立ちやすい商品です。
ハダが2018年モデルは小銭入れがマジックテープ式だったのですが現行2020年モデルはジッパー式に変更されています。
しかし、そのジッパーが安っぽい仕様なので非常に残念。
劣化や汚れが目立ちやすいが整理整頓しやすい女性向けの山財布
ワンダーラストイクイップメント トレイルジップワレット・ミニII
ワンダーラストイクイップメント(WANDERLUST EQUIPMENT)は軽量シンプルなアウトドアギアと旅の道具を制作する東京発のガレージメーカーです。
アウトドア素材X-PACやダイニーマグリッドを採用したバックパックやサコッシュ、小物などを展開しています。
新宿区水道町(神楽坂駅近く)にMT.FABsという工房兼ショールームを構えています。
ハダが購入したのはトレイルジップワレット・ミニIIです。
トレイルジップワレット・ミニIIの概要は以下です。
- 価格 2,800円(税込)
- 重さ 11g
- 素材 X-PAC、Aquaguard Zipper
- カラー オールブラック 計6色展開
カードサイズと小柄、重さ11gと軽量、X-PAC生地を用いた耐水性と小さい・軽い・水に強いと求める機能を満たした山財布です。
余計な機能を削ぎ落としたシンプルで無駄がないデザインがツボです。
これぞまさにミニマムな山財布。
公式オンラインストアの紹介文は以下です。
ミニマムながら内側の仕切りとバックポケットの機能性も併せ持ったカードサイズのハイキング用ワレットです。
内側には仕切りがついており小銭がまたぐことがありません。非接触認証付きのカードや免許証、保険証など取り出す頻度の低いカード類や、大型紙幣などは2つ折りで内ポケットに収納できます。
X-PAC生地を用いた縫製の少ない仕様でありつつ、Aquaguard Zipperも採用しているので完全防水ではありませんが、水への強さに安心感があります。
X-PACはコシの強いVX21を採用し、ある程度の硬貨重量があってもワレットの形状をよく保ちます。
トレイルジップワレット・ミニIIの良い点は以下です。
- 2,800円と安価で使い倒しやすい
- 撥水性の高いX-PAC素材を仕様したわずか11gの軽量性
- カードサイズのミニマム&シンプルなデザイン
外ポケットが付いており、レシートや回数券などは分けて入れられるのが良いですね。
タグが付いていてカラビナと組み合わせることもできますし、ロゴタグのみでブランド主張が強過ぎないのも好感度が高いです。
トレイルジップワレット・ミニIIの気になる点は以下です。
- 内側仕切りに二つ折りにした紙幣を入れると紙幣が曲がる
- そのため三つ折りか四つ折りで紙幣を収納する必要がある
- カードを入れ過ぎると財布が曲がりにくく紙幣や硬貨を取り出しにくい
説明には紙幣を二つ折りにして収納可能とありますが、ギリギリのサイズ感のため、紙幣を二つ折りにして入れると内部で紙幣が折れてしまいます。
そのため、三つ折りか四つ折りで収納する必要があり、二つ折りでも収納可能という仕様に惹かれて購入した分、残念です。
もう少し、もう少しだけ高さがあればきれいに二つ折りした紙幣が入るのですが…。
富山のアウトドアショップ・OUNCEの別注モデルではスムーズに紙幣を取り出せるように5mmほど高さを出しているようです。<参考記事はこちら>
紙幣は折り畳む必要があるが、小さい・軽い・水に強いを備えたミニマムな山財布
バックパックやサコッシュ、グリル台まで展開
SO FAR SO GOOD ワルツ(スナップタイプ)
最後に紹介するのは、田中和代さんが鎌倉を拠点にアウトドアギアを展開するガレージブランド・SO FAR SO GOODです。
SO FAR SO GOODのワルツは何か良い山財布は無いものか?とグーグル検索ではなくInstagramで検索を掛けて発見したブランドです。
ワルツをひと目見てこの山財布の作り込みはすごい!と感動してすぐ購入したのでした。
SO FAR SO GOODのワルツ(スナップタイプ)の概要は以下です。
- 価格 6,490円(税込)
- 重さ 10g
- サイズ 横幅10cm*高さ6.5cm
- 素材 主素材:ダイニーマ®コンポジット・ファブリック・ハイブリッド、カードポケット:ライトスキン、小銭入れ・札入れ仕切り:ダイニーマ®コンポジット・ファブリック、タグ:牛革(栃木レザー)
- カラー 革タグは白革 or ヌメ革の2種類で選択可能
今回紹介した山財布の中ではお高めの6,490円ですが、その値段に見合う機能性を持っています。
公式オンラインストアの紹介文は以下です。
フラップを開けば、それぞれ独立したスペースに収納されたお札・カード・小銭の全てにアクセスOK。
しかも、お札は折らずに入れられ、小銭は広々としたスペースで中身を確認、出し入れできるので、レジでの支払いでまごつくことがありません。
カードはキャッシュカードタイプで最大6~7枚、小銭は20枚程度、紙幣20枚程度まで対応可能です。
フラップを開けば紙幣・硬貨・カードを一覧でき、紙幣は折らずに収納可能、ダイニーマ素材を使用した耐水性と申し分の無い機能です。
デカデカとしたブランドロゴは無く主張しないデザインも好みです。
ワルツ(スナップタイプ)の良い点は以下です。
- 開けば紙幣・硬貨・カードの全てにアクセスできる
- 紙幣を折り畳まずに収納できて取り出しやすい
- ブランドロゴのタグや刺繍が無くシンプルなデザイン
フラップを開いた時の財布の角度設定が秀逸で開いた途端に小銭を落とすこともなく、紙幣も取り出しやすいようになっています。
特にお札入れの仕様が珍しく、封筒のように縦方向に収納します。
これは開口部を小さくすることで水が侵入しにくいようにしてあるとのこと、流石。
小銭入れスペースから紙幣が透けて見えるのも嬉しいポイントです。
性能が高い一方で重量わずか10gと軽いこともポイントです。
ワルツ(スナップタイプ)の気になる点は以下です。
- スナップボタン裏側が白色プラスチック製で安っぽい
- 紙幣を抜き出しやすいが、収納しにくい
- 使い込むうちに革タグが劣化しそう
スナップボタンが白色プラスチック製で若干安っぽく見えるのが懸念点。
しかし、金属製では錆びてしまいますし重量も増すのでアウトドア仕様ゆえの選択なんでしょう。
布タグではなく革タグ(白かヌメか選択可能)がワンポイントでかわいいのですが、使い込むうちに革タグが劣化しそうなのが気になります。
特にハダは革タグにカラビナを取り付けて鍵をまとめたいので耐久性がどこまであるのかも使い込んで検証してみたいと思います。
紙幣・硬貨・カードに全アクセスできる使い心地抜群の山財布
山財布やサック、ポーチなどアウトドア小物が豊富
山財布レビューのまとめ
紹介した順番通り、グレゴリー→マーモット→ワンダーラストイクイップメント→SO FAR SO GOODと使ううちに自分の好みもよく分かってきました。
2020年8月時点では、最後に紹介したSO FAR SO GOOD ワルツ(スナップタイプ)を愛用しています。
開けば紙幣・硬貨・カードの全てにアクセスでき、紙幣を折り畳まずに収納できて取り出しやすい
、さらにブランドロゴのタグや刺繍が無くシンプルなデザイン、と申し分のない仕様に大満足しています。
ワルツシリーズは過去にもいろんなモデルがあり、考えに考え抜いて現行のワルツのデザインにたどり着いたのかと思うと、使うのもいっそう楽しくなります。
ハダはSO FAR SO GOOD ワルツ(スナップタイプ)の革タグにナイトアイズのエスビナー・スライドロック・カラビナ#2を取り付けています。
自宅・車・会社と持ち歩く鍵は3種類のみで財布も小さいため、カラビナも小型のものを選びました。
スライドロック式でカラビナが開くことも無いので安心して使っています。
財布と鍵がセットになったので落としたり忘れることもずいぶんと減りました。
【パタゴニア ウルトラライト・ブラック・ホール・ミニ・ヒップ・パック】スマホと財布のみ入れるウエストポーチ財布とスマホはパタゴニアのウルトラライト・ブラック・ホール・ミニ・ヒップ・パックに収納しています。
容量1Lとミニマムなウエストバッグなのでパンツのポケットにスマホや財布を入れるのが苦手という方におすすめです。