くくり罠の猟師のハダです。
ふだんは岡山・西粟倉村の材木屋「西粟倉・森の学校」に勤務しながらスキマ時間で狩猟に取り組んでいます。
今朝は2歳程度のメス鹿を捕獲することができました。
11月15日〜3月15日まで続いた猟期が終わり、有害鳥獣捕獲期間に突入し1匹目の鹿です。
夜間に道端に現れる鹿の群れを発見
会社から自宅への帰り道、夜に何度も鹿の群れを見掛けるポイントがありました。
どうやら橋を越えて道端の草を食べている様子。
鹿柵の内側と外側では一目瞭然。
鹿柵の内側には背の高い草が生えているものの、鹿柵の外側には草があまり生えていません。
ヘッドライトを付けてナイトパトロールに出掛けてみると4匹の群れが居ました。
走って追いかけてみること数回、いつも同じ場所に逃げていくので山の出入り口が分かっていました。
11月15日〜3月15日まで続いた4ヶ月の猟期が終了して少し気が抜けていましたが、鹿が居ると分かると途端にやる気が出てくるんですから不思議なものです。
山沿いに週末にまとめてくくり罠を設置し、様子見です。
くくり罠を設置3日後にメス鹿を捕獲
(平日の早朝7時)ピンポーン
「こんな朝早くに誰だろう?…」
「おーい、罠に鹿が掛かっとるぞ」
「えっ、すぐ行きますっ!」
「そこそこ良いサイズだったぞー」
近所を毎朝散歩するおじさんがわざわざ我が家まで訪ねてくれたのでした。
おじさんはハダが集中的に罠を掛けている自宅周りを毎朝散歩しており、罠の設置中によく話かけてくれます。
さっそく罠場に出掛けてみると、メス鹿が掛かっていました。
くくり罠を設置してから3日後のヒットです。
🔔(早朝7時前)ピンポーン
👴おーい、罠に鹿が掛かっとるぞ
👱♂️えっ、すぐ行きます…!・夜中に道に出ている群れを確認済
・罠設置後3日目のヒット
・2-3歳のメス鹿毎朝近所を散歩するおっちゃんが罠の確認をして連絡までくれるようになった笑 pic.twitter.com/c9OgzsriVZ
— ハダ|材木屋トレラン猟師 (@hada_tomohiro) March 31, 2020
2−3歳、30-40kg程度でしょうか。
4匹の群れのお母さんかもしれません。
猟期が終了して一段落付いたタイミングでモチベーションを上げるために追加購入したオリモ製作販売の弁当箱タイプのくくり罠・OM-30型を使いました。
錆びにくいステンレス加工の新品でしたが、猪ではなく対鹿ならば、新品の油の臭いなどは関係なさそうですね。
撒き餌に頼らず獣道をきちんと読む
猟期終了後に西粟倉村に訪問研修に来てくださった野生鳥獣対策連携センターのスタッフさんのお話を聞く機会がありました。
研修で印象に残ったのは、しっかりと獣の足の踏み場を見極めるということ。
足の踏み場が分かれば枝や石でくくり罠に誘導する必要なんてないよということでした。
猟期は撒き餌+石ぐるり+くくり罠の小林式捕獲法に頼ってしまうこともありましたが、猟期終了後は餌なしで足の踏み場を読むことを徹底していました。
今回のメス鹿は足の置き場が固定化しやすい平らで細い獣道を狙いました。
左前脚で踏むことを想定していましたが、右前脚が掛かっていたので進む方向は逆。
ですが、大きな読みが当たって嬉しいです。
斜面に落ちてしまい足が絡まり身動きが取れない状態になってしまったメス鹿。
バールで頭を殴り、気絶させてから首にナイフを入れ血抜き。
道路からも近い場所だったので発見から積み込みまで15分で終わりました。
平日の早朝だったので西粟倉村の獣肉解体施設エーゼロに個体を引き渡して完了です。
アナグマを捕獲したものの有害鳥獣捕獲期間は対象ではないので泣く泣くリリース
噛みつこうとしてくるので生きたまま罠を外すのが難しい
ワイヤーが絡まっていて身動きが取れない状態だったので助かった…
反応荷重の重いオリモ製作販売の弁当箱タイプのくくり罠で鹿以下の動物が獲れたのは初めて pic.twitter.com/LeY1BIP9X8— ハダ|材木屋トレラン猟師 (@hada_tomohiro) March 30, 2020
ちなみに昨日はアナグマを錯誤捕獲してしまいました(アナグマは猟期のみ捕獲対象)。
他の罠場でも空弾きをしていたので明日が楽しみです。