ウルトラマラソン&トレイルランナーのハダです。
今回はインナー・ファクトのランニング用ソックスのレビューです。
ランニングシューズのブランドや性能、履き心地で悩むランナーは多いですが、足自体を包み込んで守るソックスもおざなりにはできません。
- ランニング用ソックスってどんなものを選べばいいか分からない
- トレイルランニングでの靴ズレや血マメに悩んでいる
- 5本指や足袋型、滑り止め付などの種類があるが違いが分からない
何時間も山を走ることになるトレイルランニングでは、大量の汗をかいたり、急に雨が降り出したり、水溜りに足が浸かったりと足元が濡れてしまうことも少なくありません。
激しい上り下りを終えてシューズを脱いでみれば、足の爪が死んでいたり、足指の間に大きな血豆ができていることもあります。
さまざまなソックスを試した結果、たどり着いたのがインナー・ファクトのランニング用ソックスでした。
- 天然繊維ラミー(麻)の高い吸湿速乾性(ドライ感)と耐久性
- 滑り止めやコンプレッションなど機能性を排除、しなやかでソフトな履き心地
- 5本指/足袋型、ショート/ミドル丈など幅広いラインナップで選べる全12種類
- 1セットあたり1,980円(税込)から展開
ハダ
ランニングソックス専門メーカー、インナー・ファクトが開発する日本製ソックスは圧倒的なドライ感としなやかな履き心地が特徴です。足裏に汗をかきやすいハダは普段履きでも愛用中
インナーファクト ランニングソックス ノーマル・ミドル丈・5本指型
トレランを中心にウルトラマラソンやマラソンも走るランナー
伊豆トレイルジャーニー2019の様子
記事を書いているハダの概要は以下です。
- 1989年生まれ愛知県出身の30歳
- 人口1,450人&森林率95%の岡山・西粟倉村在住(スキー場のある積雪地域)
- 西粟倉村の材木屋・西粟倉・森の学校に所属
- 身長171cm&体重66kg(サッカー部出身の下半身デブ)
- トレイルランニング歴5年、マラソン歴8年
- 2019年の主な完走レースは阿蘇ラウンドトレイル(120k)、上州武尊山スカイビュートレイル(143k)、伊豆トレイルジャーニー(68k)等
- 自己ベストタイムはフルマラソン:3時間7分4秒、ウルトラマラソン:9時間10分48秒
山に囲まれた中山間地の小さな村でトレイルランニングを中心に、フルマラソン、ウルトラマラソンに取り組んでいます。
2020年はフルマラソン・サブ3(3時間切り)と100マイル(=160km)のウルトラトレイルランニングレース完走を目標に走っています。
小学生〜高校生まで12年間サッカーをやっていたこともあり、ランニングでもシューズやソックスを重要視しています。
100km越のウルトラトレイルランニングレース完走直後のハダの足
上州武尊山スカイビュートレイル2019(143k)を32時間6分でゴールした直後のハダの足がこちら。
100kmを越えるようなウルトラトレイルランニングレースとなると、20-30時間も山を走り続けることになり、足元のトラブルは多くなりがち。
足の親指の爪が死んだり、指の間に大きな血豆ができることも少なくありません。
夜に雨の中を走り続けたこともあり、シューズもソックスもびしょ濡れ。
指先は泥まみれ&シワシワになっており、部分的に炎症も起きています。
ランニングソックス専門メーカー、インナー・ファクトとは?
今回ご紹介するランニングソックス専門メーカー、インナー・ファクトの概要は以下です。
2018年4月に首藤浩太さんが広島で株式会社インナー・ファクトを創業。
首藤浩太さんは2015年に株式会社Itoitex(現itoix)を設立し、2017年に代表取締役を辞任。
*首藤浩太さんの退社、インナー・ファクト創業後にItoitex(イトイテックス)はitoix(イトイエックス)に社名変更しています
Itoitex(現itoix)もまた、言わずとしれたランニングソックス専門メーカーです。
和紙素材を使ったランニングソックスを展開しています。
インナー・ファクトおよびItoitex(itoix)はいずれも首藤浩太さんが立ち上げたブランド。
首藤浩太さんの経歴は、2015年Itoitex創業→2017年退社→2018年インナー・ファクト創業という流れ。
さらに遡ると、インナー・ファクトのブログにもあるように、首藤浩太さんは大学卒業→ドラッグストア・コスモス→鞄メーカー・サムソナイト→キャリーケース・リモワ→フリーランスで営業代行→Itoitex立ち上げ→インナーファクト創業…と経歴が非常に面白い方でもあります。
5本指ランニングソックス対決!インナー・ファクトとイトイエックスを比較してみたインナー・ファクトとitoixのランニングソックスを比較した記事はこちら👆
インナー・ファクトのソックス特徴
インナー・ファクトのソックスはリユース可能なジッパー付ケースに入っている
インナー・ファクトのランニングソックスの特徴は以下です。
- 天然繊維ラミー(麻)素材を使用しており、吸湿速乾性(ドライ感)に優れる
- 1,000km以上の走行距離でも穴が空かないと評判の高い耐久性能
- 滑り止めやコンプレッションなど機能性を排除、しなやかでソフトな履き心地
- 5本指/足袋型、ショート/ミドル丈など幅広いラインナップで選べる全12種類
極薄 SkinSockの5本指型と足袋型
ラミーと言うと聞き慣れませんが、リネンは耳にしたことがある人も多いはずです。
実はラミーもリネンも同じ麻からできています。
ラミーは硬めでシャリ感があり、リネンは柔らかくしなやかで膨らみがあるといった違いがあります。
ラミーはアジア原産の麻、リネンはヨーロッパ原産の麻など産地の違いもあります。
ラミーは夏用着物、リネンは夏用シャツやエプロンに使われることが多いですね。
以下、インナー・ファクトのソックスの特徴を説明していきます。
天然繊維ラミーの吸湿速乾性と耐久性
時間経過に対する残留水分率が低く、吸湿速乾性が高い
インナー・ファクトのソックスの特徴は、なにより天然繊維ラミー(麻)素材が生み出す吸湿速乾性と耐久性能の高さです。
生地の約80%にラミーを用いています。
何時間も山を走ることになるトレイルランニングでは、大量の汗をかいたり、急に雨が降り出したり、水溜りに足が浸かったりと足元が濡れてしまうことも少なくありません。
いつまでもソックスが濡れたままだと摩擦係数が高くなり、足のダメージやトラブルの原因になることが多くあります。
インナー・ファクトのソックスは生地が薄いため水分の保水率が低く、また濡れてもすぐ乾くことで足元を常にドライな状態に保ちやすくしています。
耐久性の高さもラミーのポイントです。
個人差はありますが、1足で1,000km以上の走行距離でも穴が空かないとも言われています。
ハダも半年以上、練習やレースでインナー・ファクトのソックスを着用しており走行距離も1,000kmを越えていますが、いまだに穴は空いていません。
またウールや化学繊維のように厚みを持たず薄い生地感で耐久性を維持できるため、足裏の感覚を敏感に捉えることができます。
ソックスが厚過ぎると指先を動かす感覚や着地感覚が鈍ってしまいがちなので、ハダは薄いソックスを好んで履いています。
排除したシンプルな履き心地
ノーマル生地・ミドル丈・5本指型
現在はさまざまなランニングソックスが市場に出回っています。
インナー・ファクトやitoixを除いても、ドライマックス、R✕L、タビオ、C3fit…他にもパタゴニアやモンベルなどアウトドア(スポーツ)ブランドも挙げればキリがありません。
いろんなソックスを試してきた中で必要ないと思っている機能がソックス足裏の滑り止め。
シューズのインソールと靴下の摩擦を高めるために滑り止めが付いていますが、シューズの中で足が詰まったり、足裏の感覚を感じにくくなるのでハダはあまり好きではありません。
インナー・ファクトのソックスは、滑り止めやコンプレッションなどの機能性をあえて排除し、足のトラブルやストレスを如何に軽減することが出来るかに注力したシンプルなソックスです。
実際にインナー・ファクトのソックスを履いて100km越のウルトラトレイルランニングレースや100kmウルトラマラソンに出場しても足のトラブルは無く快適に走ることができたので安心して着用しています。
豊富なラインナップから選べる12種類
生地の厚み、丈の長さ、指先の形状など12種類の組み合わせで選択可能
カラーや柄が選べるソックスは多いですが、インナー・ファクトの特徴はなんといってもその種類の豊富さにあります。
生地の厚み、丈の長さ、指先の形状など12種類のタイプから自分の足に合ったソックスを選ぶことができます。
分かりやすくインナー・ファクトのラインナップチャートを作成してみました(上図)。
それぞれの特徴を説明します。
5本指型・足袋型・ラウンド型と足先形状は3種類
- ノーマル … ベーシックモデル。しっかりした履き心地で耐久性あり
- 極薄 SkinSocks … ノーマルより耐久性は劣るが薄く軽く柔らかくしなやか
- ショート丈 … 足首まで涼しいが小石が入る可能性あり
- ミドル丈 … 草木や石から足首を守るが夏場は暑い(足が短く見える?)
- 5本指型 … 指間がドライだが、着脱がしにくい
- 足袋型 … 5本指とラウンド型の中間で、指が動かしやすい
- ラウンド型 … 履きやすいが指感は濡れやすい
豊富な種類があるので自分に合った形を選びやすい一方、種類が多過ぎて選びにくい!と感じる方もいるかもしれません。
ハダはレースの種類に合わせて2種類を使い分けています。
- ロングトレイル … ノーマル・ミドル丈・5本指型
トレイルランニングレースは生地の耐久性と指のトラブル防止を重視 - フルマラソン・ウルトラマラソン … 極薄・ショート丈・足袋型
ロードレースはドライ感と履き心地(足裏感覚)を重視
特にお気に入りなのが通常よりも生地が薄く軽い極薄 SkinSocksモデル。
こんなに薄くて大丈夫なの?と驚きますが、そのドライ感としなやかな柔らかさが病みつき。
足指や足裏の感覚を大事にしたいランナーにおすすめですよ。
【宮古島100kmワイドーマラソン2020】標高差少なく絶景を楽しめる宮古島1周ウルトラマラソン極薄・ショート丈・足袋型を着用して出場した宮古島100kmワイドーマラソン2020では、自己ベスト更新の9時間10分48秒でゴール、総合16位/621人中と嬉しい結果を残すことができました。
インナーファクトのソックス使用上注意
極薄 SkinSocksの裏地。ラミー独特のシャリ感がある
最後によくある問題についてQ&Aをまとめました。
通常の洗濯と同じで問題ありません。ただし、乾燥機を使用すると縮みが発生するのでお控えください。
以下の可能性があります。
1)生地の縮み
洗濯機から出してそのまま干すと、洗濯槽内のすすぎのシーンで生地が遠心力で固まります。干す際に少し靴下をほぐすように伸ばしてください。
2)洗剤が残っている
ドラム型など節水型の洗濯機の場合、脱水時に洗剤が生地に残り、残った洗剤が硬化する場合があります。重曹洗濯で回復することがあります。
3)紫外線ダメージ
真夏の天日干しを行うと紫外線により繊維が傷つき劣化が進みやすくなります。風通しの良い陰干しがベターです。
4)素材の劣化(フィブリル化)
毛羽立った繊維が絡み合い硬質化します。重曹洗濯でほぐれることがあります。
インナー・ファクトのソックス購入方法(試し履きサービスあり)
インナー・ファクトのソックスは公式サイトやランニングショップ、スポーツゼビオ等で購入できます。
1セット1,980円(税込)〜と購入しやすい価格帯なので助かっています。
👉全国80件以上のの取り扱い店舗情報はこちら
また実際に履いてみないと分からないけど近くに販売店が無い!という方向けに、公式サイトでは、試し履き用ソックスサービスがあります。
👉試し履き用ソックスサービスはこちら
一時的に代金は掛かりますが、購入前提で試し履きを希望の場合、試し履き用ソックスを返却した後、注文した分の割引クーポンコードを受け取ることができるので実質無料で試すことができます。
毎日のように一生懸命に練習に励んでいるからこそ、トラブルでのDNFは避けたいもの。
インナー・ファクトのランニング用ソックスで快適なランニングライフを楽しんでください。
インナーファクト ランニングソックス ノーマル・ミドル丈・5本指型