SOLのヒートシート・エマージェンシー・ヴィヴィのレビューです。
ヴィヴィ?ビビィ?ヴィヴィー?聞き慣れない言葉にBivvyというスペルもなかなか出てきません。
- OMM JAPANやOMM LITEへの出場を検討している
- シート状のエマージェンシーシートは既に持っている
- 緊急時以外のエマージェンシー・ヴィヴィの使い方が知りたい
SOL ヒートシート・エマージェンシー・ヴィヴィは寝袋状の緊急エマージェンシーバッグです。
OMM JAPANやOMM LITEの必携装備(KIT LIST)には「エマージェンシーシート(袋状のものに限る。エマージェンシービビー)又は防水シェラフカバー」とあるため、購入しました。
- SOLのHeatsheets®は軽い、薄い、引き裂きに強い、だが透湿性は無い
- 重さ103gで専用サックも付属するのでザック収容量を圧迫しない
- 緊急時以外にも保温ブランケットやテント用グランドシートとして使用可能
トレイルランニングレースに出場するランナーであれば必携装備としてシート状エマージェンシーシートの携行が義務付けられていることが多いので既にお持ちだと思います。
しかし、OMM JAPANやOMM LITEではでは袋状のエマージェンシーシートが必要になるのでご注意ください。
定価は3,190円(税込)ですがAmazonでは送料込・税込で1,960円で購入することができました。38%OFF!
OMM JAPANやOMM LITEの必携装備である袋状のエマージェンシーシート
SOL ヒートシート・エマージェンシー・ヴィヴィの概要は以下です。
SOLはアドベンチャーメディカルキット社のサバイバルエッセンシャルグッズです。
- 価格 3,190円(税込)
- 重さ 108g
- サイズ 91cm*213cm
- 材質 ポリエチレン
- その他 2辺をシームテープで固定し袋状にしてある
- 付属 専用サック
専用サックに入れた場合は重さ112g
トレイルランニングレースに出場したことのあるランナーなら必携装備として挙げられることの多いシート状のエマージェンシーシートを既に持っていることだと思います。
しかし、OMM JAPANやOMM LITEの必携装備(KIT LIST)には「エマージェンシーシート(袋状のものに限る。エマージェンシービビー)又は防水シェラフカバー」とあるため、購入しました。
サイズは1人用で91cm*213cm、重さ108g。
専用サックが付属するので手のひらサイズに収納可能です。そのため、ザックに収容してもかさばりにくいのが良いですね。使い捨て製品ではないので繰り返し使うことができますよ。
ちなみに2人用で152cm*213cm、重さ138gもあります。
緊急時には結露や蒸れよりも保温力を優先する方が効果的
購入時点ではきれいにロール状に折り畳まれているが使用後の収納はたいへん
「OMMの必携装備のためにとりあえず用意した」ではレース以外はタンスの肥やしになってしまいます。機能を確認しておきましょう。
SOLのHeatsheets®を使用した製品は、エマージェンシーシートと呼ばれるポリエステル素材の他社製品と比較すると多くの面で優れています。
Heatsheets®はアメリカのA.F.M(Advanced Flexible Material)社が開発したポリエチレンの生地に特殊技術で純度99.999%の高純度アルミを蒸着加工したシートです。Heatsheets®を使用した製品はスペーステクノロジーをフィードバックした製品として宇宙財団の認証マークの使用が許可されており、信頼の証にもなっているとのこと。
- 体が放射する熱の90%を保持
- ポリエチレン素材なのでしなやかで繰り返しの使用が可能、折り畳みやすい
- 傷が付いた場合はポリエステル生地ブランケットのように裂けてしまうことが無いため補修可能
- 他社製品ポリエステル生地に比べ30〜50%薄いが強度は他社製品を上回る
91*213cmと大判なので身長171cmのハダでも頭まですっぽり入る
いわゆるエマージェンシーシートやサバイバルシートは見た目はほとんど同じですが価格はピンキリ。
緊急時に必要とする道具であるため個々の性能にまでは意識が向かないことが多いですが、SOLのHeatsheets®は機能性が優れていることがよく分かります。
注意点としては透湿性が無い点です。
「じゃあ緊急時に包まったとしても体が蒸れちゃうの?」「テント泊のシュラフカバーに使ったらシュラフのロフトが潰れるじゃん」と侮るなかれ。ハダもそう思っていました。
東京・三鷹のHiker’s Depotの商品ページにたいへん分かりやすい記述があります。
衣類を機能的なものにし、肌面だけでもドライに保つようにすれば、結露よりも保温力を優先した方がよっぽど生命維持には効果的です。こうしたエマージェンシービビィやシルナイロン性ケープのような袋状の防水膜をかぶり、蒸れさせることは緊急時には非常に効果的なのです。
効果を最大限活かすためにも直接肌面に触れることを避け、身体とヴィヴィの間に十分なDead Air Space(デッドエアスペース。十分に空気を保持し、かつ対流が起こりにくい状況)を作り出す必要があります。
あくまでも輻射熱・遮熱効果を狙った道具なので単体で暖かいというものではありません。環境に合わせて服を着込み、十分に空気層を作り出してください。
緊急時は結露や蒸れよりも保温力が優先、体を冷やさないことが重要なんですね。そのために服を着込み、体と服の間に空気層を確保する必要があります。
90年代のフランス洞窟救助マニュアルでは袋状エマージェンシーシートを携行することが推奨されていたそうです。
緊急時以外にも保温ブランケットやグランドシートとして使用可能
大切なことだと分かってはいても「緊急時にしか使わないものにあまりお金を掛けたくない」と考えてしまうのが人の常。
一見、中に入る以外は使い勝手の悪そうな袋状エマージェンシーシートですが、下記のようなシーンでも使うことができます。
- 休憩時やテント泊時の保温ブランケット
・下半身のみ入れることで足腰を冷やさない保温ブランケットとして使う
・オレンジ色面は外部、銀色は肌面、体の熱を反射し保温する
・ただしポリエチレン製なのでバーナーなどの火気に注意 - 1人用のテントのグランドシート
・袋状=2重構造で平面91cm*213cmなので1〜2人用テントのグランドシートとして使えるサイズ
・軽い、透湿性が無い、引き裂きに強い、そして長持ちと理想のULギア
・銀色面を濡らしたまま折り畳み乾燥させるとアルミが剥がれるので注意
透湿性は無いので体が濡れているとアルミ面が体に張り付きやすい
保温ブランケットとして利用できることはイメージにありましたが、グランドシートとして使うことができるのは驚きでした。透湿性が無いSOL ヒートシート・エマージェンシー・ヴィヴィであれば、地面からの水分や冷気を軽減することができますね。
エマージェンシーシートをグランドシートとして利用する際の注意点は先述したHiker’s Depotのブログが分かりやすかったので参考にしてください。<SOLエマージェンシー・ブランケットをグラウンド・シートとして使うときのお手入れティップス>
1人用テントのグランドシートは断熱資材でお馴染みのデュポン社のタイベック(1m*2mサイズ)を愛用していました。エマージェンシー・ヴィヴィ(シート)をグランドシートにも使う方法は1つの道具に2つ以上の役割を持たせるウルトラライト的思考にぴったりですね。
専用サックに余裕はあるが畳み方には注意が必要
使用後はぐちゃぐちゃにせずロール状に折り畳んで専用サックに収納する
SOL ヒートシート・エマージェンシー・ヴィヴィの気になる点は一度広げたら折り畳むのが大変ということ。
シュラフはサックにグリグリとねじ込むだけで良いですが、テントやグランドシートはこれが大変なんですよね。
繰り返しの使用を想定して専用サックは多少ゆとりがあるサイズで作られていますが、いい加減に折り畳んでも入り切りません。袋状タイプなので折り畳み時に空気が入りやすいのが鬼門。
折り畳む時のコツとしては、空気を抜きながら専用サックの幅(より気持ち小さめの)10cm程度に折込み、最後にくるくるとロール状に巻くことです。軽くて面積の大きいシートなので風の強い場所ではオモリ代わりに石を置きながら畳むとスムーズです。
シートはシームテープで袋状に繋がれている
先述したHiker’s Depotのブログにもあるように、銀色面を濡れた状態で放置してしまうと接地面にアルミ蒸着が貼り付いてしまい、パリパリと剥げてしまうのでご注意ください。
使用後は表面の汚れを拭き取り、乾燥させてから専用サックに収納することが長持ちのコツとのこと。
グランドシートとして使う場合は地面側を毎回同じ面にして使用するといつまでも片面がきれいな状態で使うことができます。
大型スポーツ量販店では取り扱いが少ないので要注意
使用後の収納も考慮して専用サックは少し大きめに作られている
SOL ヒートシート・エマージェンシー・ヴィヴィの特徴をまとめると以下です。
- SOLのHeatsheets®は軽い、薄い、引き裂きに強い、だが透湿性は無い
- 重さ103gで専用サックも付属するのでザック収容量を圧迫しない
- 緊急時以外にも保温ブランケットやテント用グランドシートとして使用可能
SOL ヒートシート・エマージェンシー・ヴィヴィはAmazonや楽天市場、アウトドア専門店で購入することができます。
定価は3,190円(税込)ですがAmazonでは送料込・税込で1,960円で購入することができました。38%OFF!
2021年7月にOMM LITE & BIKE HAKUBA/OTARIに出場した際に白馬村内の好日山荘、THE NORTH FACE、Patagonia店内を探しましたが袋状のエマージェンシーシートは販売されておりませんでした。唯一、山道具専門店・ラッピーには取扱いがありましたよ。
必携装備(KIT LIST)はOMMに出場する上で必須ですし、一般的な大型スポーツ量販店には販売されていないことが多いので注意が必要です。