【薪ストーブ】実際に使ってみて分かったメリット・デメリットまとめ(暖房効率、燃料代、メンテナンス)

薪ストーブ薪ボイラーのある家に住んでいます、ハダです。

今回は実際に使ってみて分かった薪ストーブのメリット&デメリットをまとめてみました。

こんな人に読んで欲しい
  • 薪ストーブのある生活に憧れるけど実際の生活はどうなの
  • 暖かさ以外の利便性が知りたい
  • 薪ストーブ生活で大変なことを知りたい

家の引っ越しをきっかけに1年ほど前から薪ストーブ生活を始めました。

積雪の多い岡山の中山間地に住んでいますが、薪ストーブのおかげで寒い冬も快適に過ごすことができています。

ハダ

以前は石油ファンヒーターをフル稼働させていましたが、薪ストーブ生活に切り替えてから灯油を買うこともほとんどなくなりました

平屋の戸建住宅に薪ストーブ&薪ボイラーあり

建設中の住居の様子

記事を書いているハダの生活環境は以下です。

ハダの生活環境
  • 岡山県北の中山間地、西粟倉村在住
  • 愛知県出身、西粟倉村に移住し6年目
  • お妻さまと2人暮らし
  • 平屋戸建住宅(築6年)社宅で生活
  • 薪ストーブ&薪ボイラーあり
  • 材木屋「西粟倉・森の学校」勤務

ハダは岡山県北の西粟倉村で生活しながら材木屋で働いています。

この社宅は材木屋が建てただけあり、在来軸組工法たっぷり木質内装材の仕上がり。

床や壁、天井は30mm厚杉材で設えています。

杉は柔らかいという欠点がありますが、裏返せば、空気層を多く含み断熱性が高く調湿効果も高いという長所があると言えます。

 

会社で発生した端材を持ち帰り、燃料として燃やしているため、燃料代(薪代)は掛かりません

薪ストーブだけではなく薪ボイラーも導入しているため、シャワー等のお湯も薪由来(灯油併用)です。

薪ストーブは丸山鐵工所(長野)のMB-800

我が家の薪ストーブは長野・松本の㈱丸山鐵工所MB-800です。

丸山鐵工所 MB-800
  • 価格 132,000円(税別・送料別)
  • 暖房形式 輻射式
  • 暖房性能 12,000kcal
  • 最大薪長さ 75cm
  • 煙突経 Φ152mm
  • サイズ 800*350*700mm
  • 重量 135kg

薪の長さが75cmまでしか入らないので1m程度の長い端材を投入できないのが残念ですが、長い端材は会社で事前にカットして自宅にストックしています。

小ぶりな薪ストーブですが、暖房性能は十分。

我が家は部屋数が少ない延床面積22坪程度の平屋なので十分に暖かくなります。

前日夜に薪ストーブを焚いておけば、外気温は氷点下を下回るような朝でも、室温は16度を切ることはありません

薪ストーブは暖かくなるまでに時間が掛かりますが、一度暖まれば冷めにくいのも特徴。

室温を21〜23度程度に調整しています。

以前の家では、寝る前に石油ファンヒーターで部屋を温めて羽毛布団+毛布を頭まで被って寝ていましたが、今の家では真冬でも羽毛布団1枚で寝ています。

暖か過ぎて寝ている間に布団を蹴っ飛ばしてしまうくらいです。

薪ストーブの5つのメリット

薪ストーブのメリットについてまとめました。

薪ストーブ+端材利用で暖房費0円

薪ストーブの特徴と言えば、電気も灯油もガスも必要がない点です。

我が家では薪ストーブ+端材利用で暖房費・燃料費は0円

以前の家では冬季は石油ファンヒーターをフル稼働させていたので毎月のように灯油を買いに行っていましたが、今では灯油を買うことはほとんどありません。

ざっくり灯油が1リットルあたり90円だと仮定すると、20リットルのポリタンク1つで1,800円

冬季4ヶ月8〜10本程度は使っていたので、冬季の灯油代は14,400〜18,000円程度でしょうか。

この灯油代が必要なくなりました。

合わせて、薪ストーブの欠点とも言える燃料は会社の端材を利用することで薪購入費が発生しないようにしています。

薪ボイラー併用で冬季のガス代は10,000円→3,000円に削減

薪ストーブと合わせて、薪ボイラーでお湯を沸かしています(薪灯油併用型)。冬季はシャワーや料理で1ヶ月に10,000円ほどのガス代が掛かっていたのですが、3,000円を切るまでに削減することができました

薪ストーブでホクホク煮込み料理が作れる

薪ストーブの良い点は熱エネルギーを利用して調理ができる点です。

特に煮込み料理には最適。

夜に下拵えをして薪ストーブに置いておくだけで翌朝にはホクホクの煮込み料理が完成します。

冬は大根や白菜、にんじんを大量におすそ分けしていただくことが多いのですが、野菜を大量消費しやすい煮込み料理と相性が良いですね。

カレー、シチュー、おでん、汁物あたりは薪ストーブで作ることが多いです。

【イッタラ サルパネヴァ・キャセロール】かもめ食堂でお馴染み、薪ストーブに似合う鋳鉄+ホーロー製お鍋

【イッタラ サルパネヴァ・キャセロール】かもめ食堂でお馴染み、薪ストーブに似合う鋳鉄+ホーロー製お鍋

我が家ではイッタラサルパネヴァ・キャセロールを使っています。

保温性が高いだけではなく、木製の取手や鋳鉄のマットな雰囲気が薪ストーブと良く合うのがお気に入りです。

湿度調整できる+銅製やかんで美味しい白湯が飲める

エアコンや石油ファンヒーターを稼働させ続けると湿度が下がって肌が乾燥したり喉がイガイガすることもありますが、薪ストーブを利用すれば湿度調整もお手のもの。

薪ストーブの上にやかんを置いておくだけで湿度調整ができます。これで加湿器いらず!

さらに我が家は木質内装で厚さ30mmの杉を床・壁・天井を設えています。天然の調湿機能!

室内で快適な湿度40~60%とされていますが、我が家の湿度は50%台をキープしています。

さらに銅製やかんで沸かした白湯(さゆ)が美味しいんですよ。

白湯ってこんなに甘いんだと感動しました。

銅の最大の特徴は、優れた熱伝導率。やかん全体に熱が均等に回り、お湯が早く沸きます。

さらに、抗菌・除菌作用や塩素を分解する作用もあり、お湯を美味しくしてくれます。

薪ストーブを焚いていれば常にお湯があるので温かい飲み物を飲む際にも便利です。

【タケコシ クラッシーケトル】薪ストーブにぴったり!抗菌作用でまろやかな白湯が飲める銅製やかん

【タケコシ クラッシーケトル】薪ストーブにぴったり!抗菌作用でまろやかな白湯が飲める銅製やかん

洗濯物が早く乾く

薪ストーブがあると洗濯物の部屋干しが捗ります。

ハダが住んでいる西粟倉村の冬は寒く、冬季は洗濯物を外で干せる日が限られています。

部屋干しだと厚手のスウェットやコットンパンツが乾きにくいし生臭くなりがち。

薪ストーブは部屋を暖めながら洗濯物もしっかり乾かしてくれるので助かっています。

【燻製鹿肉ジャーキー】ホームセンターの干しかごと燻製キットを使った簡単ジビエレシピ

【燻製鹿肉ジャーキー】ホームセンターの干しかごと燻製キットを使った簡単ジビエレシピ

薪ストーブを輻射熱で肉を乾かし、燻製シカ肉ジャーキーを作ったこともあります👆

電気やガスに頼らない、もしもの時のライフライン

普段の生活では実感しにくいですが、薪ストーブはもしもの時のライフラインとして機能します。

エアコンや石油ストーブに暖房手段を依存していると、電気や灯油が切れてしまった時にどうすることもできません。

我が家は薪ストーブ+薪ボイラーで生活しているので、電気が止まった時に凍え死ぬ心配はありません。

ガスが止まってしまっても、薪ストーブで調理もできるので生き延びることができそうです。

テクノロジーは日々発達していきますが、非常時はアナログな生活手段が強いですね。

薪ストーブの5つのデメリット

薪ストーブのメリットは分かるけど薪ストーブって何が大変なの?と聞かれることも多いので、薪ストーブのデメリットについてまとめました。

薪調達に労働力 or 費用が掛かる

燃料となる薪の調達が最も薪ストーブの大変なところ。

ストックしている薪が少なくなってくると、薪が無いと死んじゃう!と途端に不安に襲われます。

ハダは勤務先の材木屋の端材を持ち帰っているので労働面でも費用面でも随分と楽をしています。

薪ストーブユーザーの中には薪を自給せず購入している人も少なくありません。

薪を購入すると灯油より高くなることも多いので、薪ストーブを使うなら薪の自給手段は至上命題ですね。

丸太などから薪を割り出す労働が必要なのはもちろん、薪を天然乾燥させるのにも時間が掛かります。

1〜2年先を見越して薪をストックする必要があるのが大変ですね。

【週末副業】山持ち薪ストーブユーザーに提案!あなたの山を間伐して薪を軽トラ1車分つくります

【週末副業】山持ち薪ストーブユーザーに提案!あなたの山を間伐して薪を軽トラ1車分つくります

近所のおっちゃんは山主&薪ストーブユーザーでかつては自分の山から薪を調達していましたが、身体を壊したことをきっかけに薪を購入するようになったとのこと。

山の整備をしながら薪ストーブ用の薪を調達する週末副業は体力さえあれば始められそうです。

「重くて・安くて・嵩張る」薪の移動が重労働

薪の調達に合わせて、薪の移動も大変です。

なんと言っても木材は重くて・安くて・嵩張る特徴を持っているので、製品価格に対する物流費も高くなりがち。

2万円分の薪をインターネットで購入しても送料に1万円以上掛かってしまうことも少なくありません。

ハダは自宅〜会社が車で5分と超近距離ですが、それでも週に1度は燃料を持って帰る際の薪の移動に苦労しています。

工場で軽トラックに端材を大量に詰め込み、自宅に帰って端材を荷台から下ろしてストックヤードに置く。

端材が重いし、移動に時間が掛かるし、億劫になってしまいます。

部屋がすぐに暖まらない

薪ストーブは石油ファンヒーターのようにすぐに暖まりません。

一度暖まればじんわりと持続する長所はありますが、今すぐ暖まりたい!というシーンには向きません。

少なくとも20〜30分は経たないと部屋全体が暖まらないように感じます。

また、出張や旅行でしばらく家を空けてしまった時は部屋が冷え切ってしまって薪ストーブで暖めるには時間が掛かります。

幸いなことに、我が家はお妻さまが在宅のフリーランスデザイナーで家に居ることが多いため、薪ストーブを焚きっぱなしにしています。

その分、燃料は大量に必要ですが、家が冷めないように暖め続けられるのは良いですね。

火の面倒を見ないと消える

そして、ちょっとよそ見をしていると消えてしまうこともしばしば。

なかなか暖まらないなぁ、っておい、消えとるやん!と。

空気量の調整や薪の組み方など経験値が必要だと分かりました。想像以上に難しい…。

火を焚くタイミングで火量を大きくしないと上昇気流が発生せずに煙が逆流して部屋中モクモク。

火災報知器が発生することもありました。

乾燥が効いた端材としっとり水分の残った薪など、燃料の組み合わせや投入タイミングも重要でなかなか難しい。

しかし、これが薪ストーブの楽しさだったりもします。

部屋が汚れて掃除が大変

薪ストーブは部屋が汚れるというのは紛れもない事実。

家の裏のストックヤードから燃料を運ぶ際に家の中に砂や木くずが落ちることもしばしば。

薪ストーブを開けたり閉めたりしていると灰が散らかってしまうことも多々あります。

薪ストーブの周りには木くずや灰が散らばってしまうのでこまめな掃除が必要になります。

我が家では薪ストーブによって散らかってしまうゴミを掃除するためにお掃除ロボット・Eufyを導入しました。

本家お掃除ロボットのルンバに比べ賢さは劣りますが、お値段は半額の17,800円!

そして、年に1度は煙突を掃除しないと煤(すす)まみれ!

屋根の上に乗って煙突を外したり、専用の掃除器具で掃除したりと快適な冬を過ごすためのメンテナンスはなかなかに大変です。

薪ストーブのメリット・デメリットまとめ

いかがだったでしょうか?

薪ストーブのメリット&デメリットをまとめてみました。

燃料調達に労働力や費用が掛かる一方、じんわりと暖まる快適さと火を焚く楽しさは薪ストーブならでは。

コストパフォーマンス以上に火のある生活によって暮らしの楽しさが広がりますよ。

最近購入したのはスノーピークのキャンプ用手袋。かわいいでしょ?洗濯できるインナー着脱式の二重構造なので火傷のリスクが低いですよ。