「狩猟=鉄砲」のイメージを持っている人も少なくないと思いますが、ぼくの場合、狩猟ではくくり罠という方法で狩猟をしています。
西粟倉村の猟友会メンバーを見ると、くくり罠・箱罠・鉄砲の3種類に大別されます。
鉄砲使いは2−3人と数える程度しかおらず、ほとんどがくくり罠と箱罠を使用しています。
設置が簡単な笠松式くくり罠
くくり罠の種類もさまざまですが、狩猟仲間から分けてもらった笠松式くくり罠と呼ばれるタイプのものを使用しています。いわゆる跳ね上げ式というもの。
罠を設置する上で土を深く掘る必要がなく、また設置が簡単なので短時間で罠をかけることができます。
と言っても笠松式しか使ったことがないので他の種類との使い心地の違いは分からないのですが。
笠松式くくり罠は、地面に隠した踏み板をシカやイノシシが脚で踏み込むと、バネが跳ね上がりワイヤーが締まる仕組みになっています(下は失敗した空はじき後の笠松式くくり罠)。
シカやイノシシは確実に居るのに罠には掛からない
今日も早朝から山に入っては獣の足跡や糞を探していました。小雨が降る中、気づけば3時間。山に入るとあっという間に時間が過ぎてしまいます。
現在は、自宅がある集落内に5本のくくり罠を設置しています。
自宅から徒歩5分の裏山に設置しているので見回りが楽ちん。近所のおっちゃんも「頑張っていっぱい獲ってくれよ」と応援してくれます。
くくり罠を設置しているエリアには、確実にシカやイノシシが通った足跡や真新しい糞があるのですが、これがなかなかヒットしません。そこに居るはずなのに捕まえられない。
罠をかけたその瞬間は、「この場所だったら明日にはシカが獲れてるだろうな〜(ほくほく)」「明日忙しいのに同時に2匹獲れちゃったらどうしよう」と自信満々。
翌日の見回りが楽しみでなかなか寝付けません。しかし、翌日、翌々日、…とまったく音沙汰がないと次第に不安になってきます。
あれ?罠がバレてる?そもそもこの場所に掛けても獣が通っていないのかな??えー、どうしようかな…。
罠をかける朝と獣が動き回る夜。見えない獣との時間差での駆け引きは楽しくも難しいものです。
どの場所に、どう罠をかけるか?
- 獣が頻繁に利用している獣道
- 新鮮な痕跡(フィールドサイン)がある場所
- 獣道が狭いなど、くくりわなを設置する位置が決めやすい場所
- くくりわなを固定する木などがある場所
- くくりわなを埋める穴が掘りやすい場所
上記のような、罠を掛ける場所を選定するでの基礎的な知識はインターネットや本などで情報収集することができます。
しかし、自分が実際に罠を掛けた場所や罠の掛け方(隠し方)で本当に良いのか不安で仕方がありません。
- 新しく濃い獣道に罠を掛けられているか?
- 罠の設置する位置や角度は獣が踏む上で適切か?
- 罠の隠し方は違和感がないか?バレていないか?
このあたりは経験値の高い人に教わるのが一番なので猟友会の会長に一度相談してみて罠を見てもらいたいなと思っています。
その前に質より量。打率よりも打席数を重視して罠を掛け続けてみます。今年はイノシシを獲るぞ。