くくり罠の猟師のハダです。
田舎で材木屋勤務の傍ら、スキマ時間に狩猟に取り組んでいます。
猟師仲間から(山で)アナグマをおすそ分けしていただいたので捕獲・解体しました。
手に入ったアナグマ肉を使い、アナグマ肉のコンフィを作りました。
ハダ
コンフィはフランス料理の調理方法で焼くのではなくオイルで煮る調理法です。そもそもは冷凍保存技術がなかった時代にお肉の保存方法として取り入れられたものだそうです。
くくり罠に掛かったアナグマを捕獲・解体
若手猟師仲間のくくり罠に掛かったアナグマをいただきました。
半日かけて捕獲・解体し、大量のアナグマ肉が手に入りました。
アナグマ肉は末端価格で100gあたり1,000円を越えるような高級肉です。鶏肉の10倍以上…
アナグマの肉は甘みとコクのある脂身と牛すじのような歯応えのある赤身が特徴です。
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上の記事でステーキにして焼いた際、アナグマ肉から溶け出す大量の脂に驚くとともに、この脂を生かした料理がしたいなと思い、今回はコンフィに挑戦してました。
フランス料理の調理方法コンフィとは?
そもそもコンフィとはどんな調理方法なのか?簡単に調べてみました。
- フランス南西部発祥で冷凍技術のない時代に肉の保存のために考えられた
- 焼くのではなく、オイルで煮る調理法
- 揚げ物にするよりも低い温度でゆっくりと加熱して調理
- 加熱後そのまま冷やし、固まった脂肪で肉を完全に覆うと、数か月保存できる
- 保存性を高める食材に浸す調理法の総称のため、肉だけでなく果物の砂糖漬けもコンフィと呼ばれる
コンフィはオイルに浸してから低い温度でじっくりと煮るため、肉汁を逃すことなくジューシーな仕上がりになることが特徴です。
今回は薪ストーブと鋳鉄製鍋を使ったほったらかしアナグマ肉コンフィを作りました。
アナグマ肉のコンフィ
アナグマ肉のコンフィに使用した材料は以下です。
- アナグマ肉(アバラ肉) 400g程度
- ハーブソルト 適量
- オリーブオイル
- にんにく 1片
今回はアナグマ肉のアバラ肉を使いました。
アバラ肉はアナグマの肉の中でも脂の量が多い部位。
アナグマ自身の脂を生かしてコンフィづくりをしたいと思います。
アナグマ肉のコンフィの手順は以下です。
- アナグマ肉にハーブソルトを揉み込み、1晩寝かせる
- 鍋にオリーブオイルをひき、にんにくを低温でじっくり焼く
- 鍋にアナグマ肉を入れ、薪ストーブの上に置く
- 時々、肉をひっくり返してコトコト煮る
ハーブソルトを揉み込む→1晩寝かせる→薪ストーブに置いた鍋でコトコト煮る、以上!
コンフィでは肉が浸るくらいオリーブオイル等の油を入れることが多いのですが、アナグマ肉自体が油が多いので今回の調理では油は控えめです。
薪ストーブの上でコトコト煮込めば完成
我が家の薪ストーブの温度は300〜400度、室温は22〜23度程度です。
薪ストーブで使う鍋はイッタラのサルパネヴァ・キャセロール。
【イッタラ サルパネヴァ・キャセロール】かもめ食堂でお馴染み、薪ストーブに似合う鋳鉄+ホーロー製お鍋
【イッタラ サルパネヴァ・キャセロール】かもめ食堂でお馴染み、薪ストーブに似合う鋳鉄+ホーロー製お鍋薪ストーブの上でコトコト煮込むこと3時間。
出るわ出るわ、アナグマの脂が!
アナグマが自分の脂で溺れそうです。
箸を刺して火の通り具合を確認すると、スッと箸が通り、脂はぷるぷる。
これで完成です…!
脂はぷるぷる 肉はほろほろ アナグマ肉のコンフィ
包丁を入れてみると、軽く歯が通りました。柔らかい!
気になるお味は…
脂はぷるぷる!肉はほろほろ!美味しい…!
アナグマのアバラ肉をステーキにした時とは大違い。
ムジナ鍋のシャリシャリとした脂と肉々しい歯応えとも違います。
低温の脂でじっくりコトコト煮込んだおかげで柔らかさが段違い!ぷる!ほろ!じゅわ〜!
粗挽き胡椒が合いますが、アナグマ肉は脂身が多いのでマイユの粗挽きマスタードでさっぱりいただくのも美味。
これはビールをキュッと飲みたくなる味わいです。
コンフィにしたことで保存も効くのでアルコールのアテにちびちびと食べたいと思います。
今回初めてコンフィに挑戦しましたが、薪ストーブとの相性は抜群だし、簡単に作れるので最高。
鹿や猪でも試してみようと思います。