【Trail Bum・Bummer】大容量メッシュポケットが秀逸 ウルトラライトな30Lバックパック

Trail Bum(トレイルバム)のバックパック・Bummer(バマー)のレビューです。

こんな人に読んで欲しい
  • 1泊2日以上のテント泊に対応するザックを探している
  • ポケットが豊富で整理しやすいデザインが好み
  • タウンユースでも使いやすいシンプルな見た目が好き

ウルトラライト仕様の25〜30Lのザックはメジャーブランドはもちろん、国内外ガレージブランドも含め種々様々なものがあります。価格帯も1万円〜5万円と幅が広め。つまり、沼感が凄い。

散々悩んだ挙げ句、Trail Bum・Bummerを購入しました。チープでシンプルな見た目大容量メッシュポケットの使い勝手が決め手です。

Trail Bum・Bummerの特徴まとめ
  • 大容量で使い勝手の良い外付メッシュポケット
  • 広幅テープで軽量ながらも背負いやすいショルダーパッド
  • 簡素なアクセサリーで自分で修理しやすく拡張性も高い

アメリカのULハイキング黎明期にホームメイドハイカー達が自作したシンプルなザックデザインを落とし込んでいます。簡素な構造や外付メッシュポケットが印象的ですね。必要最低限の仕様に抑え込んだミニマムな作りです。

ハダは東京・三鷹のHiker’s Depotの公式オンラインストアで購入しました。

オールブラックカラーでロゴの主張も少ないのでどこのブランドのザックか分からない控えめな見た目が好みです。

アメリカのウルトラライトハイキング黎明期の簡素でチープなデザインのザック

Trail Bum・Bummerの概要は以下です。

TrailBum・Bummerの概要
  • 価格 17,600円(税込)
  • 重さ 389g(実測値)、本体320g、背面パッド約44g、ストラップ25g
  • 容量 35L(本体30L)
  • サイズ 高さ54cm、幅26cm、奥行13.5cm
  • 素材 高密度100Dリップストップナイロン
  • カラー グレー、オリーブ、ブラック 計3色
  • 付属 チェストストラップ、背面パッド、ホイッスル機能付チェストストラップ

Trail Bumは東京・三鷹のハイキングギア専門店Hiker’s Depot代表の土屋智哉氏が率いるHighland Designによる監修のもと誕生したアウトドアブランドです。

BummerはTrail Bumのファーストモデルのうちの1つとなるザックです。アメリカ3大トレイルを踏破した舟田靖章氏の自作バックパックをベースにウルトラライトハイキングに特化させたデザインです。

総重量は389gと軽量。本体容量は30Lですが、外付の大容量メッシュポケットを生かせば35Lの容量に対応します。

簡素なデザインでロゴの主張も控えめ、オールブラックカラーを選べばタウンユースでも使いやすいのが嬉しいですね。

TrailBum・Bummer/山と道・MINI2の比較

25〜30Lの1泊2日以上のテント泊を想定したザックとしては国内ガレージブランドでは山と道MINIMINI2が有名でしょう。

山と道は知る人ぞ知るガレージブランドの粋を脱した人気ブランドですね。その分、ハイキングに出掛ければ被り率も非常に高いザックではありますが、手の込んだ仕様と丁寧な説明が非常に好印象なブランドです。

ザックを購入する上で最後まで悩んだのがこの2つのザックでした。山と道のザックには憧れるけど被り率が高い、そもそも公式オンラインストアは入荷待ちばかりですぐに買えない!もう待てない!とTrail Bum・Bummerを選んだのでした。

ザック上部にはストラップが付属しており揺れを防止するためのコンプレッションが可能

Trail Bum・Bummerも山と道・MINI2も、アメリカのULハイキング黎明期にホームメイドハイカー達が自作したシンプルなザックデザインを落とし込んでいます。簡素な構造や外付メッシュポケットが印象的ですね。

それぞれの仕様を比較しました。

Trail Bum・Bummer 山と道・MINI2 ※Mサイズ
価格(税込) 17,600円 28,050円
重さ(アクセサリーなし) 389g 387g
容量 30〜35L 25〜35L
カラー ブラック、グレー、オリーブ ブラック、グレー、オリーブ、マスタード
メイン生地 100D RipStop Nylon 70D HT PC Coated RipStop Nylon
取り外し可能な背面パッド あり あり Minimalist Pad
ウエストベルト なし あり ※取り外し可能
製造国 ベトナム 日本・豊岡市

価格は山と道・MINI2の方が1万円以上高いです。

その分、取り外し可能なウエストベルトやボトムアタッチメントループが付属するなど、かゆいところに手が届く丁寧な作り込みが特徴です。

Minimalist Padなど他ザック着用時にも併用できる軽量スリーピングマットが付属するのも嬉しいポイントですね。Made in JapanどころかToyooka製なのも素晴らしい。

OMMのバックパックと同じくチェストストラップにはホイッスルが付属

Trail Bum・Bummerは良い意味でも悪い意味でもチープな見た目が印象的。THE・簡素。でもこの簡素感が好みです。とはいえ、メジャーブランドのザックと比較すると、1万8,000円弱の価格に対して安っぽく感じることも事実です。

大容量で使い勝手の良いメッシュポケット

伸縮しにくくコシのあるメッシュポケットは頑丈なので何でも詰め込める

Trail Bum・Bummerの特徴は以下です。

Trail Bum・Bummerの特徴まとめ
  • 大容量で使い勝手の良い外付メッシュポケット
  • 広幅テープで軽量ながらも背負いやすいショルダーパッド
  • 簡素なアクセサリーで自分で修理しやすく拡張性も高い

大容量で使い勝手の良い外付メッシュポケットが最大の特徴です。フロントポケット1つ&サイドポケット2つにドカドカ荷物を詰め込めます。

メッシュポケットなので雨に濡れても問題ないもの、雨が降った時にすぐに取り出せるものの収納に向いています。

レインジャケット&パンツはもちろん、パタゴニアフーディニ・ジャケットなどコンパクトに収納できる防風ジャケットも入れておくと便利。

サイドポケットは斜めに付いているので背負った状態で荷物を取り出しやすい

マチ付のサイドポケットは片方に500mlペットボトルが余裕で2本入ります。コンビニで売っているポカリスエットなど縦長1,000mlタイプでも2本収納可能と大容量なのが嬉しいですね。見た目以上に収納力があります。

トレイルランニング用ザックと違ってショルダー部分に水分収納できないので水分はサイドポケットに入れるのが使い勝手が良いです。ザックを背負った状態でも手を回せば取り出しやすいようにポケットが斜めになっているのもポイントが高いです。

サイドポケットの底面はメイン生地と同素材。水抜き用の穴があるので雨が溜まらない

しかもサイドポケットの底面はメイン生地なので破ける心配もありませんし、水抜き用の穴も付いているので雨が溜まる心配もありません。

ザック上部にはサイドストラップも付いているので、ポールを差し込んでもしっかり固定できるのが良いですね。

ただ、左右の重さが違い過ぎるとザックのバランスが悪くなるので注意してください。

ロゴは左肩ショルダーストラップのワンポイントのみ

見た目がシンプルな分「軽量性を追求し過ぎて背負いやすさを犠牲にしているのではないか?」と購入前は不安でしたが、背負いやすさは抜群です。

ショルダーストラップには見慣れない広幅のテープで補強してあります。ショルダー幅が6.5cmに対してテープ幅は5cm。太い!存在感がすごい!

このテープが重い荷物を背負った時に肩にショルダーストラップが食い込むのを防ぐ役割があります。ショルダーストラップを肉厚にすれば改善できますが、それではザック重量が重たくなってしまいます。ザックの軽量性を守りながらも背負いやすい工夫がされていますね。

アクセサリー類は修理交換を前提に汎用品を使用

チープで簡素な見た目のTrail Bum・Bummerですが、それは単純なコストダウンではなく、自分で機能を拡張しながら修理し使い続けることを前提としています。そのため、ストラップパーツなどアクセサリー類も簡素な汎用品ばかり。

メジャーブランドになるとストラップパーツの1つ1つもブランドオリジナルのものを使うことが多いですが、壊れてしまったオリジナルパーツを汎用品で代替すると格好悪いですよね。

Trail Bum・Bummerは特殊なパーツは一切使っていません。バンジーコードも簡単に結んであるだけ。いざバンジーコードがちぎれても簡単に修理することが可能です。

そして、バンジーコードが取り付けられるようにベルトループが各所に付いています。これによってユーザーの使い方に合わせて機能を拡張することが可能です。

ハダの場合はフロントポケットを覆うようにバンジーコードを通しています。バンジーコードを外付けして絞ることでフロントポケットの荷物をより揺れにくくすることができます。さらにクローズドセルマットを外付したり、濡れてしまったウェアをぶら下げることで乾かすことも可能です。

肉厚クローズドセルマットの装着場所に悩む

背面パッドは非伸縮性テープの4点固定

Trail Bum・Bummerの気になる点は以下です。

Trail Bum・Bummerの気になる点
  • ウエストベルトが無いためランニング時の揺れが気になる
  • 背面パッドがストラップによる固定式
  • クローズドセルマットをザック底部に取り付けるためのコードが無い

座布団代わりになる背面パッドだが汎用性が低い

Trail Bum・Bummerにはウエストベルトが付属しません。取り外し可能なチェストストラップのみ付属します。

ハイキングを主目的としているのでポケット付きのゴツいウエストベルトまでは必要ありませんが、山と道・MINIシリーズのような取り外し可能なウエストベルトが付いていればランニング時の横揺れを軽減できていっそう使いやすいですね。

また背面パッドはスリーブポケットに収納するのではなく、非伸縮性テープで四隅を固定するミニマムな仕様です。数十g重くなってでもスリーブを付けて欲しかった…!

スリーブが付いていれば、グラウンドシート代わりに使っているタイベックシートなど薄くて大きいギアを収納可能です。ハイドレーションを入れることもできますし、タウンユースではノートPCを収納できて便利ですね。

正直、付属する背面パッドは使いません。背面パッドとしての機能以外は山中の休憩で座布団代わりにできるくらいのもの。

背面パッドはエバニュー・FPmat100/125がシンデレラフィット

ハダはエバニューの折りたたみ式スリーピングマットであるFPmat125を装着しています。

これがシンデレラフィット!ほとんどズレません。背面パッドとしての機能を持たせつつ、スリーピングマットとしても使えるので一石二鳥ですね。

スリーピングマットがエバニュー・FPmat125だけでは薄い!硬い!寒い!心もとない!という時のためにクローズドセルマットをもう1枚用意しています。

それがNEMO・スイッチバック(ショート)です。Zタイプ=蛇腹折りのクローズドセルマットの名作・サーマレスト・Zライトソルの対抗馬として挙げられることの多いマットですね。

しっとりもちもちとした感触で底付き感が無いのがお気に入り。スリーピングマットが薄いと腰が痛くなってしまうことが多いのですが、これさえあればしっかり眠れます。

Zタイプ=蛇腹折りのクローズドセルマットは丸める必要が無く、パタパタと折りたたむだけなので収納がスピーディ。

しかし、Trail Bum・Bummerは、バンジーコードを取り付けるためのループは付いているので拡張可能ではありますが、ザック底部にスリーピングマットを取り付けるためのバンジーコードが標準付属していません。

そのため、メインコンパートメントのストラップ部分にクローズドセルマットを装着しています。厚みがあるのでNEMO・スイッチバックはサイドポケットには収納できませんでした。

ストラップをグッと引き込むだけなので簡単に取り付け可能ではありますが、ストラップ1点で固定することになります。大きくて軽いクローズドセルマットなので風でバタつかないかが不安です。

また、ザック内の荷物が少ない時はクローズドセルマットが安定しにくいのも懸念点ですね。

タウンユースにも使いやすいシンプル&モノトーンなデザイン

Trail Bum・Bummerは東京・三鷹のHiker’s Depotなどアウトドア専門店で購入することができます。全国の取り扱い店舗はTrail Bum公式サイトの取扱店舗一覧を御覧ください。楽天市場でも取り扱いがありますよ。

メジャーブランドのギミックにこだわったザックはロゴも大きくカラーリングも派手で登山ガチ感が強いですが、Trail Bum・Bummerのシンプルなデザインはタウンユースにも馴染みやすいのが良いですね。

「年に何回このギアを使うんだろう?」なんて稼働率で購入するかどうかを考えてしまう貧乏性なので、普段使いしやすいデザインのものが増えがちです。