平日は仕事があるため朝に仕掛けた場所をチェックする程度であまり狩猟に時間を割けないのですが、週末はまとまった時間を使ってしっかりと狩猟に取り組む時間です。
週末に罠を掛け直し、平日朝に見回りをするサラリーマンのスキマ時間狩猟サイクルを実践中です。
ご近所さんの裏庭に侵入するシカを獲るためにくくり罠を設置
ご近所キッズと裏山に入り、くくり罠を設置。一緒にイノシシ獲るぞ。「ここに小さいタケノコが生えてるよ」「ここに変な虫がいるね」と大人が見落としてしまうようなことに気づくので新鮮 pic.twitter.com/vofjEC7aIP
— 羽田 知弘|5/26美作後山ベルピールトレイルラン (@hada_tomohiro) 2019年4月28日
「家の裏庭によくシカが居るから罠を掛けていいよ」
と先日ご近所さんの許可をいただき、裏庭にくくり罠を掛けていました。裏庭にはイノシシやシカの糞があちらこちらに落ちています。
「何処にくくり罠を掛けようかねぇ」「あそこに罠を掛けよう!」
ご近所さんキッズと一緒に裏庭を吟味し、裏庭に侵入する入り口となる濃く狭い獣道にくくり罠を掛けていました。シカが斜面を駆け下りて裏庭に侵入しているであろうことがよく分かる、良い獣道です。
「シカが獲れるといいね」「うん!!」
いつもは一人で淡々と山に入ってくくり罠を掛けるのですが、子どもと一緒だとやり慣れた作業も新鮮で楽しくなります。ご近所キッズも毎日見回りをしてくれているようで会うたびに報告してくれます。
あと3cmズレていたらくくり罠に掛かっていたのに
しかし、1週間、2週間と時間が経ってもなかなか罠には掛かりません。
しかし、小さな手応えは感じます。くくり罠を設置した場所の近くを避けて通っていることが分かりました。くくり罠周辺の様子がいかにも怪しいためか、警戒して罠付近を避けているような足跡が残っています。あと3cmズレていたら罠に掛かったのに。
「ねえねえ、まだぁ?」「もうしばらくしたら掛かるかもしれないね」
くくり罠の設置を手伝ってくれたご近所さんキッズにシカが獲れるところを見せてあげたいと思いながらもそう簡単にはいきません。
くくり罠には掛かったが脚を引きちぎられて逃げた
土曜日の早朝に見回りに行ってみれば、くくり罠の踏み板が露出しています。ワイヤーも抜けています。しかし、見回してみてもシカは居ません。
「あれ?あれ?」
おかしいなぁ、と木の根元に括ったワイヤーをより戻してみると、そこにあったのはシカの脚でした。見事に脚しか残っていません。
くくり罠には掛かったものの、気づくのが遅かったのかそれまでの時間に脚を引きちぎってシカが逃げてしまったのでした。シカに申し訳ないことをしてしまいました。
くくり罠に掛かった足を引きちぎってでも立ち向かってくる雄シカイノシシが脚を引きちぎる話は聞いていたのですが、4月に捕まえた1歳程度の雄シカも捕獲した時にはワイヤーの掛かった脚が折れていたことがありました。シカにもそれくらいのパワーがあるんですね。
20頭以上のシカやイノシシを捕獲して見えてきた罠の改善点
2018年11月〜2019年3月までの猟期、そして、猟期以降の有害鳥獣捕獲期間で捕獲したシカとイノシシは23頭になりました。春になってから捕獲ペースは落ちたものの、1ヶ月に3頭前後は捕獲しています。
今は8本のくくり罠を使っているのですが、それらは全て先輩からの貰いものか購入した既成品です。いろんなタイプのくくり罠を使ってみて少しずつ良し悪しも見えてきました。
- 踏み板の下に設置する土台(塩ビパイプ)が浅いと罠が作動しない場合があること
- 長時間、土に埋めておくとネジなどの金具が錆びて回しにくくなること
- ワイヤーを長く設定し過ぎると、獲物が暴れまわってワイヤーが痛みやすいこと
- 何度も獲物を捕まえて使い込んだワイヤーはほつれてしまうこと
- 獲物が暴れるとバネを押し込んだ塩ビパイプが割れてしまう場合があること
- バネの形が変わってしまうと塩ビパイプに押し込めなくなってしまうこと
- 木の根元にワイヤーを設置する金具(シャックル)を何個も落としてしまったこと
特にワイヤーやバネが傷んでしまって使い物にならなくなるパターンが多い印象です。
既成品のくくり罠は安くても一式5,000円〜9,000円くらいするので簡単に壊してしまっていては罠代も馬鹿になりません。狩猟を続ける上でそろそろ罠の自作の必要性を感じています。
踏み板を自作するのは難しいですが、ワイヤーとバネ部分だったら簡単に作れそうなので、今年はくくり罠の自作にも挑戦してみたいと思います。