オトナもワカモノも9割が「地元が好き」の可能性。好きなまちには誰かの顔が浮かぶ

johnyoko

今回は「好き」に理由がなくてもいいのでは?というのがテーマ。

音楽だって映画だって好きな異性のタイプだって「好き」の理由はいくらでも並べられるもの。「ジェリー・リー・ルイスの叩きつけるように弾くピアノがね」とか「時計じかけのオレンジのラストシーンがね」とか「あのコのくしゃっとした笑顔がね」とか。好きな理由はいくらでも見出すことができるものです。

でも、好きな理由に道理を当てはめなくても、ウンチクを並べなくてもいいんじゃないかなって。

好きという気持ちだけで十分。理由が見当たらない好きだっていいと思うのです。時として、理由のない「好き」に根拠のない説得力や力強さを感じる瞬間があります。

暮らす「地元」も一緒。

「なんにもないけど、イイまちなんだって!ウチの地元は!」でいいのだと思う。そう思えるひとが溢れたまちは素敵だし大きな可能性を秘めているのではないかなと感じています。自分が生まれ育ったまちに、好きな理由は必要ないのかもしれません。

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9割のワカモノ・オトナが「地元が好き」

面白い研究レポートを見つけました。ファミリーマートが運営するおとなコンビニ研究所のレポート。

研究レポートはコチラから。PDFファイルでもダウンロード可能です。

レポートの一部を抜粋すると、

  1.  9割は「地元が好き」、「自然」「景観・街並み」が誇り
  2. 「自然」「人間関係」「文化」を大切に。若者もおとなも、7割以上が地域活性化に「関わりたい」
  3. 若者は「家族ぐるみのイベント」、おとなは「社会貢献や趣味」に興味。それでも「世代間で協力したい」6割
  4. 「いずれは、故郷に貢献したい」若い世代

 

といった結果。2011年2月のものなので少しデータが古いですが、とても興味深い内容です。コメンテーターがソーシャル&エコマガジン「ソトコト」の発刊者・小黒一三氏だというのもポイント。

このレポートを読んだ時「こんなに割合が高いのか!」と驚きました。およそ5割が「自然」「景観・街並み」に愛着を感じていることも気になりますね。その景色や風景に思い出が詰まってるからこそ愛着を感じやすいものなのでしょうか。

このレポートを読んでいて、自分自身も地域やまちを自然や街並みとしてイメージすることが多いということに気づきました。生まれ育った津島だったら見慣れた商店街や公園だし、尾鷲だったらお気に入りの場所からみえる海・山・空。言葉にリンクして、光景がぱぁっとひろがります。

あくまで1200人へのアンケートに過ぎませんが、<9割のワカモノ・オトナが「地元が好き」>という事実。実はものすごい可能性を秘めているのではないでしょうか。

好きなまちには誰かの顔が浮かぶ

ひとそれぞれ、思い出たっぷりの好きなまちや地域はあるもの。生まれ育った地元、じいちゃんばあちゃんが笑顔で迎えてくれる帰省先。好きな人と訪れた観光地。

そこにあるのは、誰かの顔。好きなまちには、自分の大好きなひとがいるのだと思います。

レポートにもあった5割のひとが「自然」や「街並み」に愛着を感じているのは、その景色とともに、ひとの顔が浮かんでくるのではないでしょうか。僕はそう感じています。きっと、愛着を感じるのは、そこに大好きなひとがいるからだ。

だからこそ、<9割のワカモノ・オトナが「地元が好き」>という事実にはとても可能性を感じるのです。だってほとんどのひとが地元が好きだと感じてくれているのだから。

その9割のひとが「ウチの地元はいいまちだよ。一回来てみなよ、案内するよ」と言えるようになりさえすれば、もっともっと素敵なまちが溢れるはずだと感じています。

自分自身も、そんなひとになりたい。もっともっと自分の暮らすまちのことを語れるようになりたいものです。

そうしたらきっと、好きなまちには誰かの顔が浮かぶ、その「誰か」になれると思うから。