ランニング用のSNS、ログ、マネジメントアプリはさまざまなものがありますが、ハダはSTRAVA(ストラバ)とTRAINING PEAKS(トレーニングピークス)を利用しています。
今回はその使い分けについてまとめてみました。
- 体調不良や怪我でランニングを継続できないことが多い
- 効率的にトレーニングして走力を向上させたい
- ランニングは月間走行距離を計画して走っている
2020年はコロナ禍でレースがほとんど開催されないので力を付ける1年にしようと日々トレーニングに励んでいます。
しかし、走った距離や時間の長さに比例して走力が向上するわけではありませんし、「今週はあまり走ってないのに体がダルい…」と感じることも少なくありません。
- 費用は年間6,300円
- 週間単位のランニング内容が把握しやすい
- ランニング特化SNSとして他ランナーとのコミュニケーションが楽しい
- 心拍数に基づいてトレーニング強度を計測できる
- 費用は年間12,540円
- ランニングパワーに基づくトレーニング強度(TSS)で疲労度を定量的に把握できる
- 走行ペースが一定ではないトレイルランニングにはパワーに基づく強度管理がおすすめ
- 英語のみ・理系的な管理画面・よく分からない単語の羅列…ととっつきにくい
怪我をせずに練習を積み上げ走力を高めるためには、自分の体の状態を把握しなければいけません。
身体状態を定量的に把握するためにランニングマネジメントアプリを活用しています。
ハダ
特にトレーニングピークスは英語版しか無いので分かりにくいのですが、使い始めて4ヶ月ほど経ったので現状分かっていることをまとめてみました。
サブ3を達成するためにストラバやトレーニングピークスを利用開始
記事を書いているハダの概要は以下です。
マラソンを始めて8年、トレイルランニングを始めて6年、31歳の田舎ランナーです。
フルマラソン・サブ3(3時間切り)、ウルトラマラソン・サブ9(9時間切り)、100マイル(160km)のウルトラトレイルランニングレース完走を目指して日々走っています。
自己ベストタイム
- ハーフ 1時間26分37秒 さようマラソン&ウォーク2018
- フル 3時間7分4秒 加古川マラソン2019
- 100km 9時間10分48秒 宮古島100kmワイドーマラソン2020
主な完走トレイルランニングレース
- 阿蘇ラウンドトレイル2019(120k)
- 上州武尊山スカイビュートレイル2019(143k)
つい半年前までは月間走行距離は100〜150km程度で平日に走ることは皆無、土日にまとまった距離を走る程度でした。
2020年はコロナ禍でレース開催が無くなり、目標を達成できるようにきちんと力を付けようと週間走行距離75km(月間300km)をベースに走るようになりました。
週に5〜6日は走り、ペース走・峠走・インターバル走・トレイル練習・ジョグを混ぜ込みながら練習しています。
人口1450人の岡山・西粟倉村在住のハダは峠走やトレイル開拓には困らないのですが、1人でたらたら走るばかりで追い込んだ練習ができていないのが悩みです。
東京のランナーの皆さんがチームでトラック練習をしたり、高尾や丹沢あたりのトレイルを走っている様子をSNSで眺めては指をくわえています。
12月の加古川マラソン(兵庫・加古川)をフルマラソン自己ベスト更新の勝負レースとしているのですが、目標のフルマラソン・サブ3は未だに達成できていません。
1人でたらたら走っていても走力は向上しないので効率的に練習を積み重ねて目標を達成したいとストラバやトレーニングピークスの利用を始めました。
STRAVAはアスリート特化のソーシャルネットワーキングサービス
ストラバは2009年サンフランシスコ発のアスリートに特化したソーシャルネットワーキングサービスです。
2019年時点で世界195カ国以上で4100万人が利用し、累計アクティビティ数は20億件を越えるモンスターサービスです。
非常に使い勝手が良くデザインもきれいなので毎日のようにアプリを開いています。
実際に知っているランナーやお会いしたことはないけどウォッチしているランナーもストラバ利用者が多く、「〇〇さんは今日も山を走ってるなあ」「△△さんのペース早っ!」とストラバを開いては走るモチベーションをもらえます。
2020年5月にストラバはサブスクリプションプランをアップデートし、課金しないと使えない機能が圧倒的に増えたことで賛否両論を呼んでいます。
今までは無料サービスで課金すると凝った追加機能が使えるという印象でしたが、アップデート以降は課金しないと基本的なサービスも使えなくなりました。
無料サービスとしてユーザー数を増やし、市場シェアを取った後に収益化を狙いに行ったという感じでしょうか。
ハダはアップデート以前から課金していたのですが「有料化して機能制限が掛かったからストラバを使うの止めるわ」といった声も聞きました。
- 費用 月額1,575円 → 年間契約で月額525円(6,300円/年)
- 機能 無料でもランニングログの記録やSNS機能は使えるが課金しないとほとんど使えない
サブスクリプション費用は年間契約すれば価格が3分の1になり年間6,300円です。
無料ユーザーでもGPSランニングアプリとしてランニング記録やSNSとして投稿や閲覧はできますが、トレーニングログの詳細確認やオリジナルルート作成、セグメントランキング等の機能は利用することができません。
ハダは週単位でランニングを管理しており1週間あたりの走行距離・時間・獲得標高を把握したいのですが、ストラバは非常に管理画面が見やすいので重宝しています(課金ユーザーのみ利用可)。
個人的にはトレイル開拓をした時にログデータを上のように貼り付けできるのでブログを書くのに役立っています。
TRAINING PEAKSは身体的ストレスに注目したトレーニング管理サービス
「名前は聞いたことあるけど英語だし使い方も効果もよく分からん」と言われることも多いトレーニング管理サービス・トレーニングピークス。
Twitter上でゴリゴリのトレイルランナーの皆さんが時折トレーニングピークスの管理画面をアップロードしていて気になっていましたが、英語のできないハダはなかなかアプリをダウンロードできずにいました。
「英語の勉強にもなるしお金を使った方が(損したくないから)トレーニングのやる気が出そう」と利用を開始しました。
英語かつ専門用語が多くてとっつきにくいトレーニングピークスですが、基本的にはTSS(Training Stress Score)というトレーニング強度に基づいたストレス数値を元にトレーニングを管理します。
Still recovering from my 468TSS day last weekend at the #poweroffour skimo national championships. Thanks for such a great race @CosmicSki and thx to my teammate @TimFaia – Brutal but awesome adventure in Aspen as always. @TrainingPeaks https://t.co/dYCVemB9MU pic.twitter.com/UKkTv0ta56
— DirkFriel (@DirkFriel) March 5, 2019
トレーニングピークスは1999年にダーク・フリエル、ジョー・フリエル、ギア・フィッシャーの3人によってアメリカで創業されました。
ダーク・フリエルはオリンピックや世界選手権に出場する陸上競技者のトレーニング指導を20年以上も担っていた生粋のコーチです。
さらにダーク氏の父ジョー・フリエルは、今世紀最高のエリートトライアスロンコーチとも言われ、The Cyclist’s Training Bibleの著者でもあります(残念ながら英語版のみ)。
フリエル家は生粋のコーチ一家なんですね。
- 費用 月額19.95ドル(2,102円) → 年間契約で月額9.92ドル(1,045円、12,540円/年)
- 機能 無料ユーザーでも14日間は有料ユーザーと同じ機能が使えるのでまずは2週間試してみるのがおすすめ
トレーニングピークスは年間契約で12,540円の費用が掛かります。高いな〜っ!
課金ユーザーになれば、日々のトレーニングをTSSを元にしたデータから定量的に把握し分析することができます。
さらに、別費用が掛かりますがオンライン上の専属コーチを付けたり目標に合わせたトレーニングプランを購入することもできます。
GPSウォッチのデータをストラバやトレーニングピークスに転送
ストラバとトレーニングピークスはGPSウォッチでのランニングログを転送して使います。
GPSウォッチはGarminのForeAthlete945を着用しています。
ランニングログはGarmin専用アプリGarmin Connectから自動でストラバとトレーニングピークスに同期されます。
GPSウォッチはGarmin ForeAthlete945+ランニングダイナミクスポッドを利用
【ガーミン ForeAthlete945】音楽再生や文字盤着せ替え機能あり 100マイルレースに対応するGPSウォッチ【ガーミン ForeAthlete945】音楽再生や文字盤着せ替え機能あり 100マイルレースに対応するGPSウォッチ
ForeAthlete945は定価7万円弱と高い買いモノでしたが、100マイルレースにも対応する機能に加え、睡眠時間の計測やアプリ経由で文字盤の着せ替えも可能です。なにより50gと軽量で腕が疲れないのがお気に入りです。
【Garmin ランニングダイナミクスポッド】ランニングパワーやFTPを計測するパワーメーター(3分-9分走法を実施)【ガーミン ランニングダイナミクスポッド】ランニングパワー・FTPやフォームを計測するツール
さらにショートパンツの背面上部に着用するパワーメーター・ランニングダイナミクスポッドを付けて走り、ランニング時のパワー測定を行っています。
トレーニングピークスを利用するならパワーメーターでのパワー計測が必要
トレーニングピークスを利用する場合はパワーメーターでパワー計測ができる方が良いです。
なぜならトレーニングピークスの重要単位TSSはランニング時のパワーを元に算出するからです。
トレーニングピークスはトレーニング強度をTSS(Training Stress Score)という単位で測るのですが、TSSには、TSS・rTSS(r=runinng)・hrTSS(hr=heart rate)の3種類があります(ややこしい)。
TSSを何を元に計測しているかでこれらの単位は変わるのですが、同じ距離を同じペースで走っても算出方法が異なると強度が変わってしまいます。
トレーニングピークスの利用を始めると「これだけ走っても△△TSSしか稼げなかった…」「今週は◯◯TSSは達成したい!」とTSSの奴隷になること必須ですのできちんとTSSを測るためにもパワーメーターによる計測がおすすめです(パワーメーターが無くてもhrTSS計測で利用できます)。
まだまだ理解不足感が否めませんがランニングを距離や時間、ペースではなくパワーで測れるって面白いですよ。
ハダはGarminのForeAthlete945を使っているので同じくGarminのランニングダイナミクスポッドを購入しましたが、パワーメーターの元祖ブランド言えばシューズに着用するStryd(ストライド)が有名ですね(しかし、23,000円と高いのが懸念)。
ストラバでは週間トレーニング量を把握しつつSNSとして楽しむ
ストラバは週間単位でのトレーニング量の把握と他ランナーのログを楽しむSNSとして利用しています。
1週間単位でトレーニングを管理する
ランナーが練習量の指標の1つにするのが月間走行距離です。
「今月は200kmしか走れなかったんですよ〜」「サブ3を目指すなら月間250kmは走らないといけないよ」といった言葉を耳にしたことがあるランナーも多いはずです。
走行距離だけでランナーの能力やトレーニング強度を測ることはできませんが、ハダは週間走行距離75km(=月間300km)を必達目標に走っています。
トレイルランナーの指標の1つに獲得標高もありますが、そもそも登りの練習が好きではないことやトレイル練習ができるのは休日しかなく天気にも左右されるので獲得標高はあまり意識していません。
平日に1〜2度は峠走、休日にトレイル練習を行えばそこそこ獲得標高は伸びるのであまり意識せずに走っています。
- 週間走行距離は75km(=月間300km)が必達目標
- 1週間に5〜6日、7〜10時間程度ランニングに充てている
- 平日は10〜20kmのロードランがメイン
- 休日はトレイル練習か20km程度のペース走
- ペース走・峠走・インターバル走・トレイル練習・ジョグを混ぜ込みながら練習
Garmin専用アプリGarmin Connectでも週間走行距離や月間走行距離は把握できますが、週間・月間獲得標高を一覧することができません。
トレイルランナー的には今月何m登ったかは指標の1つとして把握したいのでこれは致命的です。
なによりストラバの方が画面が見やすくて使いやすいんですよね。
他ランナーのランニングログを眺めるだけでも楽しい
なによりストラバの良い点はランニングやサイクリングなどアスリートに特化したSNSであるという点です。
実際にお会いしたことのあるランナーもいれば、お会いしたことのないランナーなどストラバの友達上にはたくさんのランナーがいますが、彼らの日々のランニングログから刺激をいただいています。
ふだんはお決まりのマイルートをせっせと走っているだけなので退屈に感じることも多いですが、「六甲山にはこんなルートもあるのか…」「うわー、〇〇さんがKOUMI100の試走してる、どんな感じか聞いてみよう」と全国のランナーから情報が得られて学び深いですね。
お気軽にアカウントをフォローしていただけるとハダが飛んで喜びます。
GPSウォッチが不調な時はランニングログアプリとしても使える
GPSウォッチが不調でGPSが機能しない時が月に1度はあるのですが、ストラバはアプリ上でランニングログを取れることも見逃せないポイントです。
「GPSが何回やっても反応しない…今日はもう走るのヤメタ!」とGPSウォッチが不調なだけでランニングするモチベーションがだだ下がりしてしまうのですが、「GPSウォッチは機能しないけど今日はストラバアプリで計測するか…」となんとか思いとどまることができたことは数え切れません。
GPSウォッチに紐づく公式アプリだけで管理しているとGPSウォッチを他ブランドに買い替えた時にログ移行が面倒なのでデータを紛失しないようにストラバで管理するのが良いですね。
ストラバでも心拍数ベースでトレーニング強度や疲労レベルを把握できる
ストラバにはFitness & Freshnessという相対的エフォートをもとにしてトレーニング強度や疲労レベルを把握する機能もあります。
「先週に比べたら疲労が溜まってるな…」「今日のランは心拍がキツかった相対的エフォートも高いんだな」と疲労感や強度を数値で把握することができます。
相対的エフォートは心拍数データの分析結果を表し、ワークアウト中の心拍数と最大心拍数に対するその度合いを追跡しどれほどの強度だったかを数値で示すので全速力で進んだ時間とアクティビティの距離が長いほど、スコアは高くなります。
相対的エフォートは、エリック・バニスター博士により生み出されたTRIMP(トレーニングインパルス)のコンセプトをベースにしています。
トレーニングピークスはパワーに基づき疲労や強度を管理できる
次はトレーニングピークスについてです。
トレーニングピークスは独自の単位TSS(Training Stress Score)に基づいて疲労やトレーニング強度を管理するのに役立ちます。TSSはストレス指数のようなものです。
走行距離や獲得標高、時間やペースではなくランニングパワーを元にしたトレーニング管理というのが特徴ですね。
英語のみ・理系的な管理画面・よく分からない単語の羅列…のとっつきにくさはありますが、慣れれば非常に使いやすいサービスですよ。
TSS・FATIGUE・FITNESS・FORMの4つの指標を抑える
まずはトレーニングピークスのキーワードを整理しましょう。
以下の4つの単位を覚えればOKです。
- TSS(Training Stress Score)= トレーニング強度
トレーニング強度や時間に基づく単位 - FATIGUE(ATL、Acute Training Load)= 疲労度
過去7日のTSSに基づく疲労度合い - FITNESS(CTL、Chronic Training Load) = トレーニング効果
過去42日のTSSに基づくトレーニング効果 - FORM(TSB、Training Stress Balance)= 現在の体調
昨日のFITNESS(CTL) − 昨日のFATIGUE(ATL)から算出した体調
トレーニングピークスは、トレーニング強度・疲労度・トレーニング効果・現在の体調、という4つの指標を元にトレーニングを管理します。
TSS(Training Stress Score)の算出方法は複雑
トレーニング強度を示すTSSは上の計算式で算出されます。
……が計算方法が複雑過ぎますし、個々人が計算できるものでもないので無視しましょうw
ハダ
1時間の全力疾走をした場合のトレーニング強度が111TSSという感覚を覚えると分かりやすいですよ
TSSを獲得することが走力の向上に繋がるので、トレーニングピークスを使い始めると「今日のトレーニングは◯◯TSSだったのか」「今週は△△TSSは稼ぎたいな」とTSS乞食になること間違いありませんw
TSSの計測式が複雑で頭が痛くなりますが、重要なのはTSSの算出には1時間の全力走の平均パワー(W)が必要ということです。
だからトレーニングピークスを利用する上でパワーメーターが必要なんです。
【Garmin ランニングダイナミクスポッド】ランニングパワーやFTPを計測するパワーメーター(3分-9分走法を実施)【ガーミン ランニングダイナミクスポッド】ランニングパワー・FTPやフォームを計測するツール
1時間の全力疾走を続けるのは不可能なので、FTPの値を把握するためには3分-9分走法という計測方法がおすすめです。
パワーメーターを使った3分-9分走法によるFTP計測方法についてはこちらの記事をお読みください。
ハダ
FTPの計測は定期的に行うのが良いとされていますが、3分-9分走法がめちゃめちゃシンドイのでサボりがちです…ただ、自身のFTPの値を把握していないとトレーニングピークスの機能は生かせません
FORM(TSB、現在の体調)を意識しながらトレーニングを積み上げる
トレーニングピークスは何を見たら良いのか非常に分かりにくいのですが、基本的にはFORM(TSB、現在の体調)の値を参考にすると良いです。
FORMの値による体調管理については、Darragh Murray氏のブログがたいへん参考になりました。
FORM(TSB、現在の体調)の数値が
- レース当日は+15〜+25が理想的
- +25以上は怠け過ぎ
- +10〜+25はもっと頑張れる
- 鍛錬期は−10〜−30の維持が理想的
- -30以下が続くと怪我のリスクが高い
ちょうどこのブログを書いている今のトレーニングピークスのスコアが上の画像ですが、FORMは+5を示しています。
感覚的にはFORMの値が-5〜−15程度のマイナスに振れると筋肉痛や倦怠感がキツイなと感じるようになる印象です。
コロナ禍でレース開催が無いので現在は鍛錬期にあたりますが、鍛錬期の理想的なFORM値である-10〜-30にはなかなか届きません(泣)
肉体的には週間走行距離75kmでも筋肉痛や倦怠感を感じる日も多いのですが、トレーニングピークス師匠は「お前、まだまだやれるぞ」と煽ってくださりますw
ちなみに、フルマラソン2時間50分切りのガチランナーの方は、ランとバイクを組み合わせてFITNESS(トレーニング効果)が100を常に越えていたり、週間TSSが1,000以上あったりするのですが、その粋まで到達できそうにありません。
トレーニング毎のTSS(トレーニング強度)を把握する
トレーニング強度を示すTSSと実際の疲労感が一致してくるとトレーニングピークスは面白くなってきます。
Darragh Murray氏はトレーニング強度(TSS)とトレーニング効果=FITNESS(CTL)を比較することでトレーニングの内容がハード・適度・軽いに分けられると述べています。
トレーニング毎のトレーニング強度(TSS)とトレーニング効果=FITNESS(CTL)を比較し、
- ハードなトレーニング TSSがCTLに比べ50〜100%高い
- 適度なトレーニング TSSがCTLに比べ25%程度高い
- 軽いトレーニング TSSがCTLに比べ25%以下
と分けることができるようです。
例えば、上の図はハダがビルドアップ走15kmに取り組んだ際のトレーニングピークスのデータです。
キロ4分15秒から始め、ラストはキロ3分50秒くらいまで上げたのでかなりシンドいビルドアップ走でした。…ゼェゼェ……。
- 距離15km、時間60分、平均ペース 4分00秒/km
- TSS 107、FITNESS 77、FATIGUE 74、FORM 12
TSS 107 / FITNESS 77 = 1.34 とTSSが34%高い=適度とハードの間くらいのトレーニング強度
1時間の全力疾走をした場合のトレーニング強度が111TSSなので、それと同等の強度のトレーニングだと言えます。
このように1つ1つのランニングのトレーニング強度(TSS)やトレーニング効果(FITNESS)の数字を把握することで、定量的にトレーニングを積み上げることができます。
例)週間TSS=700を目安に練習メニューを組み立ててみる
ダッシュボードの図がこちらです。
日々のトレーニング記録に基づいてトレーニング強度やトレーニング効果、疲労度、現在の体調などの推移を把握することができます。
- 週間走行距離は75km(=月間300km)が必達目標
- 1週間に5〜6日、7〜10時間程度ランニングに充てている
- 平日は10〜20kmのロードランがメイン
- 休日はトレイル練習か20km程度のペース走
- ペース走・峠走・インターバル走・トレイル練習・ジョグを混ぜ込みながら練習
現在は上のような内容でランニングに取り組んでいます。
週に5〜6日&7〜10時間、週間走行距離75〜85km程度の場合、週間獲得TSSは500前後です。
週間獲得TSS=500の場合、身体的には疲労感の高い日もありますが、FORM(TSB、現在の体調)が0を下回ることがないので、もう少しトレーニング強度を上げることができそうです。
仮に週間獲得TSSを700に設定して練習メニューを考えてみましょう。
目指すは週間700TSSですから、1週間あたり200TSSを増やすための追加メニューを考えてみます。
ハダの場合、10kmのジョギングでは60TSS程度、17〜18kmのペース走で100TSS程度といった数字になります。
追加で1週間あたり30〜40kmのランニングを1回積むことができれば200TSS程度になるので、週間獲得TSSを700まで引き上げられるはずです。
例えば、週間走行距離を75kmから100kmに引き上げ、週末に30〜40kmのトレイル練習やフルマラソンを想定したビルドアップ走やペース走を追加で入れるのが良いかもしれません。
そのメニューをこなそうとするとFORM(TSB、現在の体調)が−30を下回ってしまい怪我のリスクが高くなる場合はまずは週間獲得TSSを600に設定してみる…などトレーニング強度を元にトレーニング内容や頻度を組み立てることができます。
走行距離ではなく、ランニングパワーを元にしたトレーニング強度(TSS)や現在の体調(FORM)を把握することで怪我のリスクを抑えながらトレーニングが積めることがトレーニングピークスの魅力ですね。
ロードなら走行ペースで強度を測れるがトレランは走行ペースが一定では無いのでパワーで測る
ロードランニングでは走行ペースによって心拍数に基づいたトレーニング強度を測ることができます。
しかし、トレイルランニングは走行ペースが一定ではなく、同じ距離を走っても獲得標高や路面状況で負荷が大きく変わります。
トレーニングピークスはトレイルランニングのトレーニング強度をパワーで計測でき、数値化できる点が非常に良いと思います。
傾斜のキツイ登りをパワーウォークやジョグペースで進んでいるとパワーメーターの数値は確かに上がるので、トレイルランニングのようにコースごとに負荷が大きく異なる場合のトレーニング強度の把握はパワー計測での管理が良いですね。
まとめ
ストラバとトレーニングピークスのそれぞれの特徴は以下です。
- 費用は年間6,300円
- 週間単位のランニング内容が把握しやすい
- ランニング特化SNSとして他ランナーとのコミュニケーションが楽しい
- 心拍数に基づいてトレーニング強度を計測できる
- 費用は年間12,540円
- ランニングパワーに基づくトレーニング強度(TSS)で疲労度を定量的に把握できる
- 走行ペースが一定ではないトレイルランニングにはパワーに基づく強度管理がおすすめ
- 英語のみ・理系的な管理画面・よく分からない単語の羅列…ととっつきにくい
記事を書くにあたってトレーニングピークスについて記述された情報が非常に少なく困ったのですが、メチロンさん @methylone のブログがたいへん参考になりました。<トレランにパワートレーニング導入!Traning Peaks 始めました。>
分からないことも多く身体的な感覚とトレーニング強度が一致しないことも多いですが、追記しながら情報をまとめていきます。
昔、仲の良い友人が「良いサービスには課金して開発者に敬意を払うべき」と言っていたのが印象的で毎日のように使っているサービスには積極的に課金するようにしています。
とは言え、今回紹介したストラバ(6,300円/年)やトレーニングピークス(12,540円/年)を始め、スポティファイ(11,760円/年)、オーディブル(18,000円/年)、オーディオブック(9,000円/円)、アマゾンプライム(6,000円/年)とランニング周りだけではなく、音楽やオーディオブックなど課金しているサブスクリプションサービスが多いのも確かです。
総額を計算すると6万円以上にもなるのでそろそろ断捨離せねばと焦っていますw
【ランニングパワーメーター比較】STRYDとGarminランニングダイナミクスポッドでFTP計測してみた
ランニングパワーによるトレーニング管理はFTP計測が必須。元祖ランニングパワーメーター・STRYDとGarmin・ランニングダイナミクスポッドの2種でFTP計測した比較記事です。