世界的スポーツブランド・NIKEの創業者フィル・ナイトの自伝「SHOE DOG 靴にすべてを。」を読みました。
500ページ越えとボリュームがありますが、ナイキ創業から上場までの物語を日本との関係を色濃く表現しながら書き記した自伝です。
よくある成功者の自伝とは違い、創業者フィル・ナイトの劣等感、葛藤、熱狂、変わらぬ信念がこれでもかと記してあり非常に面白い。延々と続く七転八倒・五里霧中の日々を走り続けるフィル・ナイト。まるでビジネス本というよりも青春小説のようなノンフィクションです。
ナイキ好きやスポーツマンにはぜひとも読んで欲しい一冊でした。ぜひとも感想を共有したい…!
「え、ナイキって日本とそんなに関係が深かったの?!」
「オニツカタイガーをアメリカで販売してたなんて知らなかった」
と驚く人も多いんじゃないでしょうか。ナイキもオニツカタイガーも好きだけど、この2つのブランドがここまで根深い関係を持っていたことは知りませんでした。
かつて履いていたサッカー用スパイク「エアズームトータル90」、スニーカーの「ダンク」「エアフォース1」「ヴァンダル ハイ」とか、青春時代に履きつぶしたナイキ製品のことを思い出しながら読み進めていました。
特に印象的だったのはこの一節。
私は走ることを信じていた。
みんなが毎日数マイル走れば、世の中はもっと良くなると思っていたし、このシューズを履けば走りはもっと良くなると思っていた。
この私の信念を理解してくれた人たちが、この思いを共有したいと思ったのだ。
信念だ。信念こそは揺るがない。(P.80)
走ることで人は変わることができるし、果ては世の中までも変わる。
そう信じて止まないフィル・ナイトの熱狂的な人生がたっぷり詰まった本です。ああ!走りたい!と思わせてくれる一冊でした。
創業者フィル・ナイトは1938年生まれなので御年80歳(2018年時点)。
2016年にナイキの会長職を退き、現在は妻とオレゴンで生活をしているとのことで、彼がこの世を去る前にナイキの物語が本として出版されたことを非常にありがたく感じるのでした。
世界No.1スポーツブランドですから、きっと過去に何度も出版の話は持ち上がっていたんだろうけど、ようやく著書を書くタイミングだと思えたんだろうな。
この本を読んでからというもの、やたらとナイキとオニツカタイガーが目につくようになりました。
オニツカタイガーのメキシコ66も履き心地が最高だったので買い直したい。ナイキが生んだマスターピース、オレゴンワッフルも履いてみたいな。
ナイキ創業者フィル・ナイト「SHOE DOG」読了。
550P越えと分厚めだけどスポーツマンにオススメ。
オニツカタイガーのシューズの輸入業から始まったナイキが世界最高のスポーツブランドになるまでの創業〜上場までの物語。
フィル・ナイトが亡くなる前にナイキの伝説が本になって本当に良かった pic.twitter.com/JzCvCIYMlW— 羽田 知弘|西粟倉・森の学校 (@hada_tomohiro) 2018年7月2日