大学生の頃、長い長い春休み(大学生は1年の3分の1が休み)を利用し、住み込みでインターンシップに取り組んだことがありました。
春休み直前は期末試験の勉強に忙殺され、試験をミスって追試になればインターンができなくなってしまう…とビビりながら勉強の日々。机に向かってはいるんだけど、来週から始まるインターンの不安や緊張で心がモヤモヤしてしまいます。
そんなタイミングで、来週からお世話になるインターンの受け入れ先の経営者さんから自宅へと小包が届いたのでした。
小包を開けてみると、中には名刺が入っています!「インターン生 羽田 知弘」と書かれた自分の名刺。そして、「一緒に頑張ろう。期待してるよ」と直筆のメッセージも添えられて。
これからどんな人と一緒に働くんだろう、どんな仕事をするんだろう、自分はうまくやれるのかな、成果を残すことができるのかな…
と不安ばかりが押し寄せ、勉強もほとんど手に付かない中、突然届いた名刺に背中を押してもらったのでした。よっしゃやるぞ、と腹の底から勇気が湧いた。
インターンが始まる前に学生に名刺を送る必要性はありません。必要になったタイミングで渡せばよい。
だけど、インターンがはじまる一週間前に名刺をもらえたこと自体がとても嬉しかった。お前が来るのを待ってるぞ、と言ってもらえたような気がしたのでした。
自分が名刺をもらえて嬉しかったので、いつか自分がインターン生を受け入れする立場になった時は絶対に同じこと(ネタ)をするぞと思いながら、まだ機会はありません。社会人になって四年目。まだまだだな、自分。
そして、なんでこんなことを書いているかと言うと、現在働いている西粟倉・森の学校という会社は、インターン時代に訪れた会社なんです。もう6-7年くらい前になるでしょうか。当時、二十歳そこそこだった自分。
驚くことにうちの会社の工場長が当時の「インターン生 羽田知弘」の名刺を今も持っていたのでした。「そんな昔のこと覚えてねえよ」と工場長は笑うんだけど、世間は思った以上に狭いから面白い。
「いや〜、羽田くんは学生の頃から目が違ったね」なんて言ってもらえたら鼻も高々で嬉しいのだけど、ぼくが来たことさえウロ覚えだったのでした。まだまだだな、自分。