マラソン大会の参加賞が毎回ティーシャツでもう要らない問題。モノで終わらないマラソン大会参加賞考察

来月3月は鳥取マラソン2016に出場予定でして。フルマラソンは昨年11月に出場したおかやまマラソン以来。

1月に出場した生駒トレイルランに続いて2016年ニ本目のレース。今年はトレイル・マラソン合わせて六本はレースに出たいなー、なんて思っています。あと一ヶ月、さぁ頑張るぞ!って時分に届きました、エントリー票。

 

そして、参加賞として届いたのがこのティーシャツ。

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ラクダです。ラクダ。

鳥取砂丘のラクダちゃんイメージでしょうか。

スカイブルーの生地に真っ白なラクダシルエットが映えますね。ってダセえ…!

参加賞にティーシャツ、まだ要る?

トレイルやマラソンの大会に出場すると高確率で参加賞としてプレゼントされるのがこのティーシャツ。ニ、三回に一回は必ずティーシャツが参加賞になっている印象です。もらえる度に思うのですが、正直こんなにティーシャツばっかりもらっても困るンす…

 

大会当日は着慣れたウェアを着る。(パリパリにノリが効いた新品のティーシャツは着にくい)
他の大会で着るかというと、こっ恥ずかしいので着ない(あ、このひと、◯◯マラソンも出場してるんだ)

 

…なので、せいぜい部屋着になってしまうのがオチ。でも寝る時はポリエステルじゃなくて綿の方が好き。
大会に参加すればするほど化繊ティーシャツが溜まっていきます。増えるティーシャツの数に見合った活躍の機会がない!全ッ然ないっ!

大会に参加した思い出になるし、コレクター精神をくすぐるのかもしれないけれど、いまいち芸がないなぁという印象。どこの大会でも似たような素材・デザインの大会ティーシャツがはびこっています。

クロスカンパニー社が特別協賛したおかやまマラソン

ちなみに、昨年11月に参加したおかやまマラソンでは、アース・ミュージック&エコロジーでお馴染みの岡山のアパレル企業・クロスカンパニーが特別協賛企業として参加していたので、ティーシャツのデザインにはとても期待していました。

ところがどっこいフタを開けてみれば、残念無念。

黒地に蛍光ピンク&ゴールドの文字。さらになぜか斜体文字。胸部中央を飾るのは堂々とした当日のコース(トップ写真の左下の黒いティーシャツ)。ティーシャツのメーカーがアシックスだったことがせめてもの救いでした(おかげで着心地はそこそこ◎)。

あ、あとは、アース・ミュージック&エコロジーのロゴがデザインされた大きめのタオルと備前焼のメダルがもらえました。うーん…

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ティーシャツ以外に何がある?

他にも、こんなものも。

これは先月参加した生駒トレイルランの参加賞。阪神タイガース風の巾着袋…

そりゃ、わざわざ買うものでもないし、もらっても困りはしないけど…まったく使う予定がございませぬ。近所の温泉に行くときに一度タオルを入れて使ったくらい。

 

過去に参加した大会を思い返してみる…ティーシャツ以外には、タオルだったり、立派な大根・白菜だったり、お弁当と豚汁のサービスだったり、会場近くの温泉の無料チケットだったり。他にもいろいろもらった気がするけれど、正直あまり印象に残っていません。鉄板は、やっぱりティーシャツ&タオル。小さめの田舎の大会に行けば野菜&お弁当、って感じ。

 

調べてみると、こんな記事がありました。ティーシャツばっかり要らない!と、みんな同じことを感じているんですね。

教えて!うれしかった&困った大会参加賞|RUNNET

 

世界最大の女子マラソンとしてギネスに登録された名古屋ウィメンズマラソンでは、ティファニーのペンダントがもらえたり、さらにティファニーの店舗で完走タイムをペンダントに刻印できるサービスもありますね。ティファニーを目当てに、はじめてマラソンに参加する女性も多いと聞いたので、その集客力たるや侮れません。

 

開催時期・立地、参加人数、コースの良し悪し、運営体制、レース中のエイド、と大会を評価するものはたくさんあるけれど、個人の大会満足度を決める要素の一つとして、参加賞品がなんなのかはとても大事だと思うんです。

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田舎と相性の良いトレイル・マラソン

大会に参加するとなると、参加費に加え、往復交通費、遠方の大会においては前日や当日の宿泊費もかかります。つまり開催地域周辺に落ちるお金も大きいということ。

マラソンをきっかけに訪れたことのない土地に足を踏み入れて、観光をして、美味しいごはんを食べて、温泉に入って…と、ちょっとした小旅行の気分で参加できるのも大会の醍醐味。

 

見慣れたあの街を大勢で走る都市型マラソンもよいけれど、田舎の自然や景観を楽しむのも楽しいですよ。トレイルならば、なおさらトコトン田舎の方がおもしろい。自然が激しく険しく豊かな方が走りごたえがあります。

トレイルやマラソンは田舎にひとを呼び込める要素が多く、とても相性がよいと感じています。だからこそ、それらを組み合わせて出来ることってたくさんあるんじゃないかと。参加賞も然り、です。

ランナーの行動に合わせた回遊企画

例えば、地域の飲食店と共同で企画をして、レース後にご当地グルメの食べ比べができるような回遊性のある参加賞をつくるとおもしろいかも。タイムによって割引額やサービスが変わるとか。

サブ4(フルマラソンで4時間を切って完走すること)達成者は金額の20%OFFとか、三年連続で大会参加するとプレミアムなサービスを受けられる、とか。

大会が終わったら食べログを使って地域のごはん屋さんを探すんですから。「この辺りは何もなさそうだから、途中のサービスエリアでご飯食べようか?」なんてことになるのはもったいない。

 

他にも、民宿やゲストハウスは大会に合わせた宿泊パッケージをつくるのもよいと思います。

前日宿泊客には翌日の大会を考慮した食事メニューをつくるとか、会場までの送迎をサービスに入れるとか。大会後に温泉に入れるのもよいですね。

大会前の食事や移動ってけっこう気を使います。大会当日の朝にコンビニ飯なんてやっぱり嫌だし、できるなら栄養バランスの良い食事を適量分とりたい。移動手段も悩みどころ。できれば余計な神経を使いたくないし、汗をかいたまま電車に乗るのも気持ち悪いです。

 

トレイルやマラソンの大会は結局のところ集客イベントの要素が強い。毎年参加してくれるコアなランナーを増やすかというところに紐付けることができるのかが重要なのかなと思います。

ただ完走して参加賞を渡して終わり、ではなくて、その参加賞が来年の大会に続くサービスになっていたらおもしろいですよね。大会当日に来年の出場を決めてしまうランナーがいたら集客も大助かりなはず。

 

ランナーは老若男女問わず、健康志向の強いひとが多いし、マラソンをきっかけにその土地をはじめて訪れるひとも多いはずです。

そのひとたちに地域の魅力を体感してもらい、コアなファンになってもらうための仕掛けはトレイルやマラソンからでも十二分にできるんじゃないかと思ったのでした。

 

仮にぼくが暮らす西粟倉村でトレイルランの大会を開催するとしたら…どんどん妄想が広がります。

岡山県最高峰の後山がある、200種類の樹木がある若杉原生林がある、美しい人工林もある。温泉も三つあるし、宿泊施設も多い。電車でも車でも関西圏からのアクセスも良い。鹿肉をはじめとしたジビエも食べてもらいたいし、美味しい野菜・お米もあります。

毎年、走りに来たくなってしまうようなトレイルの大会を練るところからはじめてみます。