パタゴニアのストーム10・ジャケットのレビューです。
2021年に登場したパッカブルでコンパクト収納できるレインジャケットです。「パタゴニアのレインジャケットは性能が良いんだけど収納しにくいんだよな」と困っていたトレイルランナーにおすすめしたい商品です。
- トレイルランニングやハイキング用のレインジャケットを探している
- タウンユースできるようなシンプルなデザインが好み
- コンパクト収納できて嵩張らないものが欲しい
今回紹介するストーム10・ジャケットは販売価格41,800円のレインジャケットです。正直に言って高ぇッ！しかし、パタゴニアのレインジャケットで待望していたコンパクトに収納できるパッカブル仕様のレインジャケットで軽量・3層構造と性能は申し分なし。
「値段は高いけどストーム10が気になってるんだよね」とパタゴニアフリークの皆さまの人柱になったつもりで購入、レビューします。
パタゴニア ストーム10・ジャケットは楽天市場にも出品されています。楽天スーパーポイントをまとめて投下して購入するのもアリですね。
コンパクト収納できるレインジャケット
パタゴニア ストーム10・ジャケットの概要は以下です。
- 価格 定価41,800円（税込）
- カラー ブラック、ブルー、蛍光イエロー 計3色
- サイズ XS〜XXL 計6サイズ ※171cm＆66kgのハダはSサイズ
- フィット スリム・フィット
- 重さ 235g
- 生地 H2Noパフォーマンス・スタンダード採用3層構造シェル
- ポケット 左胸*1、フロント*2 ※水の侵入防ぐコーティング済
- 製造 ベトナム製
171cm＆66kgのハダはSサイズのブラックを購入しました。パタゴニアのトップスはいつもSサイズがちょうど良いですね。
トレイルランニング用ザックの上からレインジャケットを羽織れるように1サイズアップも考えましたが、袖が余ってしまい野暮ったいシルエットになってしまいました。トレイルランニングだけではなくタウンユースでも着用したいのでジャストサイズを選択しました。
生地は適度にコシがあってマットな風合いです。パタゴニアのフーディニ・ジャケットよりは厚いですが、トレント・シェル・ジャケットよりは薄い生地感です。
水の浸入を防ぐコーティング加工済ジッパーとジッパーガレージ付きが付いていたり、随所にドローコードが配置されていたりと細かい仕様が安っぽくないのがお気に入りです。
ジャストサイズで着用していますがレインジャケットなので袖や裾は長めの仕様です。XSでも着用できそうなサイズ感です。先に向かって細くなるタブとテープ留めで手首をしっかりと閉じられる袖口になっており、2箇所で調節可能なドローコード付きの裾が外気の浸入を防げるようになっています。
軽量性・撥水性・透湿性に優れた総合力のあるレインジャケット
左胸ポケットに本体を収納することができる
パタゴニア ストーム10・ジャケットの特徴は以下です。
- 胸ポケットに本体を収納できるパッカブル仕様 235gと軽量なレインジャケット
- 3層構造シェルで雨を弾き蒸れにくい
- 胸ポケット＋フロントポケットで濡れにくく 収納力が高い
手のひらサイズにコンパクトに収納可能
ストーム10・ジャケットは軽量性・撥水性・透湿性に優れた総合力の高いレインジャケットです。重さ235gと軽量にも関わらず、パタゴニアお馴染みのH2Noパフォーマンス・スタンダード採用3層構造シェルで撥水性・透湿性は申し分ありません。
左胸ポケットに本体を収納しパッカブル仕様にコンパクトに収納することができます。パタゴニアのフーディニ・ジャケットほど小さくは収納できませんが、トレイルランニング用ザックに収納しても邪魔になりにくいサイズ感まで小さくできるのが嬉しいですね。
フードはコシのあるツバ付きで雨が垂れにくい
トレイルランニングレースではレインジャケットは必携品になることがほとんど。「天気予報で雨が降る可能性が低くても持ち歩くのが当たり前」なのがレインジャケットです。荷物はできる限り小さく軽量に抑えたいトレイルランニングにおいて必携品をコンパクトにザックに収納できるのは大正義です。
本体収納に手間取るパッカブル仕様
パタゴニア ストーム10・ジャケットの気になる点は以下です。
- 左胸ポケットに本体を収納するのに手間取る
- 着用するにつれて生地が劣化し撥水性が落ちる（レインジャケットの宿命）
- レインジャケットで4万円越えは高い
左胸ポケットに本体を収納してパッカブルに携行できるストーム10・ジャケットですが、手際良くポケットに詰め込まないと時間が掛かってしまいます。
パタゴニアのフーディニ・ジャケットのように薄く柔らかい素材ではなく、レインジャケット独特のコシがある生地なのでギュッギュッと無理やりポケットに詰め込むと「生地が傷まないかな？ヘンな折り目が付かないかな？」と不安になってしまいがち。とはいうものの、何十回とポケット部分に収納する工程を繰り返していますが、生地が傷んだり折り目が付いたりしたことは無いので生地の耐久性は高そうです。
レインジャケットですから、生地の撥水性は着用回数が増えるにつれて落ちていきます。パタゴニアの公式サイトでもテクニカルウェアのお手入れ方法として以下の説明文が書かれています。
使用中の製品には汗や皮脂、また大気中の汚れなどの目に見えない汚れが付着しており、汚れが付着していると撥水性や透湿性が低下します。さらに防水性素材の場合は、早期劣化の原因になるなど、製品の機能や耐久性を損なうことにつながります。
製品本来の機能が十分に発揮された状態でご使用いただくためには正しいメンテナンスが必要です。外でのアクティビティや雨天での使用後は、その都度洗濯していただくことをお勧めします。
レインジャケットだからといって永続的に撥水性が担保されるわけではありません。マメにメンテナンスを行って撥水性や透湿性が長持ちするように気をつけるものの「いつかは撥水性は落ちるもの」と割り切って着込むのが良いと思います。
サロモン・SENSE ADV 5 SETを背負った状態で着用
とは言うものの、やっぱりレインジャケットに4万越えは高い。ハダは中山間地の田舎に住んでおり、ランニングはもちろんタウンユースにもレインジャケットを愛用しています。毎日車移動が当たり前なので雨や雪の日でもほとんど傘はささず、レインジャケットでしのいでしまいがち。「雨の日のランニングにしか使わないレインジャケット」と考えず「ランニング＆タウンユース問わずオールシーズン雨や雪を防ぐことのできるアウタージャケット」と考えてレインジャケットを購入しています。パタゴニアはシンプルなデザインなのでタウンユースにも合わせやすいのが良いですね。
雨天の中、86km＆15時間 着用して走ってみた
みんなでエロ本を回し読み。母娘親子丼というパワーワードで元気が出た#チェルと愉快な仲間たち pic.twitter.com/sFMcUuttAO
— ハダ｜西粟倉・森の学校 (@hada_tomohiro) March 21, 2021
レインジャケットは雨の中で着て走ってみてナンボ！ということで2021年3月に兵庫で開催された六甲縦走キャノンボールラン（POWER）に出場し、ストーム10・ジャケットを着続けて完走しました。
スタート直後から雨が振り続け、総距離86km＆活動時間15時間以上にも及びましたが、確かな性能を発揮してくれました。雨は弾くものの撥水性が低くウェアは汗でビチョビチョに濡れてしまうレインジャケットも少なくありません。ストーム10・ジャケットは軽くて撥水性は高い一方で、長時間着用して走り続けてもレインジャケット内部が非常に蒸れにくく汗冷えも感じませんでした。
本来は3月の六甲縦走キャノンボールでテスト、4月のUTMFで本番という流れを想定してストーム10・ジャケットを購入しましたが、残念ながらUTMFは中止となってしまったのが心残り。
パタゴニア クラウド・リッジ・ジャケットとの比較
パタゴニアの定番レイン、クラウド・リッジ・ジャケット（現在は廃盤）
パタゴニアには様々なレインジャケットがありますが、ストーム10・ジャケットを購入する以前は2018年に購入したクラウド・リッジ・ジャケット（現在は廃盤）を愛用していました。
2020年に出場した人生初の100マイル・トレイルランニングレース・KOUMI100も土砂降りの中で30時間以上も着続けて完走した思い入れのある1枚です。
クラウド・リッジ・ジャケットについてはこちらの記事をお読みください。【パタゴニア クラウド・リッジ・ジャケット】多雨高温多湿な日本の山に最適なレインジャケット
左）クラウド・リッジ・ジャケット 右）ストーム10・ジャケット
クラウド・リッジ・ジャケットとストーム10・ジャケットを比較すると生地は同じくH2Noパフォーマンス・スタンダードの3層構造を採用しています。しかし、重さとパッカブルに大きな違いがあります。
- クラウド・リッジ・ジャケット 391g 33,000円（税込）
- ストーム10・ジャケット 235g 41,800円（税込）
なんと重さが156gも違います。パッカブルに収納した時の違いも明らか。クラウド・リッジ・ジャケットは付属するスタッフサックに収納する必要があります（これがいつも無くしそうになる）。しかしストーム10・ジャケットは本体を胸ポケット自身に収納することができます。
ストーム10・ジャケットはパタゴニアのレインジャケットの中でも随一の軽量性を実現しながらも、機能性にも優れたレインジャケットです。
パタゴニア ストーム10・ジャケットの購入方法
パタゴニア ストーム10・ジャケットはパタゴニア店舗、公式オンラインストアで購入することができます。パタゴニアの取り扱いがある大型スポーツ量販店やランニング／アウトドア専門店、楽天市場でも取り扱いを確認できました。
レインジャケットは雨天時の濡れや汗冷えを防ぐ上で重要なギアでもあります。雨天時のトレイルランニングレースにおいては「濡れと汗冷えが辛くてDNFした」と諦めるランナーも少なくありません。いくら雨を弾いてもレインジャケットの中で汗を掻き続けると蒸れてしまうので撥水性＋透湿性＋袖口・ジッパーの止水仕様が肝心です。
RECCO雪崩救助反射板（リフレクター）を内蔵
一方で単価が高く、着用するにつれて劣化しやすい消耗品でもあります。雨の日のトレイルランニングでしか使わないのは非常にもったいない！岡山の中山間地に住んでいるハダは、ランニングはもちろん、雨や雪の日のタウンユースにレインジャケットを着用しています。だからこそ、タウンユースにも馴染みやすいパタゴニアのシンプルなデザインが好みです。毎日車に乗って移動する田舎民は雨の日でも傘を持ち歩くのが億劫でレインジャケット依存しがちです。
レインジャケットは消耗品と割り切って3〜4年の着用を目処にガシガシとオールシーズン着込んでいます。そして劣化すれば買い換えるとサイクルを回すようにしています。なによりレインジャケットを購入すると性能テストと称して雨の日のランニングも楽しみになるんですよね。
