【世界ジオパークトレイルラン2019】神鍋高原を駆け抜けるロード多めの60kmスピードレース

ウルトラマラソン&トレイルランナーのハダです。

2019年7月15日(月・祝)に兵庫・豊岡で開催された第8回世界ジオパークトレイルランを完走しました。

真夏の神鍋高原を駆け抜ける60kmのミドルトレイルランニングレース!

今回はそのレースレビューです。

世界ジオパークトレイルランとは?

世界ジオパークトレイルランは兵庫・豊岡で開催されるトレイルランニングレースです。

世界初・五大陸最高峰登頂者であり、日本を代表する冒険家・植村直己の故郷を走る本大会。

コース西側には兵庫県最高峰・氷ノ山があり、10月末にはOSJ氷ノ山山系トレイルレース(78k&D+3,500m)が開催されていますね。ウルトラマラソンの村岡ダブルフルウルトラランニングとも若干コースが被っています。

また北へ25kmほど車で走ると、志賀直哉の小説「城の崎にて」で有名な温泉街・城崎温泉があります。

1300年の歴史があり、7つの外湯巡りができる城崎温泉。レース終わりに温泉に浸かって疲れを癒やすことができるのが嬉しいポイント。

前日の宿泊先に城崎温泉を選ぶランナーも多いのではないでしょうか。ハダも何度も足を運んでいますが、温泉街に紐づく文豪たちの足跡を巡るのが楽しい温泉街です。

世界ジオパークトレイルランの特徴

世界ジオパークトレイルランは20・40・60kmと3種類のコース設定がありますが、ハダは60kmにエントリーしました。

世界ジオパークトレイルランの特徴
  • コース : 総距離60km&獲得標高3,300m
  • 時 間 : 制限時間11時間
  • エイド : おおよそ10kmに6箇所設置
  • 定 員 : 20・40・60kmの3コースで500名

今回の目標設定は大きく10位以内&8時間切りです。

高低差図を見ると、しっかりと走らせてくれそうなコースですが、60k&D+3,300mで制限時間11時間と難易度は高め。

制限時間の厳しさからか毎年完走率は50%程度とのこと。厳しっ!

関西トレイルランサーキットの大会(運営:アクトレップ)はエイドがあまり充実していない印象なので注意が必要。エイドに設置された補給食に期待し過ぎると痛い目にあいそうです。

世界ジオパークトレイルランの装備

60kmのミドルレースなので、装備は出来る限り軽量化を意識しました。

ウェア&ギア
  • キャップ:ELDRESO ビヨンド・メッシュ・ショート・キャップ
  • ジャケット:patagonia フーディニ・ジャケット
  • シャツ:patagonia スリーブレス・キャプリーン・クール・デイリー・シャツ
  • ショートパンツ:patagonia ストライダー・プロ・ショーツ 5インチ
  • アンダーウェア:ミレー ドライナミックメッシュ・ノースリーブ・クルー
  • アンダーパンツ:ミレー ドライナミックメッシュ・ボクサー
  • ソックス:itoix ランニングソックス・5本指・ショート
  • シューズ:ALTRA TIMP TRAIL
  • 腕時計:SUUNTO AMBIT3 PEAK
  • ヘッドライト:Ledlenser NEO10R
  • バックパック:THE NORTH FACE マンタレイベスト
  • サングラス:goodr OGs

7月中旬と真夏日の開催なので暑さ対策もしっかりめに準備。

アンダーウェアには汗抜け抜群のミレーのアンダーウェア上下を着用。

これをインナーとして1枚着ているだけで汗抜けが全然違うので本当におすすめ。

トレイルランナーのアンダーウェア(下着)問題を解決!Millet(ミレー)のドライナミックメッシュボクサーが見た目も性能もヤバイ件
補給食
  • 水分:ソフトフラスク500ml✕2本
  • エナジージェル:WASP 低GIアップルハニー(300kcal)1本
  • ようかん:ampower
  • MCTオイル:勝山ネクステージ社 50ml程度(100均の蓋付プラ製ボトル2本で携行)
  • BCAA:オレは摂取す
  • リカバリー:MAGMAアスリートバーリィ
  • 攣り防止:芍薬甘草湯(攣り防止)
  • その他:ロキソニン(鎮痛剤)、太田胃散(胃薬)*緊急時用
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いつもレース後半になるとエナジージェルを身体が受け付けられず吐いてしまうことも少なくありません。

そのため、勇気を出してとことんエナジージェルを削りました。

糖質系エナジージェルはアップルハニー1本のみ。低GIで1本300kcalと優秀なジェル。

また、リカバリー系エナジージェルとして最近愛用しているアミノ酸8,350mg超の「オレは摂取す」も準備。

そして、後半のエネルギー切れに効くMCTオイル。MCTオイルによる脂質代謝がうまく働けば、後半は脂肪を燃焼しながら走り切れるはずです。

補給食のギリギリ感にドキドキしますが、脂質代謝を高める生活実験中なので楽しみでもあります。

実際に世界ジオパークトレイルランを走ってみた

60kmのトレランレースには珍しく当日受付OKなのが嬉しいレースです。

岡山・西粟倉村から車で2時間。但馬ドームで受付、バス移動して植村直己冒険館でスタート。

去年は土砂降りのレースだったそうですが天気には恵まれました。

スタート〜第1Aエイド

朝7時にレーススタート。

制限時間制限も厳しいので最初からガンガン飛ばしていく作戦。

序盤はロード。5kmくらいまでは5位に付いていたのですが、流石のオーバーペースでした(笑)

トレイルの上りに入ってからジワジワと抜かれ始めます。

二週間前に出場したフェアリートレイル高島朽木トレイルランレースで痛めた腰が痛いのが気になってしょうがありません。

第1Aエイド〜第1Bエイド

トレイルは前日の雨もあって非常にスリッピー。

ゴロゴロと大きな石もたくさん転がっているので何度も足をくじきそうになります。

そして、コースのマーキングが少なく、霧も掛かっていたため序盤から何度も小ロスト。

うーん、思い通りに走れない時間が続きます。

第1Bエイド〜第2エイド

下りは調子いいのですが、苦手な上りで全然踏ん張りが効かず、トボトボ歩く時間帯が続きます。

気づけば順位も5位→9位まで落ち込んでいました。

「あれー!もしかしてハダさんですよね?」

と声を掛けてくださったのは、Twitterのお友達の古庄さん。こういう出会いが嬉しい。

60km級のレースは初参戦とのことですが、上りでサボらず走り、あっという間に置いていかれてしまいました。

上りで大幅なペースダウンをしていたのですが、古庄さんとお会いできてモチベーションも上がりました。

第2エイド〜第3エイド

第2〜第3エイドはひたすら林道を下ります。

ようやく気持ちの良いペースで走ることができました。

今回のレースはロード(林道):トレイル=7:3程度とかなりロード比率が高め。

ふかふかトレイルを駆け抜けるシーンはとても少ないです。

ゴロゴロ石の転がる林道は足裏のダメージが大きいので厚底シューズのALTRA・TIMP TRAILを履いてきて大正解。

第3エイド〜第4エイド

第3〜第4エイドはひたすら林道を上ります。

ここで手を抜いてダラダラ歩いてしまったのが今回のレースの大反省点。

ゆっくりペースでもガッツを出して走り続けるべきでした。

歩きながらでも先を走っている42kmコースに参加しているランナーをぐんぐん抜けたので油断してしまいました。

第4エイド〜第5エイド

さあ、ここからはようやく残り10km。

エイドは極力、休憩はせず水分補給のみ。

不安だった補給面も問題なし。ただ、エイドでリアルフードをほとんど食べていないので胃が空っぽなのが気になります。残り10km持つか不安で仕方ありません。

上りは出来る限りサボらず、下りは重力に身体を預けてガンガン攻める、を徹底します。

第5エイド〜ゴール

最後のエイドを越えると残り4km。エイドでは水分補給すらせずにスルーします。

もう上りは終わったかと思いきや、立ちはだかる山越え&スキー場ゲレンデ。

前半〜中盤は涼しくて気持ちの良い気温だったのですが、ここにきてカンカン照り。水分もほとんど残っていません。

ゴールの但馬ドームは見えているのになかなかたどり着かない時間帯が続きましたが、最後の力を振り絞ってペースアップ。

無事にゴールできました。なんとか怪我もせず完走することができて一安心。

世界ジオパークトレイルランの結果

結果は以下でした。

  • タイム:8時間8分13秒
  • 順 位:12位

目標としていた10位以内&8時間切りはいずれも達成できず。

上りでサボったのが敗因。8分はサボった結果です、

いくらペースを上げても一向にランナーに遭遇しなかったので前のランナーとはかなり離れていたんでしょう。

世界ジオパークトレイルランの振り返り

今回初参戦した世界ジオパークトレイルランをまとめました。

世界ジオパークトレイルランの評価
コース景観
(2.0)
コース難易度
(3.0)
エイド充実度
(1.0)
観光
(2.0)
アクセス
(2.0)
総合評価
(2.0)

圧倒的にロード(林道)が多いので、トレイルランニングレースというよりも山岳マラソンという印象でした。

世界ジオパークトレイルランの良い点
  • 前日受付不要&当日受付OKなので前泊の必要なし
  • 60kmのミドルトレイルながらロード(林道)多めのスピードレース。ロードが得意なランナー向き
  • この週は長野開催のONTAKE100と被っているため、ツワモノランナー少なめの小規模レースで高順位を狙いやすい
世界ジオパークトレイルランの悪い点
  • とにかくエイドのドリンクや補給食の種類が少ないのでエイドに期待してはダメ!せいぜいポテチやチョコ、バナナがある程度
  • コースマーキングが少なくロストの可能性が高い。誘導スタッフも少ない。ハダも何度も小ロスト。昨年は遭難したランナーあり
  • 地図の高低差図と実際のコースが異なる場合あり

思うようなレース展開ができず目標も達成できませんでしたが、糖質系補給食を減らし、脂質代謝で乗り切ることには成功したのでよい実験ができたレースでした。

conote inc.の梅ちゃん先生は42kmの部に参加し見事10位。初めてのトレランレース参戦でポテンシャル高過ぎる…!