100マイルレースに対応するトレイルランニング用ヘッドライトの双璧、レッドレンザー(Ledlenser)のNEO10Rとマイルストーン(milestone)のトレイルマスターMS-F1(Trail Master)の比較レビューです。
- 100マイルレースに対応するトレラン用ヘッドライトを探している
- ルーメンや稼働時間などどんなスペックのものを選んだらいいか分からない
- レース使用がメインなのであまりお金は掛けたくない
100マイルレースではナイトランパートが必須ですが、真っ暗闇のトレイルを12時間以上も走るのは非常に怖いですよね。
ヘッドライトを着用して走るのはレースがメインなので経験値も少ないですし、どんなヘッドライトを選べば良いのか悩んでしまうものです。
レースの必携品なので不安を取り除いてくれる機能性にはこだわりたい一方、着用回数が多くはないのでお金を掛けたくないギアでもあります。
今回は100マイルレースに対応するトレイルランニング用ヘッドライトとして人気のレッドレンザー・NEO10Rとマイルストーン・トレイルマスターMS-F1を比較しました。
【初心者向け】明るい・長持ち・安心保証でコスパ抜群のヘッドライト
- 100マイルレースに対応する機能を持ちながら11,000円(税込)とコスパ抜群
- 600ルーメンで10時間、250ルーメンで15時間の使用可能で明るさ長持ちバッテリー
- 2年の保証期間(オンライン製品登録で7年)付で長く愛用できる
【中級者向け】時間経過で光束が落ちにくい 夜間環境に対応しやすい電球色フォグランプ付
- 19,250円(税込)だが大阪発の日本製ヘッドライト
- クイックダイヤルシステムで頭部にワイヤー固定するので走行中に揺れにくい
- 濃霧環境で照らしやすい電球色のフォグランプ装備
ヘッドライトと言えば、フランスのペツル(PETZL)やアメリカのブラックダイヤモンド(Black Diamond)、ドイツのレッドレンザー(Ledlenser)など海外製ブランドがほとんどですが、国産ブランドにも見逃せないヘッドライトがありますよ。
100マイルレースに求められるヘッドライトの機能
ナイトランパートが必須になる100km超級のロングレースや100マイルレースで必要となるヘッドライトを性能をまとめました。
- 150〜200ルーメン以上の出力がある
- 夕方〜明け方まで半日12時間以上の稼働が可能
- 予備電池の交換が簡単
- ヘッドライトが重過ぎず揺れにくい
- ザックに収納してもかさばらない
明るさに関しては好みや使用条件の影響が大きいですが、個人的には150〜200ルーメンの光量があれば十分です。
暗いと不安で仕方ありませんが、明る過ぎても目が疲れてしまうんですよね。
ただ、山の中でマーキングテープを見失った際は瞬間的に遠方を見る必要がありますので最大出力が高いに越したことはありません。
ヘッドライトは稼働時間が長くなり電池残量が少なくなると、仕様に記載されているルーメンから出力が段々と落ちていきます。
そのため、性能としての明るさよりも長時間稼働させた際の明るさの保ちやすさを考慮する必要があります。
「最大出力なら◯時間、中くらいの出力ならば△時間は持続する」と最大出力を比較するだけではなくルーメンごとの持続時間に注目すると良いです。
70〜80kmのミドルトレイルレースならば、早朝スタートがほとんどで制限時間15時間程度が多く、スタート直後(早朝)とゴール直前(夕方〜夜間)の各1〜2時間、計4時間程度の稼働時間のヘッドライトがあれば十分です。
しかし、100マイルレースとなると夕方〜明け方まで12時間以上のナイトランパートが必須になるので、少なくとも12時間以上対応できるバッテリーが必要になります。
さらにUTMFなど昼スタートの100マイルレースは制限時間46時間にも及ぶので2晩分のナイトランパートを走る場合もあるので、稼働時間だけではなく予備バッテリーの取り替えやすさや携行性も重要です。
ヘッドライトはゴツゴツしたデザインが多いので無理やり突っ込むとザック内部に穴を空けてしまう恐れや背中に当たって痛いことがあるため、100均ショップ等でポーチを購入してポーチごとザックに収めるのがおすすめです。
「あれ?どこに入れたっけ?落としたかも!?」と出し入れの多いザック内でどこに何があるか分からなくなってしまうのはストレスなのでザック内は整理できる仕組みを作りたいですね。
ヘッドライトと言えばプロトレイルランナー御用達のPETZL(ペツル)・NAO+があります。
100マイルレースに対応する性能を備えながらスマホアプリと連携して光量などカスタマイズも可能なハイスペックモデルですが、税込24,200円とヘッドライト1個にしては価格が高いのでなかなか手が出ません。
メーカーが表示する光束(ルーメン)と点灯時間の表記に注意!
「ルーメンが高いと明るいんでしょ」「ルーメンの高さと点灯時間の長さだけを見ればいい」とヘッドライト選びの際には光束(ルーメン)と点灯時間のみを注視してしまいがちです。
しかし、「◎◎ルーメンで△△時間点灯」といったようにメーカーが表示する点灯時間の間ずっと一定の光束が維持されるわけではない点にご注意ください。
つまり、時間が経てば段々と暗くなるという前提でヘッドライトを選ぶ必要があります。
ヘッドライトにはANSI FL1という規格基準が採用されています。
これはライト唯一の規格で2009年に定められました。
ANSI FL1はさまざまなメーカーのライトを一定の基準で公正に比較するための規格です。
しかし、この規格は時間が経てば段々と暗くなるというライトには避けられない課題を曖昧にしています。
ANSI FL1では「照射開始30秒後の出力を初期値とし初期値の10%に到達するまでの時間を点灯時間とする」という基準があります。
簡単に要約すると、1000ルーメン&点灯時間10時間のヘッドライトの場合、点灯直後は1000ルーメンの光束があっても、点灯10時間後の時点では100ルーメンの値しか無いということです。
つまり、点灯時間=一定の光束を維持できる時間ではないことにご注意ください。
「長時間点灯して光束が落ちても最低◎◎ルーメンは出力を維持したい」ということであれば、最低限求める出力よりも高い最大出力のヘッドライトを選ぶのが1つの選択肢と言えます。
レッドレンザー・NEO10Rとマイルストーン・トレイルマスター MS-F1の性能比較
レッドレンザー・NEO10Rとマイルストーン・トレイルマスター MS-F1の性能を比較した図は以下です。
名称 | NEO10R | トレイルマスター MS-F1 |
価格 | 11,000円(税込) | 19,250円(税込) |
重さ | 179g | 180g |
防水 | IPX4 | IPX5 |
ルーメン(lm) | 最大600lm〜最低10lm | 最大850lm〜最低80lm |
照射距離 | 最大150m〜最低20m | 80m |
バッテリー | 600lmで9h、250lmで15h | 300lmで5.5時間、160lmで9h、80lmで19h |
充電 | micro USB Type-B | micro USB Type-B |
付属 | チェストベルト | 電球色フォグランプ機能 |
サイズ調整 | ゴムベルト式 | ワイヤー+クリックダイヤル式 |
製造 | 中国 | 日本 |
ヘッドライトは慣れない単位や数字が多いので戸惑いますが両者の比較をまとめると以下です。
- 価格 価格差は8,250円でNEO10Rが安い
- 光束 最大850lmとトレイルマスター MS-F1が明るいが稼働時間は短い
- 稼働 600lmで9時間稼働と明るさと稼働時間のバランスはNEO10Rの方が良い
- 距離 NEO10Rは最大150m、トレイルマスター MS-F1は80m
- 充電 いずれもmicro USB Type-Bなのでパソコン経由で充電可能
- 機能 トレイルマスター MS-F1は濃霧環境で照らしやすい電球色フォグランプ機能あり
- 調整 NEO10Rは一般的なゴムベルト式だが、トレイルマスター MS-F1はクリックダイヤル式
ヘッドライトは安いもので1,000円台から高いもので30,000円台まで価格帯が広いですが、値段ばかりで品質が伴わない中華製が多いのも事実。
肝心のレース当日に「急に点灯しなくなった」「電池切れになった」と慌てないようにヘッドライトの仕様を把握しておきましょう。
特に100kmを越えるようなウルトラレースはいかに走るか以上にいかにトラブルを減らすかが大事です。
「計算では電池残量は持つはず」「予備のヘッドライトがあるから大丈夫」とナイトランのトラブルにも安心して対応できる準備をしておきたいですね。
怪我やエネルギー補給を始め、ギア選びは正解があるわけではないので非常に悩むところですが、ウルトラレースならではの楽しさでもありますね。
レッドレンザー・NEO10Rの特徴
レッドレンザーは1993年にドイツで創業したポータブルライト専門ブランドです。
全製品はドイツで設計・デザインし、徹底管理した中国自社工場で生産しています。
ほぼすべての製品にメーカーの保証を付与しており(通常2年、オンライン製品登録で7年)、保証の範囲内で製品の修理または交換を無償で実施してくれるので非常に安心感があります。
レッドレンザー・NEO10Rの概要
レッドレンザー・NEO10Rの概要は以下です。
- 価格 11,000円(税込)
- 重さ 179g(電池込み)
- カラー 黒✕蛍光イエロー、水色✕白 2色
- 防水 IPX4(あらゆる方向からの飛沫による有害な影響がない防沫形、いわゆる生活防水レベル)
- 防塵 IP5X(機器の正常な作動を損なうほどの粉塵が内部に侵入しない)
- 光束 最大600ルーメン〜最低10ルーメン
- 照射距離 最大150m〜最低20m
- 点灯時間 最大120時間〜最低10時間
- 充電 micro USB Type-B
- 付属 チェストベルト付でライトを胸部に装着可能、延長ケーブル付属
- 機能 背後からも見つけてもらえる赤の後部視認灯あり、不意のスイッチONを未然に防ぐロック機能あり、電池容量が少なくなるとライトが点滅して知らせるローバッテリーアラームあり、充電インジケーターで電池残量を確認できる
- 製造 中国
「明るい・軽い・長持ち」を兼ね備えた、シリーズ最高峰と公式サイトでも記されている通り、価格を抑えながら100マイルレースにも対応する機能を持っていることが特徴です。
旧モデルのMH10に比べ、バッテリー方向が横から縦に変わったり、ベルトバックルにスリットが入ったことでライト本体がベルトから取り外しやすくなり(洗濯に便利)ました。
延長コード(1m)やチェストストラップが付属することで取付パターンも増えました。
後頭部のバッテリー部分が重くて苦手というランナーは延長コードを使ってバッテリーをザックに収納することができますし、チェストストラップを使って胸元に取り付けることもできます。
レッドレンザー・NEO10Rの気になる点
レッドレンザー・NEO10Rの気になる点は以下です。
- 光量の切替え時にスイッチOFFを挟む
- ライト角度の微調整ができない
- 付け外しを繰り返すとゴムが緩んでくる
スイッチの切り替えがボタン式なので光量を変更するためには何度もボタンを押さなければなりません。
そのため、一瞬ライトが消えることになるので目がチカチカしたりと多少のストレスを感じます。
また、ライト角度の微調整ができないため「もう1m前を照らしたい」といった細かな調整には不向きです。
着脱を繰り返したり長時間走っているとゴムベルトが緩くなることがあり、締め直しに手間取ってしまいます。
雨に濡れても締まり具合が変わる印象です。
ゴムが緩いとバッテリーが揺れてしまいますが、締めつけが強過ぎると頭が痛くなったりとヘッドライトは頭に合ったサイズ調整が重要ですね。
特に後頭部にバッテリー部分を固定するためのゴムベルトが細い割に伸縮性が高いので重量のあるバッテリーが揺れたり傾いたりする原因になってしまいます。
レッドレンザー・NEO10Rの特徴
レッドレンザー・NEO10Rの特徴は以下です。
- 600ルーメンで10時間、250ルーメンで15時間の長持ちバッテリー
- 約3時間で容量80%まで充電できるスピードチャージ
- 2年の保証期間(オンライン製品登録で7年)付で長く愛用できる
11,000円とお値打ち価格ながら600ルーメンで10時間、250ルーメンで15時間と明るく長持ちでコストパフォーマンス抜群なのがNEO10R最大の長所です。
また、3時間で容量80%まで充電できるスピードチャージも可能です。
100km超のウルトラレースでは折返し地点にドロップバッグを設置できることが多いですが、携帯用充電器を用意し、スマホやGPSウォッチ、ヘッドライトを充電できる環境を用意しておくといざという時に安心感があります。
ヘッドライトは高価ですがバッテリーを使用する消耗品なのでいつかは劣化してしまいますが、質実剛健なドイツメーカーだけあり2年の保証期間(オンライン登録で最大7年)があります。
なにか問題があれば修理や交換対応をしてくれるのが嬉しいですね。
マイルストーン・トレイルマスター MS-F1の特徴
マイルストーンは大阪発ヘッドライトブランドです。
岡山のトレイルランニングレース・FORESTRAIL SHINJO-HIRUZENで代表者の西岡さんにお話を伺ったことがありますが、ご自身もトレイルランニングに取り組む経験からトレイルマスターMS-F1の開発に至ったそうです。
トレイルマスターは構想から開発まで3年の歳月をかけて完成した100マイルレースにも対応する国産ヘッドライトです。
公式動画の世界観が非常にかっこいいのでぜひご覧ください👆
マイルストーン・トレイルマスター MS-F1の概要
マイルストーン・トレイルマスター MS-F1の概要は以下です。
- 価格 19,250円(税込)
- 重さ 180g(電池込み)
- カラー 黒 1色
- 防水 IPX5(防噴流形、シャワー級の土砂降りにも対応するレベル)
- 光束 最大850ルーメン
- 照射距離 80m
- 点灯時間 BOOST 850ルーメン、HIGH 300ルーメン(5.5時間)、MID 160ルーメン(9時間)、LOW 80ルーメン(19時間)
- LED 2灯のLED(白色、電球色)搭載
- 充電 micro USB Type-B
- 製造 日本
ゴムで頭部を固定するヘッドライトがほとんどですが、ゴムの場合、使用回数が増えるにつれてゴムが伸びてしまったり、レース中に少しずつ緩んでしまうこともしばしば。
クイックダイヤルシステムによるワイヤー固定なので、カチカチカチっと細かいサイズ調整をするだけでレース中に緩むことがありません。
ステンレスワイヤロープは国産で49本撚り、しなやかさを持ちながらワイヤならではの程よい弾力性も持ち合わせています。
緩める時は中央部ボタンのワンクリックのみと装脱着のシンプルさが魅力です。
頭側部がワイヤー式なのでヘッドライトと頭の接地面積が少ないので着用のストレスも少ないですよ。
マイルストーン・トレイルマスター MS-F1の気になる点
マイルストーン・トレイルマスター MS-F1の気になる点は以下です。
- 軽量化のため、プラスチック製なので若干安っぽい
- バッテリーの取り付けは容易だが、接続不良しやすい
- ヘッド部分が前に出ているので頭にしっかり固定しないとヘッドが揺れる
トレイルマスターはバッテリー込み重量180gと軽いことが特徴です。
一方で軽量化のために全体にプラスチック製パーツを使用することが多く、若干安っぽく見えてしまいます。
クイックダイヤルシステムによるワイヤー固定は男心をくすぐるギミック感があって好きなのですが、プラスチック製なので若干のおもちゃ感があります。
特にトレイルランニングシーンではヘッドライトはザックに入れて携行することがほとんどなので、プラスチック素材の耐久性が気になるところです。特にヘッドライト部分が折れないかが心配…
バッテリーが外付けされており交換が容易な反面、接続がうまくいかない場合があります。
「あれ、点かない?」といざという時に慌てないように、使用前には本体とバッテリーの接続確認をしておくクセをつけましょう。
トレイルマスターはクイックダイヤルシステムで頭部をワイヤー固定するヘッドライトなので締め付けが弱いとヘッドライト部分が揺れてしまうのでご注意ください。
しかし、頭部との接地面はグリップ性も高いので締め上げても頭が揺れるような重さが無いのが良い点です。
一般的なゴム固定によるヘッドライトは被るキャップのありなしでわざわざゴムを調整しなおす必要がありますが、ダイヤルを回すだけでサイズ調整ができ着脱がスムーズな点は見逃せません。
特にキャップの上にヘッドライトを装着した場合、キャップごとヘッドライトが動いてしまうこともありますが、トレイルマスターはワイヤー式でしっかりとホールドできるので揺れにくいように感じます。
マイルストーン・トレイルマスター MS-F1の特徴
マイルストーン・トレイルマスター MS-F1の特徴は以下です。
- クイックダイヤルシステムで頭部にワイヤー固定するので走行中に揺れにくい
- 濃霧環境で照らしやすい電球色のフォグランプ装備
- ライトは上下180度に動き、状況に応じた微調整が可能
山の濃霧時には電球色のフォグランプに切り替えることができます。
光の特性として、白い光は波長が短く水の粒で散乱するため遠くまで光が届きません。
一方、黄色は波長が長いため光が通り抜けてより遠くまで届くという性質があります。
そのため、濃霧時や雨天には白い光よりも黄色光のほうが見えやすくなります。
冒頭にも説明したように、一般的なヘッドライトは電池残量が減るのにつれて明るさが弱くなっていきます。
初期出力の光束が10%に到達するまでの点灯時間がANSI FL1の基準のでグラフは右肩下がりにならざるをえませんし、ネガティブな印象を与えるグラフを記載していないメーカーもたくさんあります。
しかし、マイルストーンがわざわざグラフを記載するのは、点灯時間と明るさの推移から必要となるバッテリー残量を逆算し把握できるようにするためだと開発者・西岡さんはおっしゃっていました。
トレイルマスターは時間経過と平行して明るさを一定に保ち続ける設計基盤を採用している点が最大の特徴と言えます。
スペック上では気づくことができませんが長時間使ってみれば分かる重要なポイントですし、モノづくりへの誠実な姿勢を感じます。
- BOOST … 850ルーメン(5秒のみで自動切替)
- HIGH … 300ルーメン(5.5時間)
- MID … 160ルーメン(9時間)
- LOW … 80ルーメン(19時間)
トレイルマスター MS-F1は驚きの明るさ850ルーメンのBOOSTモードを備えつつ、300ルーメンで5.5時間、160ルーメンで9時間の稼働が可能です。
ちなみにBOOSTモードは高熱を発するため5秒間で元のモードに戻りますが、一時的に遠方を確認する場合に便利です。
地味に嬉しいのがヘッドライトの角度調整です。
一般的なヘッドライトはカチカチっと一定の角度でしか調整できないことが多いですが、トレイルマスターはヘッドライトの角度を自由に調整することができます。
レース中にうつむいたり顎を上げたりしながら照らしたい場所に光を合わせるのは疲れますし、ランニングフォームが崩れる原因にもなりかねませんが、レース中に片手で照射角度の調整ができるのが嬉しいですね。
明るさの調整もスイッチではなくレバー式なので直感的に光量UP・DOWNを調整しやすいです。
総じて、70〜80kmのロングレースで稼働時間が3〜4時間ならば性能的に全く問題はありません。
100マイルレースならば(レース中にずっと同じ明るさが必要になることはないので)、山の状況によって明るさを使い分ければ一晩は問題なく使うことができると思います。
明るさやバッテリーが不安ならばヘッドライト+ハンドライトの組み合わせが◎
アジア最大の100マイルレース・UTMFではお昼スタートのため2晩のナイトランが想定され、必携装備としてヘッドライト2つ+各予備電池が必要となります。
メイン使用のヘッドライトは明るさとバッテリー重視、サブ使用のヘッドライトはトレイルマスター MS-F1のように夜間環境に適応しやすい機能を持ったものを選ぶのが良いと思います。
トレイルマスター MS-F1だけでは明るさやバッテリーが不安なランナーはハンドライトとの併用がおすすめです。
ハダは六甲縦走キャノンボールランのナイトランパートではトレイルマスター MS-F1+ハンドライトの組み合わせで走りました。
ヘッドライトだけでは走りながら首を振って照射方向を向かなければいけませんが、ヘッドライトで全体を明るくしつつ、ハンドライトで足元を照らすと路面状況を見極めやすく走りやすいです。
一緒に六甲縦走キャノンボールランを走ったヒロさん @Rabbit123Hiro が使用していたのがThruNite(スルーナイト)のハンドライトです。
猟師のハダは早朝・夜間にくくり罠猟の見回りのため、ハンドライトを使用するのでいつも車にハンドライトを積んでいます。
狩猟用をメインとしつつトレイルランニングレースの足元を照らすためのサブライト用にTC12を購入しました。
【ThruNite スルーナイト TC12】トレイルランニングにおすすめ ヘッドライトと併用する1,100ルーメンのハンドライト【ThruNite スルーナイト TC12】トレイルランニングにおすすめ ヘッドライトと併用する1,100ルーメンのハンドライト
最大1100ルーメンで3.6時間&200ルーメンで8.7時間と明るさもバッテリーも申し分なしのクオリティでAmazonで6,000円代で購入することができます。
レッドレンザー・NEO10Rとマイルストーン・トレイルマスター MS-F1の比較まとめ
レッドレンザー・NEO10Rとマイルストーン・トレイルマスター MS-F1のそれぞれの特徴をまとめると以下です。
【初心者向け】明るい・長持ち・安心保証でコスパ抜群のヘッドライト
- 100マイルレースに対応する機能を持ちながら11,000円(税込)とコスパ抜群
- 600ルーメンで10時間、250ルーメンで15時間の使用可能で明るさ長持ちバッテリー
- 2年の保証期間(オンライン製品登録で7年)付で長く愛用できる
【中級者向け】電球色フォグランプ付で上下180度動くので夜間環境に対応しやすい
- 19,250円(税込)だが大阪発の日本製ヘッドライト
- クイックダイヤルシステムで頭部にワイヤー固定するので走行中に揺れにくい
- 濃霧環境で照らしやすい電球色のフォグランプ装備
レッドレンザー・NEO10Rとマイルストーン・トレイルマスター MS-F1の購入方法
レッドレンザー・NEO10Rとマイルストーン・トレイルマスター MS-F1は公式オンラインストアを始め、Amazonや楽天市場でランニング専門店で購入することができます。
トレイルランニング用ギアとは言え、アパレルやシューズと異なり、ヘッドライトなのでAmazonや楽天市場で購入しやすいのが良いですね。
ハダは楽天スーパーポイントをフル活用して買いました。
決して安くはありませんし見た目以上に性能が大切なギアですが、実際に使用したユーザーのレビューが少なく自分自身も購入までに時間が掛かったので比較記事を買いてみました。
100km越えのウルトラレースを控えるトレイルランナーの皆さんの参考になれば嬉しいです。
ヘッドライトはナイトランに必須のアイテムですし「不安だからとりあえずハイスペック」と選んでお金で解決してしまいがち。しかし、実際のナイトランで自分が必要とする(好みの)光量や仕組みが分かるとヘッドライト選びが楽しくなりますよ。