我が家は名古屋コーチン、ホシノブラック、烏骨鶏、計9羽のニワトリを飼育しています。そのうち6羽のメスがおり、毎日卵を生んでくれます。しかし時折、巣ごもりに入ってしまいます。これがなかなか厄介なので備忘録がてら記事を書きました。
一定数生んだ卵を温める孵化させるための巣ごもり(抱卵、就巣性)
ニワトリは孵化後1年半程度の期間、ほぼ毎日卵を産みます。我が家にはオスもおり交尾をしているので有精卵も無精卵も混じって産んでいるはずです。
鳥類は巣にいくつかの卵が溜まると産卵を止め、卵を温め始めます。この工程を巣ごもり (抱卵、就巣性)と言います。巣ごもりは鳥類のメスであれば備わっている本能ですが、家畜化された品種(ニワトリなど)はこの本能が無くなっています。つまり、卵を産み続けられるように巣ごもりしないように品種改良されています。
名古屋コーチンの産卵#ハダん家のニワトリ pic.twitter.com/eA1x90Re4o
— ハダ|西粟倉・森の学校 (@hada_tomohiro) February 11, 2021
有精卵を温め始めてから孵化するまでには21日の期間が必要です。その期間中、巣ごもり状態のメスは餌や水もほとんど口に入れず、卵も産まず、巣箱に居座ってダンマリを決め込みます。触ろうとすると怒って抵抗します。驚くことに巣ごもり状態になると、卵を温めやすくするために(孵化率を上げるために)メスの体温は上がり、お腹の毛が抜けるとも言われています。体の状態を変えてでも孵化させるままモードになってしまうんですね。
烏骨鶏が定期的に巣ごもりしやすい
我が家には名古屋コーチン、ホシノブラック、烏骨鶏の3種類を飼っています。名古屋コーチンやホシノブラックが巣ごもり状態になったことはほとんどない(あったとしても1日程度で終わる)のですが、烏骨鶏が巣ごもりの常習犯です。
そもそも烏骨鶏は毎日卵を産みません。2〜3日に1個小さな卵を産めば良い方です。名古屋コーチンやホシノブラックなど排卵鶏とは違って品種改良がされていない?のか、一定数の卵を産み終わると途端に巣ごもり状態に入ってしまいます。
巣箱には卵が入っていない(都度回収している)のでただ座り込んでいるだけのエア巣ごもり状態です。餌や水もほとんど口にしませんし、朝から晩までずーっと巣箱に居続けます。近づけばピエエエエと泣き叫んで威嚇してきます。困ったもんです。
我が家では烏骨鶏の産卵箱を他個体とも共有しています。各個体で好みはありますが、名古屋コーチンやホシノブラックも烏骨鶏が居座る産卵箱を使いたがります。しかし、烏骨鶏が連日居座り続けることになるので名古屋コーチンやホシノブラックが産卵箱に入れなくなってしまうのです。
相方の烏骨鶏・オスもまったくメスにかまってもらえなくなってしまうのでソワソワと寂しそうにしてしまいます。卵を産まない・他個体にも迷惑を掛ける・烏骨鶏オスが寂しそう…と巣ごもり状態に良いところは一つもありません。
ニワトリの巣ごもりを解除する方法
烏骨鶏の定期的な巣ごもりを解除する方法は無いのか、インターネットを彷徨って探してみました。
インターネット上にある巣ごもりの解除方法
- メスの体温を下げる 水に浸ける(!)、換気環境の良い小屋に移す(網カゴ)
- 環境を変える 産卵箱自体を撤去する、1羽で隔離できる環境にする
調べれば調べるほど、情報が少ないことに気づきます。そして、その方法は巣ごもりしたいニワトリにとって強制的なものも多いのが心苦しく感じます。産卵箱から出そうとすると本当に嫌がるのでかわいそうになってきます。
そして、我が家なりの結論は巣ごもり状態になっても放っておくという選択肢を取ることにしました。
烏骨鶏1羽が巣ごもり状態になっても卵が1個取れなくなるくらいで大きく困ることはありません。事業ではなく趣味ですし、ニワトリが嫌がることをするのもしたくないねえと奥さんと相談し、放ったらかしにすることにしています。
何も命に関わるわけではありませんし、放っておくと一度決めてしまえば途端に気にならなくなるので不思議なものです。しばらくすると「あ、烏骨鶏のメスの巣ごもりが終わってるー!」と元気に動き回る様子を見て安心するようになりました。